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【観劇】『ミュージカル刀剣乱舞 にっかり青江 単騎出陣』東京公演 ネタバレ有り

「やっと、観られた!」

これが真っ先に思い浮かぶ想いです。

2年に渡り4回に分けられたこの公演、4シーズン目に間に合ったこと、チケットが取れたこと、感謝しかありません。

14日、15日の2日間で昼夜昼という詰め込み観劇
ホントは分散させたかったですよ。
でも千葉や埼玉は外れてしまい、濃厚な2日間となりました。



チケット申し込み前に、「いったい単騎出陣とはどんなことをやるんだろう?」と思い、すでに観劇した方のブログなどからネタバレ有りのものを探して読ませていただきました。
(わたしはミステリーで犯人をばらす以外は、ネタバレOKなのです)
三百年の子守歌のことを語ってくれることも、最後は極姿を披露してくれることも知っておりました。
そして観劇した方の大多数が泣くということも…

12日にマスコミ向けゲネプロがあり、13日にはネット上でその様子を見ることが出来ました。
わたしが見た中で1社だけYouTubeに2分程度のダイジェストを出しているところがあり、それを見ただけで泣いてしまいました。
これは先が思いやられる…どんだけタオルハンカチを用意すればいいのだろう。

ステージ上には女の幽霊が映し出されています。
荒木さんによる2度目の注意事項放送が流れ、少しすると場内は暗くなり始まりました。

ステージ上に登場したにっかり青江、しっとりと始まりました。
少し上を見上げます。月を見上げていると勝手に思っています。
そしてあの言葉
「僕はにっかり青江、元は大太刀の大脇差さ。うんうん君もへんな名前だと思うだろう…~」
これは言わないとね。
歌の後、講談風に「葵咲本紀」を語ります。
場面は家康が会津征伐に向う前日から鳥居元忠が留守を守る伏見城が落城するまで
家康と元忠が語り合う場面はにっかり青江が二役を演じます。元忠は物吉くんが成りすましているのですが、62歳という年齢(当時の62歳はかなりおじいちゃんですよね)らしい話し方で、物吉くん、どんなおじいちゃんだったのかな。
物吉くん元忠は死に際に「殿に幸運を」と言ったそうです。
その言葉をにっかり青江が声色を真似て言うのですが、それがゲームCVにそっくりでビックリしました。

ここまでは「葵咲本紀」に書かれていることで、書かれていないことを青江は語り始めます。
「三百年の子守歌」で酒井忠次を演じていたにっかり青江
忠次は徳川四天王の中でもっとも年上で、このときすでに鬼籍に入っており、役目は終わっていました。
刀ミュ「葵咲本紀」で、すでに役目を終えた4振りは陰で見守っていることになっていましたよね。
青江は伏見城に潜んでいたようですよ。
石田三成軍により落城した伏見城本丸で、青江は数多の遺体とその中にいる物吉くんを発見します。(血の跡が残る通称血天井は養源院で見られます)
血だらけの物吉くん
彼は青江に気づくと、いつもの笑顔を無理やり無表情の顔に貼り付けたそうです。
この件は泣かずにはいられませんでした。っていうか、ほっといても勝手に涙が零れてきます。
失われかけた徳川家康の歴史を作り上げていく上で、彼らはたくさんの死を見届けてきました。この戦ではだれが死ぬ。ここでは誰それが死ぬ。伏見城で留守居部隊3000人が全滅する。判っていながら、その通りにしなくてはいけないのって、地獄ですよね。
物吉くんの貼りついた笑顔を見たことで、にっかり青江は旅に出たいと思うようになったそうです。

にっかり青江は修行の旅に出ることを決めます。
本丸の仲間から贈られる餞の言葉。
青江の返す言葉や呼びかけで相手が誰なのかわかります。
兄のような表情であったり、同年代の友人に向けるような表情であったり、相手によりさまざまです。
浦島虎徹は1人だと寂しいから亀吉を連れて行けとでも言ったのでしょうか?
そして主を前に舞をひとさし
剣舞のような舞を残して、彼は旅立ちました。

旅先での彼は子供たちと触れ合います。
客席を子供たちに見立てての手遊び
振りは簡単なので、その場で覚えて、にっかり青江の歌に合わせて手遊び
「上手い、上手い」と褒められて、嬉しいです。
客席中、手遊びは判っていて、どんだけリピーターなのよってね。
旅をしながら、家康さんと元康さんを育てたときの話をしてくれます。
三百年の子守歌で一番好きなにっかり青江の姿が、今川家の人質になった竹千代が優しく見守っているところなんです。セットの階段のところに座った竹千代を守るように横にたたずむ青江が見下ろす形になるのですが、そのときの顔がなんとも言えない愛しいものを見守るそれなんですよ。
そのお顔たるや観音様?いや阿弥陀如来様?
あの時の顔に、わたしは落ちたなと思っています。

子育て中の裏話なども語ってくれて、(そういうのファンとしては美味しいですよね)合わせて男士たちのことも語ってくれます。青江が共に戦った仲間を特別大切に思っていることが判ります。
「かざぐるま」と「子守歌」いい歌ですよね。

時間遡行軍との戦いの中(あれはそうですよね?)、上着のチャックを自分で下ろすの良いですね。
ポニテが解けて、乱れ髪な青江、凄まじい色気を感じます。

かつてにっかり青江が切った女幽霊と青江を一人で交互に演じる荒木さん
女幽霊の体の動き、腰のラインがもろ女性に見える。
指先も足の運びも歌舞伎の女形を見本にしているかのようにしなやかな動き
それと青江を交互に、体の向きを変えるたびに入れ替わる。

これはまさしく荒木宏文のための舞台であり、荒木宏文という役者だからこそ成り立つ舞台なのですね。

刀ミュのテーマ曲、「刀剣乱舞」と共に再登場
6振りバージョンも良いけど、1振りバージョン良い!!!!
どこを切り取っても、荒木にっかり青江~~

極になったにっかり青江は晴れ晴れとしていました。
あなたは幽霊はいえ幼子を切ったから神剣になれないのだろうと言われたけど、極姿の荒木宏文のにっかり青江はこの上なく神々しくて、わたしにとっては神剣でしたよ。

本丸に帰ってくるんだね。
待っていたよ。

お帰りなさい。

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にっかり青江 単騎出陣 第四期は始まったばかり
この後のチケットを持っている皆様が観劇することができますように
香川県までの約1か月の旅が恙なく大演壇を迎えられますように
心より祈念いたします

荒木宏文演じるにっかり青江が大好きで~~す💖💖

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