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グルメと修行僧

「阿闍梨餅(あじゃりもち)」をご存知ですか?

京都の和菓子店「満月」さんの看板商品とのことですが、私はいつも梅田の阪急百貨店で調達しています。売り切れが早く、タイミングが合わないと意外と入手が難しい商品です。
実家や知り合いに渡すとみんな虜になっていきます。もちろん私も侑さんも、これについては王様もお気に入り。

そんな阿闍梨餅を今日、知り合いからいただきました。ありがとう(*´▽`*)

阿闍梨餅、生地はもっちりしていて中にあんこが入っていてとてもお上品な風味。
いくつでもペロリです。簡単にあんこで片づけてはいけないのかもしれません。「丹波大納言小豆」だそうです。ほんと美味しい。

ここで阿闍梨餅について調べてみたところ、まずは「阿闍梨」の説明がありました。
「阿闍梨とは」サンスクリット語で高僧の意味。阿闍梨が被る笠の形をかたどっているからこの名称になったそうです。阿闍梨が厳しい修行の間にお餅を食べて飢えをしのいだことが由来になっているそうです。

ここで私の思考はまた遥か昔の記憶へと飛んで行ってしまいました。
学生の頃、ホテルの高級中華料理店でアルバイトをしていた私は・・・。
あ、そうそう。昔、阪急三番街にあったハーゲンダッツでアルバイトをしていたことは過去の記事で書いたのですが、その後にアルバイトをしたのがこの中華料理店なのです。

中華料理店なのにお着物を着て接客してました。おかげで一人で簡単な着物なら着られるようになりました。ランチはチャイナ服、ディナーは着物でした。なので1日勤務するときは途中で衣裳替えに行くのです。面白いですよね。

それでですね、その中華料理店で1年に1回催される食の祭典みたいなイベントがありまして、お偉い方々に高級食材のお料理を召し上がっていただくという、調理場からフロアスタッフから皆ピリピリする一大イベントなのですが、そのお料理の一つに「佛跳牆」というメニューがありました。
これを当時の私たちスタッフは「フーテイシャン」と呼んでいました。今調べると北京語で「フォーティャオチァン」と発音するようです。私は発音できません😅

大きな大きな陶器の壺に数十種類の高級食材をこれでもかと放り込み、何日もかけて蒸したり煮込んだりと調理をするのですが、昔、料理長に聞いたところ1週間はかかると仰っていた記憶があります。
できあがったスープは長い長いレードルを壺の中に差し込みお高い食器によそいます。

ここから先は私も足を踏み入れたことがない領域なので味も香りも未知なのですが、なんとも言えない美味しそうな香りで、修行僧ですら塀を跳び越えてやってくるほど、ということからこの名前になったそうです。

なにかと修行僧やら高僧やらは引き合いに出されるのだなー、と思ったのでしょうね、何十年ぶりのフーテイシャンの記憶でした。
いつか食べられることがあるのかしら。

でも今日の私には阿闍梨餅があるから無敵(`・ω・´)ゞ

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