有毒な樹木 愛しのキョウチクトウ(夾竹桃)
大好きな樹木キョウチクトウが有毒と知ったときの驚き😱❕😱❕
米軍基地の外人住宅の横でこんもりと剪定されたキョウチクトウが好きでした。
好きすぎて赤と白のキョウチクトウを庭付き賃貸に住んでいる時植えたこともありました。
強い樹木で、手がかからないし、何より真夏に咲く花がきれいです。
珍しい肌色ピンクのキョウチクトウを知人に頂いて事務所の大きな植木ばちで育てました。
綺麗な花を咲かせて大きくなりすぎたので、真ん中を剪定すると上に伸びず横に広がるだけになってしまいました。
植物の大事な芯を切ってしまったのですね。数年経って自分の無知を思い知りました。
高速道路の街路樹にキョウチクトウが使われているのはあれ?と妙な感じでしたが、公害にも強いということなのでしょうね。
夏の花キョウチクトウ♥️
限られたスペースなので、薬草園のために20年もののキョウチクトウとさよならします。
伐採しても一度にゴミに出すのは有毒ガスを排出するので少しずつ出します。
中村臣市郎「家庭で使える薬になる植物107種」より
危ない野草
キョウチクトウ
インド原産で、日本へは江戸時代に渡来したと考えられます。
葉が竹のように細長く花が桃に似ていることから中国では夾竹桃と呼ばれ、それを音読みしました。
乾燥や潮風にも耐え公害に強いため、海岸、石垣の上、街路樹や公園などによく植えられます。
形状
常緑低木で高さ2~5mほど。多く分岐し、革質の線上披針形の葉を三枚ずつ輪生します。
葉の上面は深緑色。下面は淡緑色。
8~10月に紫がかった濃い赤紅色の花をつけます。
6~8月頃にかけて枝先に桃色の花を咲かせます。
花の色が白、淡黄色のもの、八重咲きのもの、葉の中心の主脈や縁に白い班の入ったものなどがあります。
花後、細長いさやをつけ両端に絹毛のある種子ができます。
有毒成分
葉にオレアンドリン、ネリアンチン、アディネリンなどの強心配糖体が含まれており、葉の強心配糖体の量は花の時期に最高となります。
葉の毒性はジギタリスに似ており、主に胃腸障害と不整脈にあらわれます。
強心成分は葉、樹皮、花のいずれにも含まれ、樹皮には配糖体オドリサイドA~Kを含みます
この強心成分は葉が、最も多く花が最も弱いことがわかっています。
これらを内服すると胃腸障害が起こり、心臓に異常が生じます。
症状の多くは悪心、吐き気、食欲減退、腹痛、下痢などとなってあらわれ、一部にはめまい、倦怠感、指先や唇の麻痺、一過性の痴ほうたども見られます。
蓄積性があり、内服した場合動物実験では15日後ようやく完全に排除されます。
中国では心臓病、心不全の治療(持ち入れられ動脈硬化性の心臓病、高血圧などに使用されていますが、内服はさけてください。
韓国時代劇ドラマ「テジョヨン」ではキョウチクトウが武器として使われました。その時のテロップに青酸有毒ガスとありました。
風下にいる敵に対し、その辺に生えているキョウチクトウを伐採して燃やしてしまいます。キョウチクトウの煙で敵がバタバタと倒れてしまいました。
これもショックなシーンでした。