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残留農薬について

野菜や果物に付いた農薬は、水で洗い流せば落ちるというのは、確かに間違いではない。
ただ、農薬も進化していた。

果肉の中にまで入り込んで、農産物そのものを殺虫剤化させるような「浸透性農薬」ネオニコチノイド系は何とかならないものか。

2013年に、食品の安全性評価を担うEUの安全機関(EFSA)が、ネオニコチノイド系のアセタミプリドとイミダクロプリドに関して、「人の神経の発達や機能に影響を及ぼす可能性がある」との見解を発表。

EUのみならず、アメリカ、カナダ、韓国、台湾などなど、使用禁止や規制強化に踏み切る国や地域が増えている。

東京でも2014年に『残留農薬実態調査』を行い、その結果が報告されていた。
結果は、メロンやりんご、みかんなど様々作物の果肉から、残留農薬が検出されたとの事。

百歩譲って、皮表面は洗って剥けば問題ない(皮ごとは食べられなくなるけれど)としても、果肉の真ん中まで農薬が浸透して、洗っても落ちないって…。

いちごなんて、皮を剥くも何もない。
農薬使用回数ナンバーワン。2位がりんご。
残留農薬が多過ぎて、海外に輸出できないというような報道も過去にあった。

「プロシミドン」はEUで禁止されている成分で、WHOは“胎児への悪影響リスク”を指摘しているのに、日本では普通に使われ続けている。

知らない方が幸せだったりして…。

浸透するネオニコチノイド系を落とす方法はないものかと調べたら、野菜洗い洗剤の他に、オゾン除菌器があった。
オゾン生成させた水の中に、野菜や果物を浸して残留農薬を落とす仕組み。
但し全ての農薬が落ちるわけではなく、最も落としたいネオニコチノイド系は、残念ながら落ちないとの事(機器メーカーに確認)。
それでも現時点では農薬除去にかなり効果的で、家庭用のコンパクト機器も発売されている。
しかし、お値段がなかなか…私は即決できなかった。
農薬を除去して除菌もするので、野菜の鮮度が復活して、より長持ちするらしいので、ベネフィットの方が大きいのかも知れないけれども。

他の方法はとなると、現時点では超音波だそう。
2009年に、愛媛大学が実験していた。
水に浸すだけよりもオゾン除菌器よりも、低周波と高周波の間ぐらいが最も農薬を除去できたとの事。
しかも、オゾン除菌器よりも時短が可能。

じゃ超音波に決まり!と製品を検索するも、何やら怪しげで高額の機器しかヒットしない。
アフターサービス絶対やってないよねみたいな。
何なら、商品代金を振り込んだのに、商品が届きませんけど!みたいな。

生産者がわかる農産物が、近年ますます増えている。
地元の農産物を地元のスーパーで販売する『道の駅ふう』戦略は、鮮度が高く良心的価格で大当たりだろう。しかも、何となく素朴なイメージに何となく騙されてはないだろうか⁈

消費者は、どれだけの農薬がいつ何回ぐらい使われているか、生産者の農薬への意識も含めて、情報がなく知らない事ばかり。

農薬がしこたま使われていたとしても、環境への悪影響がなく、且つ消費者が農薬をスッキリ落とせるなら、私は農薬使用には反対しない。
農家さんにも生活があるだろうから、使わないでは酷な話だと思うから。

毎朝コールドプレスジュースを飲みながら、美容と健康に良い筈だと納得しつつメリットしかないと実感しつつ、でもふと、ネオニコチノイド系も一緒に摂っているのかと頭を過ぎる。

超音波除去機器を国内メーカーが早く製造して、良心的メーカー小売希望価格でお目見えする事を願う。


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