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「日銀金融政策へのリスク 続編」円安の急激な昂進、評論家は役に立たない

引き続き、日銀の金融政策へのリスクに関して強く関係する直近の急激な円安について述べてみたい。

昨日金融アナリストの久保田博幸氏が1998年末に日本国債の運用部ショックを回避し得た記事を掲載したことを非常に良いタイミングと好意をもって引用させていただいた。
しかし、今日の久保田氏の記事(以下)では、

円安は止まらず、日銀の利上げしか解はない、との安易な結びを結論としていた。

さらには、いつもは先行きの見通しを種々の情報で分析してくれていた豊島逸夫しも下記記事で、

ただ現象にまつわる金融スジの情報をのべるだけで、混乱を喜んではいないのだろうが、茶化している風さえ感じられた。

これだから、評論家は信用できない。こんな記事で対価をいただいてもらっては困るとさえ言いたい。

そういう意味で、本日の記事で光ったのは、国際通貨研究所の渡辺元財務官の発信したロイター記事だろう。

いわく、
「ここまでの急激な円安はオーバーシュートであり、長く続かない、ジャクソンホールショックによる短期的なものであり、また米国以外のほとんどすべての通貨に起こっていることで、いずれ近いうちに戻る、政府は対応せずとも好い、日銀も利上げはしない。」
とまさに時期を得た発信をしていると思う。エリート官僚の心意気を見た気がする。

その通りと思う。

そもそも年初115円近辺から30円もの急激な変化である。オーバーシュートの蓋然性は高い。国際金融投機筋によるボラティリティであろうと思う。

もともと、私自身は、円安基調は続くと思っている。しかし、これほどの急激なものは様々なひずみを惹起するし、上記したように無理スジの動きであろうと思う。

結論的に、冷静に構えて対応していく必要があろうと思う。


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