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「本日のロイターコラム:みずほ唐鎌大輔氏の円為替論、現状の本質を鋭く論説しています」/これまでと一貫性がある主張。経常黒字のうち海外投資は円転せず、サービス収支はデジタル収支が大赤字という構造的円実需の無さが現今の円安基調の真因。

今年もみずほ唐鎌氏の言う円安基調が続きそうだ

みずほの唐鎌大輔氏が、近々公表された1月の日本の国際収支のデータをもとに円安基調の分析を行っている(下記)。

昨年と異なり、1月は経常収支が黒字に転換したというものだった。海外投資に伴う所得収支の大きな黒字が経常収支黒字の大きな要因である。そうであれば円の実需は増加し日米金利差が縮まるトレンドの中で大きく円高に振れても良いようだが、そうはなっていない。

円安の理由

この理由だが、所得収支の実態にある。所得収支の黒字は実際には20-30%しか円転されない。このため、ほとんどが円の実需にならず、キャッシュフローベースでは大幅な赤字になるというのが事実らしい。
そしてサービス収支であるが、一見外国人による旅行収支の大幅黒字に目を奪われがちではあるが、典型的にはGAFAMなどへの支払いによるデジタル赤字が月に4600億円もあり、今後も増えこそすれ減少しないものとして有り、旅行収支などの黒字では補えないレベルになりつつあるとのことだ。

この辺が今の円安基調の実態と言うことになるということです。


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