ツバメと主人
主人がホカホカした顔で帰ってきて言いました。
「今日さ、納屋のツバメの巣立ちをずーっと見てたのよ。もう可愛くてさ〜。泣きそうになった〜。」
泣きそうに?
なぜ?
「ツバメの子も性格が色々でさ、パッと飛び立つ子もいれば、怖くていつまでも飛べなくて、巣にずっと残ってるやつもいるのよ。
そしたらさ、ほったらかすんじゃなくて、
お父さんお母さんは、ずっとそいつのこと見て、鳴いて励ましたりしてるわけ。
先に飛んだ兄弟は、巣に戻ってきて、励ましたりしてるわけよ。
で、最後飛べたんだけどさ、
もー、ツバメの子育てって大好き。」
ほうほう。
どの辺が好きなの?
「彼らは一生懸命子育てしてる。
夫婦で協力して、たくさん餌運んでやって、
飛べる体を作ってやるやん?
そして、飛び方を教えてやって、1人で飛べるまで見守ってやる。
とてもシンプルで、1番必要なことだけ、
ただただ一生懸命やってるとこ。えらいよな〜。愛おしいわ〜。」
確かにね。
子育ての目的は、自立、だもんね。
あれ?
最近人間て、
ツバメに劣ってる??
世の中は便利になり、
たくさんの物が増えて、
豊かになったはずなのに、
シンプルなことが、
シンプルでなくなってきた?
なんでだろう。
ツバメに喋らせたら、
人間のことなんて言うのかな〜
とにかく、つばめにホコホコして帰ってくる主人の感性が、とても好きだなあ〜と、
こちらもホッコリしたお話でした。
ツバメって、
南の島に何万キロも移動するのに、
翌年また同じ相手を見つけて子育てするんだって。
私もまた、主人を見つけたい
と思いました…笑