見出し画像

「家庭の運営という概念 その57」/地方の大きな病院で働く新米小児科医(次男)の実態

次男の帰宅

お正月ということもあり、久しぶり4カ月ぶりで次男が帰宅して正月三が日を家で過ごして行きました。
年末に何回か、LINEで正月に帰れるのか、と連絡をしたのですが、返事もろくに来ず、来たときは忙しくて難しそうな応答だったのですが、
どうやら宿直明けだった元旦の朝、「やっぱり帰宅する」との連絡が来て、午後の二時過ぎに帰ってきました。

地方の大きな病院で働く

帰ってくるなり、話をすると出てくるのは愚痴ばかり。
どういうことかというと、
医師の数が基本的には少なく、研修医2年を終えた新米医師は三日に一日宿直にあたる、またその他の二日のうち一日は宿直補佐のセカンドとして待機する、ということが基本パターンになっていることによるものだそうです。

たしかに三日に一回宿直で、場合によってはもう一日も宿直になるというのは、全てが徹夜で仮眠もそれ無いということではないにしても、二十代ということを考えても酷い労働条件だということになります。

次男は、小児科医の専門医過程におり、その病院は内科系と外科系の二人を常に宿直としているとのことです。
これが、地方と言っても北関東ですので、もっと田舎の地方はさらに大変なのかもしれません。
次男も「これが地方医療の実態だ」と声を強く愚痴っていました。

しかし、専門医過程というのは三年の過程で家庭終了後試験を通過して初めて専門医になるというわけですから、当然勉強もしなければなりません。

徹夜というのは一時的に詰め込み勉強するくらいなら、頭脳にも身体にも影響はありませんが、恒常的なものはかなり堪えるだろうと思います。
親としてはとにかく、健康だけには気を付けてやるように言ってやるのとときどきLINEなどで愚痴を聞いてやることぐらいしかできることはなさそうですが、おそらく諸先輩も乗り越えてきた道なのでしょうから、なんとか乗り越えるとは言わないまでもやり過ごしていってくれればと祈るのみです。

精神的なつながり

次男が言うには、幸いその病院には、学生時代所属していた医学部のオーケストラの先輩が三人いるということで、かなり精神的なサポートを受けているようでした。
確かに、仕事以外の精神的なつながりというのは有難いことなのだろうと思います。

また、元旦に私が、
「おまえももうそろそろちゃんと結婚を考えなきゃいかんよ」と言ったら、
「おおーそうなんだよ」と言ったので、
「そうだよ、こればっかりは相手の居ることだから、上手く行くとは限らんし、場合によってはトランエンドエラーも必要だ、本気でやれよ」
と言ってやりました。
まあ、ちゃんと考えていそうなので多少安心はしました。
やはり、仕事だけでなく、家庭をもって独り立ちするということは最も大事なことだから、ときどきは言ってやらなければと改めて思いました。

今後

次男は、昨年3月までで初期研修医過程を終え、4月から小児科を選択し専門医過程に入りました。
昨年4月から大学病院で9月までを過ごし、10月に赴任した今の病院で来年三月までの一年半を過ごし、さらに一年を今の病院の近隣の病院で一年、都合三年の専門医過程を過ごすことになります。

大変でしょうが、親としてはただ見守りつつ、祈りつつということになります。
また時々様子をこのコラムに掲載していく予定です。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?