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「家庭の運営という概念 その22」/高校受験について大事なことを少し詳しく

教育熱心な家庭の王道は中学受験ではありますが、、、

前回までやはり中学受験に重点が置かれていました。或る程度教育熱心なご家庭の場合、最近は小学校から私立に入れる方も増えてきましたが、首都圏や関西圏、中京圏等の都市圏では基本的には中学受験を指向することが多いと思います。

最近は公立トップ高を最初から狙う家庭も増えています。そのために、、、

ただ、最近は公立高校の教育の質あるいは入学する生徒の質が非常に良くなってきました。ですので、各都道府県の公立トップ高を早くから狙わせて教育されるご家庭も増えて来ているのではないでしょうか。

実際、都立の日比谷高校や西高、国立高校、神奈川であれば翠嵐高校や湘南高校はもう私立のトップ高に引けを取らない進学実績を上げています。
(例えば右記WEBをご覧ください。https://www.inter-edu.com/univ/

これまで特に20年以上前までは都市圏の公立高校は本当に酷かったのです。ですので実際、我が家の場合、2008年長男の高校受験でしたが、基本的に進学実績の良い私立高校を志望するようにしました。

そういう経緯もあり、我が家の例が、今の公立トップ高校も含めた高校受験に参考になると思い、追加のコラムとして本稿を書くことにしました。

高校受験に向けてⅠ

/いつから始めるか/
これまでに申し上げてきたように、家族で勉強する習慣をつけるところまではきちっと基盤的環境を整えます。勉強、読書の習慣をつけることと集中力を養うこと、これをしっかりとやっていくようにした上で、高校受験にいつごろから取り組んでいくか、ということです。

理想的には小学5年生くらいからが良いと思います。中学受験がその子の頭脳の成長に良い理由とも言えますが、10歳から12、3、4歳というのは頭脳の伸び盛りであるという点があります。
また、実際小学校の学力の基礎固めをする学年であることから、その後の学力の基礎を形成するという意味で小学校5年生くらいがやはり良いと思います。

我が家の長男の場合、わりと伸びり構えていたのですが、長男が自分で塾に行きたいと言い出したので、近所の寺子屋のようなところに算数と国語を習いに行かせ始めました。

実際、小5の時点で高校受験塾のようなところも生徒を募集しはじめるのが普通ですので、その時点で進学塾に入れ込むのも良いと思います。
長男の場合、小6の終わりに進学塾めぐりをして、公立トップ校狙いでもそれ一本やりではなくてその先も狙う生徒も対象にした進学塾に入れましたので、比較的遅めの対応をしたと思います。遅めになったときのデメリットはその進学塾で上のクラスに行くのに時間を要することです。それを跳ね返すものがある子であれば大丈夫です。

(ただ、もう遅くとも中一のうちには、進学塾に通わせるべきと思います。公立中学でする勉強で、出来るという感覚を持てないとモチベーションが上がりません。勉強を主にやらせようという場合、最も大事なモチベーションを持たせるためには、中一が最後のチャンスではないかと思います。)

高校受験に向けてⅡ 

/定期テスト、塾テストで順番上げるよう励まして継続勉強/
そうして環境を整えて、学校の定期テスト、塾のテストでの順番をモニタリング指標として本人のモチベーションを上げていくよう励ましていきます。
中学校の勉強は親にとっても中学受験より優しいので教えてやるのも全く苦になりません。中学生になると自立心が相当ありますから、むしろやる気をそぐ助言にならないように十分注意して本人のやる気を醸成していく、これに尽きます。

また、部活動は真剣にやらせましょう。中三の夏くらいまでは普通に活動しますが、あせらず一生懸命やらせてください。この部活動を如何に一生懸命にやったかが、受験の最後の最後に効いてきます。

最近の塾は自習スペースと指導をしてくれますので、もう出来る限り塾に行って日頃から勉強するよう、習慣づけることも非常に大切です。
その際、塾の先生に明確に志望を伝えた方が良いです。志望に合わせて勉強の方向を示してくれます。ときどき塾の先生とそういう意思疎通をはかっていくことも重要です。

