ネガティブなこと 〜ある社の人間模様12〜

#読んではいけない

人の欠点をあげつらうことは、俺はこれができてるもんねー、という自己肯定どころか、コトバ化することで自己顕示にまで発展してしまう、ということに気づいて、何も書けなくなった二日前。

それでも別にいいんじゃね?と開き直った今日。何が正しいのか、何が善いことなのか、よくわからないまま、とりあえず何かを書きつけてしまおうと思いました。

単純に、成功だと思われる会議の発言の中に、見識を問われるような内容が含まれていることを、司会をしながら気づいてしまい、しかしながら、それをたしなめるとP腹さんの腹黒さを衆目に晒すことになりかねなく、しかも、その発言を補強するかのような幸吉氏の発言に心を痛めて、ああ、幸吉さんもそういうこと言っちゃうか、もう隠しようがない、と焦ったけれども、誰もそのことを指摘せず、評判良かったことに気をよくしていたら、やっぱり指摘されちゃって、憮然とした1日。

何を言いたいのか、何を書きたいのか、わかっているのに、それを明瞭に書くわけには行かない、このジレンマを、この文体が証明してしまうだろう。P腹さんは、ホント、隠して置けない素直な人なんだな、と再認識した。

この「素直」という言葉は皮肉であり、いい意味ではない。「素直」は美徳とされているが、何かを受けている時は美徳だけれども、何かを発している時には、おしなべて美徳と言いきれない難しい立ち位置の性格である。

小学生とキャッチボールをしている時に、「素直に」全力投球するわけには行かないし、できてねえなあと思いながらも「全然できてないです」と「素直に」言ったら立場上問題がある場合もある。P腹さんは、その辺「素直に」言っちゃうから、ハラスになるのであって、「素直」という徳は、日常生活においてもっと繊細に考えるべきではないかと思った次第。

何を言ってるか分かりづらいと思いますが、昨日、こういう文章を書いて、なんか気分が悪くなり、やめたんですよ。

クタクタに疲れてしまった。
たかだか夕方に疲れてしまったなんて、バブル期の「24時間働けますか」の先輩方からすると、何を言ってるんだなどとケツを叩かれるのかもしれないが、朝キレキレだった意識も、夕方になるとエナジーはエグゾーストしている。49歳の現実である。
仕事のメインが午前中で良かった…と思うくらい、午前中はゾーンに入っていて、どんなボールも打ち返せるくらいの明瞭な意識があった。それが、昼間、午後、最後の打ち合わせ…と過ぎていくに従って、ただただ眠くなる…。とはいえ、後評判を聞くと、どうも皆楽しんでくれたようで、良かった。あの機嫌の悪いあの上司を気分よく持ちあげて、嫌味もなく、時間通りに終了して、名司会、名ファシリテーターと言われてもちろん悪い気持ちはしないものの、これくらいのことは誰にでもできることではないか、という気持ちも強くある。
人前で話すことも、練習と場数である。自信がない、という人は、そう。話すコンテンツに信頼が置けないで不安がある、ことで自信につながらないことはある。私も同様であるが、話すのが上手くなくても、話の内容を詰めていくことで、上手く話せないかもしれないけど内容はあるのだ、と思い切ることができるはずだ。内容の詰めを怠ると、確かに不安である。ここを指摘されたら頭がこんがらがるとか、ド忘れしたらどうしようとか、そうなってもいいように、メモを作り、それをみないで話せばいいのである。

なにか、違ったんである。

自慢話がしたいわけじゃなくて、そこからP腹さんのダメな発言、すなわち人の外見を内面と無媒介に繋いで、「こういうこと言ったら怒られちゃいますけど」とか、わかっている風を装いながら、普通にダメな発言をする感じを、書いていこうと思ったものの、それは結局P腹はバカで無知だからわからないけど、俺はわかってるもんねー、というよりいやらしい発言になりかかったので書くことをやめたのである。

しかし、やはり、モヤついて、私自身も「こんなこと言ったら、自慢してるように思われちゃうんですけど」という前置きが、この変なフレームで、ごちゃついた話を書いている根底にある気持ちなのだとわかって欲しかったというわけである。

素直さというのは、「P腹はどうしてこんなバカで無知なのに、この立場になれたのだろうか、それはバカで無知を恥じらう心がないからなのだ」と「素直に」自分の気持ちを言っちゃうことだろう。でも、そんなことは本来「素直に」言ってはいけないことだし、「素直に」言ったら、この人は人の発言をやっぱり「バカだ無知だ」と心の底では判定する人なんだろう、怖くて何も言えないよ、と思われてしまうことも、また嫌なのである。

思ったのは、「素直に」言うことはできないし、やはり「素直に」言うべきではないし、本音というものは見えないままの方が、幸せなのではないかと言うことだ。

違う。俺が書きたいのはこういうことじゃなくて、違うことなのだ。しかし、今はこういうことしか書けない。

子どものために残しておく。

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