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エンジニア採用に苦戦!人事未経験者の3つのしくじり

はじめまして。最近サービスリリース10周年を迎えた知見のマッチングプラットフォーム事業を運営する会社にて、HR・採用担当として働いているせんかわです。最近は登山したり、日本酒を飲んだりドライブして温泉に入ったりしています🚗(運転免許を取得して7年。ベテランペーパードライバーとして助手席に鎮座していましたが、最近郊外なら運転できるようになりました🤗)

本noteは、エンジニア採用 Advent Calendar 2023 2023年12月4日の記事として投稿しています。4日目にして初投稿というゆるっとしたアドベントカレンダーになっております。11月最終週になって、カレンダーがあまり埋まっておらずたくさんお声がけさせていただいた結果サイバーエージェント、セーフィー、クラウドサイン、SHE、ログラス、プレイド、、と錚々たるメンバーに執筆いただくことになりました🎉ぜひぜひ盛り上げていきましょう!

  1. はじめに(ご挨拶と自己紹介)

  2. 2023年4月〜、8ヶ月の中でエンジニア採用で取り組んだこと

  3. エンジニア採用における私のしくじり

  4. もう一度4月に戻ってエンジニア採用をやり直すなら?

  5. 採用担当としてリーダー・現場に確認しておくこと

  6. その他取り組んでよかったこと、エンジニア採用におけるTips

  7. 最後に(まとめ、これから取り組みたいこと)


1.はじめに


2023年4月にHRに異動して、約8ヶ月間エンジニア、デザイナーの採用活動をしてきました。「エンジニアの採用って難しい!誰にスカウトを送ればいいのかわからない」「社内のエンジニア、業務に集中してて邪魔をするの申し訳なくて質問したくても聞けない…🥺」という状態から「このポジションを採用するにはこの媒体を使えば母集団を集められそう!」「この知識についてわからないから◯◯チームの◯◯さんに聞こう」という段階までやっとパワーアップできました。。。(長かった)

会社に長い期間在籍しているものの、エンジニアメンバーとの関わりが少なかったために、最初はエンジニアメンバーとの関わり方、どう一緒に採用に取り組んでいくか?という点で苦戦しました。また、エンジニアメンバーとコミュニケーションを取れていなかったことから、採用の失敗や最初からするべきだったことをたくさん発見し、反省しました。エンジニアの採用は一人で行うことが多いので、「何をすればいいかわからない」「結果が出るまでに時間がかかる」「エンジニアの業務内容や職種の理解に時間がかかる」という難しさがあります。これからエンジニアの採用に携わる人や始める人にとって、何かしらのヒントになればと思います。

2.2023年4月〜、8ヶ月の中でエンジニア採用で取り組んだこと

2023年3月に人事部への異動の打診があり、2023年4月から2024年2月までの間に20人の採用目標を言い渡されました。
以下それぞれの時期にやったこと、起こったことです。

4~6月:
・前任からの引き継ぎが2週間で終了し、HR内でエンジニア採用に関して知見を持つ人がいなくなる。
・エージェントへ挨拶回りをする、ダイレクトリクルーティングサービスを利用しスカウトを打ち始める
・VPoEからの莫大なサポートを受けながら一緒にKPI設定から候補者の目線合わせを進めさせてもらう
・エージェントからの候補者推薦が集まらないため再度エージェントとのアポイントを取って推薦もらうためにお願いする(ただ質問が来ても何も答えられない状態でした。エージェントの皆様ごめんなさい。。)

7~9月:
・エージェントから推薦が増えたものの、リーダーに全ての書類審査を落とされてしまい(リーダーとの目線調整できていなかった)、エージェントからの推薦が全く来なくなる(おそらくエージェントから嫌われたのかもしれない)
・・4~6月に猛烈に送ったスカウトが効果を発揮し、候補者が集まり始め、選考も進むようになる
・外部の方と一緒に採用資料のアップデートを行うが、何が何だかわからないまま進める
・スカウトで通った候補者を見て、エージェントにもペルソナを伝えたことで推薦が再び増えてきてリーダーの書類審査が通る推薦ももらえるようになる
・6月にオファー辞退をされた候補者が戻ってきてオファー受諾するというラッキーパンチを受ける
・スカウトやエージェントからの推薦で来た候補者の選考がスイスイ進み、Webエンジニアの採用枠がほぼ埋まる

