MTG歴半年ちょっとのひとり言『今更聞けない!基本ルール:スタック』
MTGにドはまりしてからはや7ヶ月。
色んな方と交流させていただいて気になったことをつらつらとまとめていけたらなぁと思います。
今回のテーマは『今更聞けない!基本ルール!〜スタック編〜』です!
MTGは歴史が長いだけあって、様々な用語やルールがあります。
歴史の中で洗練されているものもあれば、逆に複雑化しているものも…
その中でもよく見るものを、できる限り詳しく書いていこうと思います。
ぶっちゃけ初心者の私が触れていいのか?って内容ですが、頑張って説明していきたいと思います。
1.はじめに
まずはじめに、MTGにおけるカードのプレイと優先権、スタックの概要を 簡単に説明します。
カードのプレイは大きく『土地のプレイ』と『呪文を唱える』の2つに分けられます。
これらを行う為には自分が『優先権』を持っていなければなりません。
優先権は現在のターンプレイヤー(アクティブプレイヤー、以後AP)が常に 持っており、APは相手の行動がない限りはほぼ自由にカードのプレイを行えます。
非ターンプレイヤー(ノンアクティブプレイヤー、以後NAP)はAPが優先権を放棄して初めて呪文を唱えたり、起動型能力を起動したりすることができます。
こうしてすべてのプレイヤーが行動を終えて、優先権を放棄すると、ここでやっと呪文や能力が解決されます。
これまでに唱えられた呪文や能力は、解決されるまで積み木のように重なっていて、なんの影響も及ぼしません。これを『スタック』と言います。
2.優先権
ここではスタックを理解する為に必要な事のみ説明します。
優先権の発生するタイミングや戦闘フェイズの優先権についてはまた後日。
はじめに述べたように、優先権はAPが常に持っています。
なので自由に行動することができます。が、いくつかのルールがあります。
まず、とても基本的なことですが、以下の行動はスタックが空(誰もなにも 行動していない)の時にのみ行うことができます。
・土地のプレイ
・インスタント以外の呪文を唱える
逆に言えばこの2つ以外の行動は、優先権を持っていればいつでも行うことができます。
では、優先権がAPからNAPへ移るのはどのタイミングでしょうか?
ここが非常にややこしいのですが、はじめにで書いたように『APが優先権を放棄した時』に初めて優先権が移動します。
ではいつ優先権が放棄されるのか?例を上げてみます。
例)まずAPがクリーチャー呪文を唱えました。これに対してNAPが「本質の散乱(クリーチャー呪文を打ち消す)」を唱えることは…まだできません。なぜなら、クリーチャー呪文を唱えた後に優先権はまだAPにあるからです。
ではNAPがクリーチャーに対して「本質の散乱」を唱えられるのはいつか?それはAPがクリーチャー呪文以外に呪文を唱えたり起動型能力を使ったりしないことを確認したらです。
非常にややこしいですが、つまり『優先権を持っているプレイヤーがなにもしなくなったら』優先権が移動するということです。
3.スタック
やっと本題です。
APが呪文を唱え、優先権を放棄。NAPが呪文や起動型能力を使用し、 優先権を放棄。これを繰り返すとどんどん呪文や能力が積み木のように 重なり、溜まっていきます。
これを『スタック』と呼びます。
スタックはいくらでも重ねる(積む)事が出来ますが、スタックに重ね(積ま) ない事を選択することはできません。
すべてのプレイヤーが優先権を放棄すると、スタックの一番上、つまり一番最後に唱えられた呪文から順番に解決をしていきます。 先ほどの例を参考に考えてみましょう。
例)APが「クリーチャー呪文」を唱え、優先権を放棄。NAPが「本質の散乱」を唱え、優先権を放棄。再び優先権を得たAPが「対抗呪文(あらゆる呪文に対する打ち消し)」を唱え、お互いに優先権を放棄しました。
解決順は 対抗呪文>本質の散乱>クリーチャー呪文となり、まず対抗呪文で打ち消す呪文をAPが選びます。これにより本質の散乱が打ち消され、クリーチャー呪文が無事に唱えられました。
これが基本的なスタックの処理と効果の解決になります。
ではもう一歩、踏み込んでみましょう。『スタックへの呪文の追加』です。
実はスタックの処理中にも再度優先権が動いています。それは、『効果の解決後』です。
先ほどの例で言うと、「対抗呪文」が解決され、「本質の散乱」が打ち消されました。ここで再びAPには優先権が発生します。ここでなにもしなければ通常通りNAPに優先権が渡り、これも何もなければクリーチャー呪文は無事に唱えられます。
では、行動を起こしてみましょう。ややこしいですよ。
例)対抗呪文>本質の散乱>クリーチャー呪文の順で効果を解決しようとしています。「対抗呪文」で「本質の散乱」が打ち消されました。APは何もしません。ここでNAPは「浅すぎる墓穴(墓地の一番上のクリーチャーを戦場に戻すインスタント呪文)」を唱えました。APは何もしません。「浅すぎる墓穴」が解決され、NAPの墓地の一番上から「毒腹のオーガ(クリーチャーが戦場に出るたびにコントローラーに1点ダメージ)」が戦場に出てきました。APに優先権が再び発生しますが、何もできません。NAPは何もしません。最初に唱えたクリーチャー呪文が解決され、戦場に出た為、APは「毒腹のオーガ」により1点のダメージを受けてしまいました。
…いかがでしょうか?非常に難解ですね。
ですがこれこそがMTGをMTGたらしめる面白さでもあります。
理解が深まれば深まるほど面白いのがMTGというゲームですね。
4.スタックに関連した能力
最後にスタックや呪文を唱えることに関係した能力をいくつか紹介します。
【刹那】
「この呪文がスタックにある限り、プレイヤーは呪文を唱えられず、マナ能力以外の起動型能力を使用できない。」
この能力を持つ呪文に対しては打ち消しを使用できませんし、これが除去呪文ならフェイズアウトや巨大化で助ける事もできません。
ただし、これがスタックから無くなれば通常通りに動くことが出来るので、絶対に安心!という程ではないですね。
【ストーム】
「この呪文が唱えられた時、このターン、この呪文より前に唱えられた呪文1つにつき、この呪文のコピーを1つスタックに置く。」
厳密にはスタックはあまり関係ないのですが、処理の関係で紹介します。 まず、ストーム能力は誘発型の能力です。この呪文が唱えられたらこの呪文がスタックに積まれ、その後にストームの回数分のこの呪文のコピーがスタックに積まれます。その後にAPの優先権となります。
【スタックを作らない効果・能力・処理】
・マナ能力と呼ばれる起動型及び誘発型の能力。 (例:土地、極楽鳥、エラダムリーのぶどう園など)
・常在型能力 (例:血染めの月、エンチャント-オーラ、マイコシンスの格子など)
・状態起因処理、ターン起因処理 (例:タフネスが0以下になったことによる死亡、ライフが0以下になったことによる敗北、アンタップ・ステップのパーマネントのアンタップなど)
・特別な処理 (例:土地のプレイ、相棒を③支払い手札に加える、②支払って予顕、待機能力によるカードの追放など)
カードを知り、ルールを知って良いMTGライフを!
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