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「実践人間学 谷沢永一著 講談社」/辛口の中に心暖まる人生指南の書のおすすめ

 一人の人間として、近代社会をまともに生き抜いていくのは、誰しもがやっていることではあるけれど、文字通り非常に難しいことです。

 お金や名誉をはじめ、何もかもを手に入れることなどそれこそ不可能です。
「自分として何を中心として生きていくのか、何を一番大切なものとして考えるのか、そのポイントを絞った生き方が独り立ちの人生を形作るのである」
と谷沢永一さんはおっしゃいます。

 辛口の人生指南書としては、「人間通」も谷沢さんの著作にはありますが、こちらもそれに引けを取らず、むしろ凌駕するくらいの人生指南書なのではないかと私は思っています。

 辛口のなかに、実に暖かい谷沢さんの心が感じられ、そうだ、こうやって生きていこう、これで間違いはないのだ、と日本人として心から思える、絶好の人生指南書です。

 繰り返し読むことで、心乱れることの多い会社や家庭でもきっと落ち着いた気持ちを取り戻せるようになります。そして自分がやるべきことを見据えていつも努力を続けている、そんな素晴らしい人生を送りたいものです。

 読書通といえば、日本ではこの人、谷沢永一の右に出る人はいないでしょう。
 そのエキスを存分に味わっていただきたいと思います。


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