10~12月:
・要件が高く候補者となりそうな対象が少ない、かつ募集1名など限られた採用枠のポジションに注力しはじめる(例:プロダクトデザイナー、Salesforce、コーポレートエンジニア)
・社内の現場メンバーと要件やペルソナの目線を合わせながらスカウトを打つ
・メンバーとの目線合わせができた状態でスカウトができたので選考の歩留まりが向上し、不採用の理由も把握しやすくなる
・各採用ポジションに適した媒体を再度選定し直す
・VueFesスポンサーに出展することで、事前準備〜当日を通して社内のメンバー他社の採用担当やエンジニアとのコミュニケーションも増えてくる
・採用が順調なため、空いた工数で採用資料や求人媒体の内容の改善を始める、新たな試みとして技術勉強会の企画をしだす

3.エンジニア採用における私のしくじり(自分のうまく行かなかったポイント)


①自分がエンジニアの面談、面接に入らない

過去に自分がスカウトを送った候補者が選考に進んだ・進まなかった際に、その候補者の何が良くて選考が通ったのか、どこが異なって選考に通らなかった、辞退したのかについては、面接官が面接後に記載したメモを確認するだけでした。しかし、もし自分も同席して面談に参加していたなら、面接官と面接後すぐにディスカッションすることができ、次回以降のスカウトにおいてどのような候補者にアプローチしない方針を取るべきかなど、より高い精度で判断できたかもしれません。最近の面談、選考では私が最初に面談に入り、エンジニアメンバーや他の関係者とも面談を行うように変更しました。こうしたことにより、何が異なるのかという観点を把握しやすくなり、効果的なスカウトを送ることができました。

②自社の魅力を語れない
まず、人事としての役割に不備があったと感じています。自社の特徴や魅力をエージェントやダイレクトリクルーティング媒体の担当者に伝えきれず、打ち合わせの時間が取られてしまいました。9月ごろ、キャスターという採用代行の会社にスカウトやエージェントとの打ち合わせ業務を代行させていただいた際に、" 自分があまりに自社の魅力を語れなさすぎる"ということに気がつきました。キャスターの担当者の方からの、自社の技術課題は、具体的な業務やその魅力とは?と突っ込まれると即答できずに「一旦リーダーに確認させてください!」というやりとりで凌ぐことが続きました。しかし、この局面でVPoEやリーダーとヒアリングし、現場にも会社に入社した経緯や業務の魅力、ギャップに関するアンケートを取ることで、開発組織の実態や魅力、課題について把握できました。これにより、自社を語るうえで強調すべきポイントが一気に明確になってきました。

③採用を進めるにあたってVPoE・リーダーとしかコミュニケーションを取れていない
採用の目標設定や要件の合意形成は主にVPoEと関連するグループ長と相談し、時折、面接官として候補者と対話する際には判断について話し合う程度のコミュニケーションでした。しかし、業務を進める中で、現場が期待する「当社に適したエンジニア像」について、現場メンバーとリーダーの間に認識のずれがあることに気付きました。実際の現場で求められている人材像と、リーダーが想定している人物像が異なっていることがあり、これが原因で適切な人材を見逃し、機会損失が発生していました。
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ここまでの自分の3点のしくじりを振り返ると、まず、自社の求人に対する理解不足がありました。次に、リーダーや現場メンバーとのコミュニケーションが不足していたことが、採用が上手くいかない要因につながっていたと認識しています。これらを踏まえてもう一度エンジニアの採用に取り組む際には、どのようなアプローチが適切だったのか、リーダーやメンバーにどのような情報をヒアリングすればよかったのか、さらには他にもうまくいった手法を整理してみました。

4.もう一度4月に戻ってエンジニア採用をやり直すなら?


次やるとしたら、採用ポジションの理解、要件の理解と目線合わせを最優先にするかなと思います。あとは体系的に採用活動を理解してから始めるようにします。(もう一度4月に戻れるなら...)自分の理想の立ち上がり方やスケジュールを考えてみました。

次にまた同じ状況でエンジニア採用に挑戦するなら、まずは採用ポジションの理解と要件の把握を最優先に考えています。その後、採用活動を体系的に理解した上でスタートすることにします。以下は、私の理想的な採用活動のスタートとスケジュールの考え方です。

  1. 引き継ぎ:

    • 前任者から得るべき情報を整理する(リーダーのタイプや採用の意思決定に影響を与える要因、注力すべきスカウト媒体やエージェントなどを特定)。

  2. インプット:

    • 採用関連の書籍を10冊読む(すべてを一度に理解するのではなく、不足している知識を洗い出し、優先順位をつけて取り組み、進捗後に再び読む)。

  3. コミュニケーション:

