無傷がイタい。

自分を大事にし過ぎて、甘やかし続けた結果、
最弱人間になった。


弱いから戦わないし、
戦わないことに言い訳もする。

弱いからただ歩くだけでも疲れるし、
止まることも増える。

そのうち進む方向さえも分からなくなって、
座り込んで、顔を伏せた。


傷なんてどこにもないのに、傷ついたみたいな顔をして、動かないことを正当化している。

顔を上げられなくなったのは、
そのズルさがバレるのが怖いからだろう。


弱くてもいい。そう思っているはずなのに、
どうしても、誤魔化すことをやめられない。


このズルさが、一番の足枷であることに、
いつになったら気づくんだろう‥‥‥‥。

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