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ついにニューチャンピオン!現る KZ ZAX

こんにちは。あら50りっぷです!
混沌をきわめる中華イヤホン沼です。

ボクの『大好きな音ランキング』で1年間以上も王座を譲ることのなかったKZ ZSN ProとDQ6を超える新星がついに現れました。。。というか、確実に王座を勝ち取ってしまいそうなイケメン顔の『ヤツ』をあえて避けていたというのが正直な気持ちです。性能だけを見れば、ZSN ProやDQ6が『ヤツ』に抗えるはずもないのですが、そこは感覚的な個人の好みというのもあって、「いいヤツなんだけどボクは苦手・・・」という奇跡的な下剋上だってあるんじゃないかと、どこかで願っていたわけです。

購入をためらっていた一番の理由は価格差です。ZSN Pro、DQ6の価格帯と比べ、ZAXは約2.5倍~3倍高価であること(といっても3,000円以下か6,000円以上か程度の違いでしかないのですが)。同じ土俵で勝負させるには前出のイヤホンの分が悪すぎる(ということにしておきます)。

しかし、高性能DACアンプShanling Ua2を手に入れた今、2.5mm4極バランス接続をより濃厚に、高音質で味わえるイヤホンはないか? と考えた時に、絶対に失敗しない候補として白羽の矢が立ったのが『ヤツ』だったのです。名前を明かせば、ああ、やっぱりね! とただの安牌選択だと判断されてしまいそうですが、その正体こそ『KZ ZAX』です。ああ、やっぱりね! と思いました?

片側8ドライバー、合計16ドライバーの超贅沢仕様
金属のフェイスプレートと半透明ブルー樹脂の綺麗なカラーリング

KZ ZAXは、なんと片側に1DD+7BAと8つのユニットで構成されたハイブリッドイヤホン。仕様は以下の通り。10mmDDに低音域を割り当て、中音域にはBAx2、高音域にBAx1を当て、さらに全音域の音の厚みを増すためにBAx2台を2組配置するという信じられないほどの豪華な仕様です。これでもAmazon販売価格で7,000円程度なのですから驚くほかありません。

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KZ ZAX 仕様
DD 10mm二重磁気ダイナミックドライバー(低音域)
BA 30019 ×2(中音域)
BA 30095 ×1(高音域)
BA 50024 ×4(全音域)
周波数 10-40000Hz
音圧感度 113dB
インピーダンス 24Ω
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ドライバーが8つも入っているとは思えないほど小さな筐体は、小型で有名なZSTxとほぼ同等サイズ。DQ6のようなエルゴノミック形状でもないおかげでどんな耳でもおさまりが良く、耳が痛くなることがありません。またKZの中級カテゴリ以上のイヤホンが採用する太めの金属ノズルでフィルターまで金属。とても高級感があります。今回購入したものはシルバーの合金製フェイスプレートにブルーの半透明樹脂のモデルでビルドクオリティも高く、内部のドライバーの配置が目視できるのもKZおなじみの仕様となっています。

中級機以上の太めの金属ノズルを採用
フィルターも金属製で高級感がある

箱出しから音がヤバかった!
ZSN Pro XともDQ6とも衝撃的に違うのは
、圧倒的な音圧感と超鮮明な中高域の音の分離感。各音域から詳細な音情報が(例えば各楽器の繊細な響きに至るまで)これでもかと押し寄せてきて、それが積層されて厚みをもたらしています。例えるならオーケストラそのものです。すべての音域がぼやけずに鮮明で高い解像感を持ち、100%寒色傾向の大好きなサウンドです。ブーストされた低音域も、シャープでキレのあるZSN Pro Xの音質と同等かそれ以上に感じるほど。

さらに、噂では聞いていましたが音場の広さが半端ありません! ZAXは左右方向に立体感のあるサラウンドな音場を作り出します。バランス4極接続では、広い音場に加えてさらに天井が取り去られたような縦方向のヌケ感も味あわせてくれるので、一聴しただけで圧倒的と感じるのでしょう。

ボーカルの中音域を担当するBAの数が最も多いだけあって、音が全面によく出てきてパワーがあります。人の声でも楽器でも超鮮明な解像感で迫ってきます。高音域はとにかく明るくて健康的でキラキラ輝く音がします。高音域が主張しすぎると「刺さる」とか「シャリつく」といったマイナスの要素をもたらしますが、見事にバランスが調整されて音情報を繊細に鳴らし切りながらも他の音域の邪魔をせず、嫌味のないクリアな音表現になっています。

ここまでのレビューを終えて、ZAXの音が嫌いな人って果たしているかな?と思ってしまいました。そのくらい誰もが「いい音」と認めたくなるほどの音です。ついに長きに渡ってボクの中で王座を占めてきたZSN Pro X、DQ6はともに王座陥落ということになったわけですが、重低音ではZSN Pro Xを超え、解像度/分離能ではDQ6を超えてしまったのだから仕方ありません。さすがにKZの王者は只者ではなかったことが証明されました。

スキのない優等生を無闇に称賛するのは控えたいですが、今回は様子を伺いつつも『ヤツ』の魅力に驚きをもってハマってしまったボクの完敗です。KZ ZAX、買わない理由が一つも見つかりません。

見た目は普通で嫌味もなくて結構イケメンです
ついに王座陥落となったDQ6。でもまだまだ現役機
YYX4849 16芯編込みの2.5mm4極バランス接続対応高品質銀メッキケーブル

ZAXのバランス接続性能を最大限発揮させるために
今回のレビューはリケーブルして行っています。使用したYinyoo製のYYX4849 ケーブルは16芯編込みの2.5mmバランス接続対応の高品質銀メッキOFC線です(Amazonで2990円)。4芯→16芯ケーブルに変更すると、ボクのような素人でも音の違いを聞き分けることできます。どうせリケーブルするならこの程度の投資は必要なのかもしれません。

YYX4849 ケーブルに変更することで、さらに信号伝送ロスが抑えられ、広がりや奥行き感が増幅された感じです。高域から低域まで優れた音質をバランス良く表現し、臨場感溢れる広い音場、鮮やかで伸びのある高音域と解像度を得ることが出来ました。

ZAXとYYX4849 ケーブルの組合せは、元気なイヤホンにさらに元気を注入したような音色になりました。

各音域の詳細な変化については、高音域の抜け感がさらに高くなり、中高域全体の解像感が増し、低域は音圧がさらに深められ、引き締められて迫力すら感じます。また音場や空間の広がり、クリアな中高音の分離能力が最大限に発揮されているようです。音全体の微細な響きまでがリアルに感じられるので、ぜひこの組み合わせで聴いてみてほしいなと思います。

**常用イヤーピース:Sedna Earfit Shortハードタイプ(Mサイズ)

Amazonでの購入リンク
KA ZAX
https://www.amazon.co.jp/gp/product/B08HR2YNNX/ref=ppx_yo_dt_b_asin_title_o00_s00?ie=UTF8&psc=1

YYX4849 ケーブル
https://www.amazon.co.jp/gp/product/B07TTFG417/ref=ppx_yo_dt_b_asin_title_o03_s00?ie=UTF8&psc=1






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