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薬草デビュー 55 わさび①

わさびについて
配食のふれ愛さんのコラムより。
とっても参考になりました。

写真は三好アグリテック株式会社さんより
お借りしました

「わさびの健康効果・効能について」

 わさびは日本原産のアブラナ科ワサビ属の多年生水生植物で、日本の文化に根付いた香辛料のひとつです。
 わさびを食用として利用するのは、世界的にも日本と台湾や中国の一部の地域だけといわれていましたが、寿司や刺身が欧米にも広まったことで知名度が高まり、「wasabi(ワサビ)」で通じることが多くなっているようです。
 主要産地は静岡と長野で、90%以上がこの2県で生産されています。

 わさびといえば、鼻に抜ける特有の辛味とさわやかな香りが特徴で、お刺身やお寿司には欠かせない薬味です。

 わさびには健康や美容にさまざまな効果があることも、解明されはじめています。

 現在主に流通しているわさびには、加工品の原料となるものも含めて、本わさびと西洋わさびがあります

配食のふれ愛さんのコラムより

わさびの歴史

日本では古くから自生していたわさびを食用にしていたようですが、もともとは薬草としての要素が強かったと言われています。

・飛鳥・平安時代~ 奈良県明日香村の苑地遺構から出土された木簡に、わさびについての記録があります。 「委佐俾三升(わさびさんしょう)」と記された最古の木簡

 918年に深根輔仁(ふかねすけひと)によって記された「本草和名(ほんぞうわみょう)」で、当時は食べ物というよりは薬として利用されていたと考えられます。

・江戸時代~
 わさびの栽培が始まったのは江戸時代からといわれています。 美食家であったといわれる徳川家康はわさびの風味をとても気に入り、わさびの葉が徳川家の葵の家紋に似ていることから、門外不出としたと伝えられています。
 わさびが現在のように寿司の薬味として使われるようになったのは、江戸時代の1804―1830年のころといわれており、わさびをつけた握り寿司は江戸の町で人気となり、庶民の間に広まりました。
 冷凍や冷蔵の技術や設備のない時代、わさびを使うことで、食材の臭みや細菌の繁殖などを抑えられることを経験的に知っていたと考えられています。
・大正時代~現在
 まだまだ冷凍・冷蔵技術や物流が発達していなかった大正時代初期に、製茶の技術を参考にして、わさびを乾燥・粉末にした粉わさびが開発されました。
 その後、西洋わさびを原料とした粉わさびが開発され、昭和46年(1971年)に、お刺身などについている練りわさびの小袋タイプや、チューブタイプの本わさびが発売されました。

配食のふれ愛さんのコラムより

わさびの成分について

 わさびの辛味の成分
 辛味の成分は本わさびも西洋わさびも同じ、アリルからし油(アリルイソチオシアネート)です。
 わさびの辛味成分は、わさびの細胞内にシニグリンという配糖体の形で存在しています。
 シニグリンはそのままでは辛味を感じませんが、すりおろすことでわさびの細胞組織が破壊され、ミロシナーゼという加水分解酵素が働いて、アリルイソチオシアネートとという辛味成分になります。
 アリルイソチオシアネートは揮発性があるため、口に入れると鼻腔へ広がり、特有のツーンとした辛味を感じます。

配食のふれ愛さんのコラムより


写真はウィキよりお借りしました

わさびの栄養成分

ビタミンCの含有量は、100gあたりで比較すると柑橘類に匹敵するほど豊富に含まれていますが、一般的にわさびの1回の喫食量は非常に少ないため、わさびからビタミンやミネラルなどを十分に補給することは難しいといえます。 しかしわさび特有の有効成分については、少量の摂取でも効果が得られる場合があるようです。
・ビタミンK ・ビタミンB6 ・ビタミンC ・カリウム ・カルシウム

配食のふれ愛さんのコラムより



下から使ってしまった。茎の方から使うのらしい

わさびの効果効能

 いろいろな実験や研究によって、わさびの効果や効能がわかり始めています。
 その主な有効成分はアリルからし油の1種である6-メチルスルフィニルヘキシルイソチオシアネート(6-MSITC)という成分で、生の本わさびの根茎部分に多く含まれます。

 抗菌・抗虫作用
わさびには細菌の繁殖を抑制したり、寄生虫の活動を停止させたりする効果。生の魚を食べるときにわさびを薬味にすることは、おいしさだけではなく、衛生面からも効果的な組み合わせ

 食欲増進効果
 
わさびの香りは唾液の分泌を促し、胃腸の内壁が刺激されて消化液の分泌を高める作用。βアミラーゼというでんぷんを分解する酵素が含まれており、消化吸収を促進して食欲を増進

 消臭効果
 
魚介類の生臭さの原因となる成分はアミン類ですが、わさびに含まれるアリルイソチオシアネートはアミンと反応して他の化合物に変化させることで生臭さが消えます。 特にアンモニア臭やカビ臭に効果

血栓症予防
血小板の凝集活性を阻害するという研究結果。 わさびに含まれるイソチオシアネート類が血小板の凝集にかかわるタンパク質の働きを低下させることで、血栓の形成を防ぐ

抗酸化作用、抗がん作用

・体内で活性酸素が過剰になる前に抑制する効果があり、その効果には持続性がある。
・6-MSITCには肝臓の解毒代謝酵素の活性を高める作用
・がんの予防効果が期待できるわさびの摂取量は1日に5g(小さじ1くらい)といわれており、少量でも毎日摂ることが効果的
・アレルギー症状緩和 6-MSITCと接触したヒト好酸球の遊走活性が抑制されるという実験結果があります。 このことから本わさびが花粉症の症状を軽減する可能性
・美肌効果 顔の明るさや、シミ・そばかすにおいて改善効果。血流促進の作用によって、肌の新陳代謝を促進することとあわせて美肌効果が期待
・糖尿病合併症予防 糖尿病性の腎臓疾患を予防する効果が期待できると考えられています。

配食のふれ愛さんのコラムより


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