こうして続けさせる中で、成績が上がってくると本人のやる気も違ってきます。そうなれば受験に向けての基盤ができてきたと言えます。

高校受験に向けてⅢ

/中三受験の年/
中三になると、志望校に合わせた勉強をしていく必要があります。
1)独自問題で選抜する公立トップ校やトップ私立校、国立校等の難関校
2)共通入試対策、内申対策で狙う公立校
がありますが、ここでは1)のケースを取り上げます。
中三から進学塾であれば、1)のケースに合わせたプログラムを用意しているケースを多いと思います。1)を狙う上でそういうプログラムが無ければ、中三になった時点でそういうプログラムの有る塾への転塾も考えた方が良いでしょう。
また、通える範囲にそういう塾があるのなら、最初から1)を志望する塾に入れ込むというのももちろんありです。ただ通学時間がかかるなら部活等が忙しい中学生にそういう負担を強いるのは中三からにした方が良いかもしれません。

さて、1)の志望校プログラムに乗ってやっていけるようになれば、見守るだけで良いですが、ここは勉強の難度が極端に上がりますから注意が必要です。よく様子を見て、塾の先生ともコミュニケーションを取り、本人のモチベーションを大事にして集中できるようにしてあげてください。そこは非常に重要です。

公立中学ですと、周りはどこかの公立高校に入れれば、というのが平均値ですので、場合によっては塾の中でも、1)のモチベーションを維持するということが結構難しくなります。
高校受験で世間でいう難関校を志望する場合の難しさはここにあります。中学受験ではこの問題はほとんどありません。

いろんな意味で環境づくりをしていかなければなりません。この受験の場合、勉強場所が塾の自習室となりますので、塾の先生と良くコミュニケーションを取り、協力してもらいましょう。そこが鍵かもしれません。

高校受験に向けてⅣ

/佳境における勉強/
中三の夏で部活を終わり、夏から秋、10月くらいまでを集中して勉強できてくれば基礎固めが出来て来るでしょう。中三の二学期は内申も大事ですから、しっかり定期テストを通過させてあげましょう。本人も自信がついてきます。安心も出来ます。

そして1)の難関校入試問題向けの勉強がそこそこできて来るのは12月くらいになります。それまでは過去問をやらせてもほとんどできないと思ってもいいです。
12月の学校の定期テストは12月の初めには終わりますから、そこをうまく通過し、そこからが本番です。
ここで難関校の入試レベルに一気に上がっていくということになります。
根気と集中力とやる気が持続できていれば問題はないと言って良いでしょう。
そこに曇りが出ている場合、塾の塾長レベルとすぐコミュニケーションを取り、塾にも複数の先生がいてそれぞれ本人とのコミュニケーション方法を持ってますから、そういうルートを使い本人に自信を持たせて、モチベーションを上げてもらいましょう。
合わせて大事なことは、家でどういう勉強をすれば良いかを相談して家庭でしっかりとプログラムが進められるよう、親がサポートをしっかりと実行しましょう。

我が家の場合も、そうして、第一志望、第二志望の過去問やら塾のテキストやらを整理して、こうやろうと言って長男と話をして、12月から集中して勉強を進めました。最終的にこの勉強が効きました

高校受験に向けⅤ

/いよいよ受験/
志望校と受験の段取りはしっかりと整えます。学校側、塾側と十分話しますが、結局親がしっかりと受験校の順番、志望順など本人も理解しやすい形で整えてください。
本人が安心して受験に取り組めるよう、分かり易く、スケジュールを示してあげましょう。

長男の場合は、
1)第一志望 私立難関校 2/10受験
2)第二志望 私立準難関校 1/22受験
3)第三志望 公立地域トップ校 2/25受験
4)滑り止め 私立高校  2/11受験
として、2)がまず最初に合格しましたので、1/23の2)の合格発表の時点で3)、4)は受験無しとなりました。

そして、1/23~2/9までの三週間弱は、1)の第一志望校の過去問を徹底的にやるということで集中させました。

結果として、1)にも合格しました。この高校は今現在は高校募集を停止しましたが、中学受験でも難関校に相当する高校です。


以上、高校受験・難関校受験の場合でした。公立高校トップの難関校にも共通した受験の例だと思います。
ご参考になれば幸いです。







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