    • リーダーだけではなくメンバーも含めた求人理解、ヒアリング、スカウトを送る候補者の目線合わせを行う。

  4. 実践:

    • 自らダイレクトリクルーティング媒体を利用してスカウトを打ち、面談に臨む。

  5. ネットワーキング:

    • エージェントとの連携を強化し、説明会や打ち合わせの機会を確保する。

  6. 発信:

    • 自社の魅力を伝えるうえで不足しているコンテンツを洗い出す。注力ポジションの募集記事を作成する。

  7. スポンサーへの出展:

    • VueFesやPyconなどのイベントに出展する

  8. マーケットリサーチ:

    • 他社の採用事例をヒアリングし、自社に活かせる施策を実施して効果を高める。

5.採用担当としてリーダー・現場に確認しておくこと

また、簡単にはなりますが、リーダーや現場メンバーと早い段階で以下について聞いておけるとよいと思っています。
リーダーとの確認ポイント:
(エージェントと候補者との話し合いに備える)
・在籍メンバーのプロフィール
・採用ポジションの仕事内容
・そのポジションの魅力とキャリアパス
・チームの目標と方針
・新しく入るメンバーへの期待と必要な経験
・使用技術の詳細(技術の新旧など)
・抱えている技術的な課題

現場メンバーへの確認ポイント:
(入社の理由や期待スキルを理解する)
・入社の動機や他に受けていた会社、迷ったポイント
・転職活動での基準や他社の視点
・入社の理由と期待
・現職とのギャップ
・業務の魅力やおすすめポイント
・今後の期待するスキルや成長ポイント

6.その他取り組んでよかったこと、エンジニア採用におけるTips

①面接日程の効率化と短縮化
全ての面接日程を自動調整ツールに統一し、リードタイムを大幅に短縮します。日程調整業務にはreceptionistを導入し、理想的には応募から内定まで2週間以内を目指します。他社選考がある場合は、最終フェーズを合わせる調整を行います。

②社内報記事の作成
採用ポジションに関連するチームや個人に焦点を当て、社内報記事を作成します。これにより、採用候補者に対して魅力的な情報を提供します。

採用要件の見直し
現行の採用要件に疑問を投げかけ、必須条件となるべきか、あるいは歓迎条件に変更できるかを検討します。
例えば、以前はリモートワークが難しいとされていたポジションも、フルリモートでの採用が可能なケースや、給与条件の柔軟性について再評価します。

④フルリモートの導入
フルリモートワークでの勤務が可能であると採用できる候補者が一気に増えます。特に自社は北海道や愛知などからの勤務されている方が多いです。

選考プロセスの変更
面接回数を2回にし、コードチェックは現段階では行わず、人柄やカルチャーマッチを重視します。(現在はコードチェックツールの導入も検討中です)

⑥候補者・リーダー・エージェントへのフォローアップ
エージェントと同じくらいのレベルで候補者とリーダーに対しても積極的なフォローアップを行います。
面談や面接ごとに電話をかけ、選考状況や優先順位、決定の進捗状況などをヒアリングします。

キャスターさんの協力
採用プロセスにおいて、キャスターさんにも協力していただき、より円滑で効果的な採用活動を進めます。エンジニア採用立ち上がりの際は、必ず使ってもいいと思うサービスです。(スリーシェイクさんのエンジニア採用に関するセミナーを拝聴した際も同様のことをおっしゃっていました。)

7.最後に(まとめ、これから取り組みたいこと)


8ヶ月の経験を通じて、現在は採用の進め方やどのポジションにどのエージェントや媒体に頼むべきかが明確になり、とても楽しい状態にいます。今後は、入社したメンバーや関わった仲間が「ここに来てよかった!」と感じるような環境づくりに取り組み、社内での活躍を後押ししたいです。エンジニア採用が初めてで不安な方がいれば、経験をもとにお話しできる範囲でサポートできるかもしれません。様々な企業と情報を交換しながら、社員、候補者、エージェントが皆満足するHRを目指し、今後も向上心を持って取り組んでいきます。何かご相談があればXからお気軽にどうぞ🦆お待ちしています😊

いろいろ書きましたが、採用が上手く進み出したのも、楽しく働けているのも会社のメンバーやエージェントやダイレクトリクルーティングの担当者の皆様のおかげです!いつもありがとうございます🎉
採用担当になった当初、他社のエンジニア採用担当の方や前職の方などにもたくさんアドバイスいただき本当に感謝です、これからもよろしくお願いいたします🦦

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