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「一気に2円強1ドル149円台への円高、何かの兆しか、歴史的円安の終焉か?」/たぶん米金利低下による一時的ドル安だろうと思う、週初めの市場は株安では、、、

週末株式市場が閉まった11/17(金)18時頃から一気の円安

先週末11/17(金)の為替市場は、それまで高騰を続けた株式市場に少し冷や水を浴びせた格好となりました。
株式市場が閉まった夕方18時ごろから、一気に2円ほど円安の149円前半の円高となり、最近にない大きな変動でしたので驚いた向きも多かったのではないでしょうか。

世界的な株高下の大きな為替変動

10月末からの3週間ほどは、世界的な株高でした。本コラムでもこれについてはたびたび触れて来ており(例えば下記記事を参照)、上りが急でしたので投資には少し慎重さが求められそうだとのことを記しました。

その矢先、17(金)夜の急激な為替変動でしたが、
その日のニューヨーク市場は比較的落ち着いていて、ダウは1.81ドル高、ナスダックは11.8ポイント(0.08%高)でした。

この為替変動について

この為替変動については、既にいくつかのメディアが報道していますが、例によって日経の下記記事は、反日色の出たもので、歴史的円安が終わり円高に戻るというような趣旨かと思います。有料記事なので全部は読んでませんがガセだと思います。こういう記事に惑わされては個人投資家は務まりません。

いろんな記事が出てますが、その総合的なものとして、下記ロイター報道がまともな捉え方だろうと思います。

1)米景気指標がインフレの抑制を示し、なおかつ景気後退リスクの兆しを感じさせるものになったため、上昇を続けた米長期金利が2カ月ぶりの低金利(4.379%)に低下した。
2)(全通貨との対照となる)ドル指数が0.49%下落し、週間では1.8%安となった。
3)ドル円は、2週間ぶりに150円を割り、0.69%安1ドル=149.68円となり、週間では約1.4%安となった。
4)ユーロ/ドルは0.52%高の1.0906ドル(手元の私の調べで、週間で2.16%高)

以上の情報からすると、特に円が突出して為替変動したわけではなく、ドルがひとり安くなったということ、そしてそれは米長期金利が1カ月前の10月19日にほぼ5.0%に迫ったときに比べ4.379%と0.5%強も下がったことによる影響と見ることができます。
これは、すなわち米国の景気が減速してきていることに応じた市場の反応ということになるのでしょう。おそらくここがポイントです。

今後の市場動向は?不吉を感じたものが少し見えてきたか、、、

以上の情勢から考えてみたとき、今回の大きな為替変動は米国の景気減速リスクによるもので長期金利の低下を招き、それらによりドル安が進んだということです。
そうであれば、米国の株価もこれまで上がってきたトレンドが抑え気味に転じることにかなり蓋然性が出てきます。
また、日本の株価は今回の円高で輸出関連企業の株から全体の下げに転じる蓋然性が高く、少なくとも今週初めの株は下がる可能性が高いと思います。

私の勝手な予想

そう予想するのは、FRBの対応がこれまでと少し変わってくると可能性が有るためです。
FRBとしては、これまで強すぎる景気とインフレを抑止するために利上げタカ派的スタンスを取りつつ、景気や株価に配慮し続けて来たのだと思います。
それが、逆に景気腰折れに配慮する重きが増すということになります。
ただ、これもあまり景気腰折れリスクに配慮しすぎるとインフレリスクが高まる恐れがあるため、景気腰折れとインフレの両にらみになるのがこれからのFRBの金融政策のポイントになるのではないかと思われます。
そして、この両にらみは、これまでのFRBの考え方からはインフレ抑制に重きを置かざるを得ず、やはり基本はタカ派スタンスになってきます。
この3週間ほどが、インフレ抑制と強い景気を抑えるためのタカ派スタンスに対して景気指標が弱くなり国際金融スジは先読みして利下げ時期の前倒し予想した向きによる株高だったとすると、景気腰折れリスクを評価し直す時期に来ていると思われます。
景気腰折れリスクを捉え直す時期はそれなりの期間が必要になるのだと思います。市場の関心としては、利下げの時期とともにソフトランディングができるのか、がポイントになってくるはずです。
ソフトランディングできなければ、市場は下げに向かわざるを得ませんからそこがポイントになると思うわけです。

ということから、ここ迄3週間ほど上がってきた米国の株式相場が下げる可能性があり、その従属関数である日本市場も為替の影響もあり下げる可能性があると予想しています。

下げれば、逆に不吉さは減少、割安株は買うべしとなるのでは?

以上、私の勝手な予想をしてみました。
さて、そういう流れがあるとしますと、相場が下がるということは、上がり過ぎよりはるかにリスクは小さくなります。不吉さは減少します。
割安株は買い時が出て来る可能性が有るでしょう。

以上ですが、さて、今週からの市場はどうなるでしょうか?
個人投資家の皆さんも、夫々情勢分析しながら奮戦していただきますよう、お祈りしております。
(いつものことですが、投資は各自の責任にて行いましょう)





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