見出し画像

フロイトの名言: その1 困難に直面した時にとるべき態度とは。

みなさんは、ある難題にぶつかって何をしたらいいのかわからなくなった経験はありますか?

精神分析を作ったフロイトはそのような壁に何度もぶつかりました。

その難題の一つがどんなものであったのか。そして、その難題に対してフロイトはどのような態度で臨んだのか。これを紹介したいと思います。特に、フロイトがこの難題に挑む態度を表明した言葉を私は名言であると考えています。

このフロイトの言葉はきっとあなたが難題に直面した時の役に立つでしょう。

フロイト精神分析の基本的な解説をすることで、名言が生まれた文脈も解説したいと思います。

精神分析の基本的な概念の解説

まずはフロイトの前期の思想について、ある程度の単純化をおそれずに解説をしておきます。

「前意識」「無意識」「意識」

フロイトの精神分析の用語として、「前意識」「無意識」「意識」という言葉があることは知られていると思います。しかし、これが何を指しているのかを正しく理解している人は少ないようです。
よくある誤解は、これらの言葉がある思考や記憶の状態を指すというものです。例えば、私は小学校2年生の時に先生から怒られたことを覚えています。この記憶を思い出している時には、この記憶は「意識」されています。しかし、思い出す前の段階では、この記憶は思い出そうと思えば思い出せる状態にありました。この状態を「前意識」と呼びます。そして、思い出そうと思っても思い出せないものが「無意識」と呼ばれる、と。これは一見すると、わかりやすい区別ですが、これはフロイトの思想とは若干異なります。

ここから先は

2,726字

¥ 100

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?