Snowmanにみる「個の活動による組織強化」のポイント
もちろんほめ言葉なんですけど、知れば知るほど特異、というか、稀有なグループですよね、Snowmanって。
稀有なところはたくさんありますが、今回は、個人の活動が直接スキルとしてグループに還元されている、というところについて、少し考察してみたいと思います。
筋トレスペシャリスト。
パリコレファッションモデル。
上智大学理工学部情報学領域大学院。
突然ですが、この3つのQualification、お互いにまったく相関ないですよね? なんなら住んでる世界も違いますよね?
ためしにみなさん、それぞれの人物像を、勝手にイメージしてみてください。私の偏見たっぷりのイメージはこんな感じ。
筋トレスペシャリスト
⇒色黒ムキムキマッチョ。生息地は渋谷のスポーツジム
パリコレファッションモデル
⇒病的に細くて目の下にクマ。生息地は青山のアパレルショップ
理工学部院生
⇒黒系ユニクロ上下に斜めカバンのメガネ。生息地は研究室(で寝泊まり)
いかがでしょう?
偏見たっぷりに勝手に想像しておいて、いかがでしょう、もないだろうって感じですが、失礼きわまりないのは重々承知の上で、かほどさように、日常においてこの3人がまじわることって、ほぼなさそうですよね?
お互いにまったく相関性がないQualification。この3人がいるグループがSnowmanなんです。
ファンの方はとっくにご存じのことですが、
筋トレスペシャリスト ⇒ 岩本くん
パリコレファッションモデル ⇒ラウールくん
上智大学理工学部情報学領域大学院卒。 ⇒阿部くん
ですね。
この事実だけでも、「Snowmanって不思議なグループだよ」と思うに十分なわけですが、彼らってすごいなあと思うのは、これらの、交わりようのない3つのQualificationから得られた各自のスキルが、きちんとグループの活動に還元されている、というところなんです。
例を挙げましょう。
9月、ラウールくんがパリコレに挑戦しに渡仏する前に、「岩本くんとはカラダ作りについて話している。どの筋肉をつけると痩せてもきれいに見えるとか、カラダを傷めないとか、教えてもらっている」というようなことを言っていました。
これってまさに、筋トレスペシャリストならではのガイドですよね。
逆に岩本くんは、「今回初めて海外ファッションショーに、見る側のゲストとして参加させてもらって、1人で海外でランウェイモデルとして立つラウールのすごさが改めてわかった。ステージのライティングなども勉強になった」という趣旨の発言をしていました。
たしかにラウールくんは、衣装やメイクやライティングなど、自身がモデルとして経験したことを、そのままグループに持ち帰ることができますよね。
あと、これは完全なる私の想像ですが(なんか今回は勝手な想像が多いなあ)、「海外の人が日本人のどこに注目するのか=日本人が海外に打って出るときのポイント」みたいなソフトスキルも、賢い彼のことだから、きっと持ち帰っているんじゃないかと思っています。
ステージ演出という点では、阿部亮平くんも、情報学領域を専攻して大学院まで行った理由のひとつとして(しかも一般入試で!)、将来、Snowmanのステージ演出などで、自分が勉強したことを役立てることができたら、という趣旨の発言を過去にしているようです。
おそらくきっと3人とも、最初は、「自分はこれがやりたい」が起点だったと思うのですよ。
(アイドルだけど)SASUKEの次のステージにいきたいから、理にかなった筋肉をつけたい。(アイドルだけど)自分の強みを生かして、本場のファッションモデルに挑戦したい。(アイドルだけど)自分にしかない武器をもちたい。
といったように。
ですが、起点が自分自身の欲求だったとしても、各自がそれをグループに還元することを前提に行動をおこしていて、さらに結果として、それがきちんとグループに還元されている、というところが本当にすばらしい。
そして、それは短期的な話だけではなく、グループの中期的なVisionにつながっているようにも見えます。
たとえば
「海外でも有名なグループになる」
「年齢を重ねても、カラダをいためずに高いパフォーマンスをし続ける」
「将来自分たちでステージ演出をする」
といったVisionです。
たかがファン歴3か月の「いち」にわかファンが、こんなに先のVisionまで見通して想像できるアイドルって、私は他に知りません。
よくありがちな、ただ漠然と「願望とか夢を語る」じゃないんですもの。
Visionに向けて、実際に行動を起こしている。
そして、そこに至るまでのマイルストーンが、うっすらでありながら、にわかファンにも見える。
これが彼らのすごいところ。
さらに、
その行動=挑戦の過程を、限りない透明性をもって、タイムリーに(失敗も含めて)包み隠さずファンに見せてくれる。
これも彼らのすごいところ。
9月、渡仏中のラウールくんが、当日のお昼に突然インスタで「今晩21時からライブやるよ~ん」と宣言して、パリコレのオーディション?打合せ?場所に行くまでの車中でインスタライブをやり、そこで、なぜ今パリに来ているのか、この先の予定、今回の挑戦に対する自信と意気込み、みたいなことをひとしきりしゃべって、じゃあねえ、という一連の流れは、私にとっては、とても象徴的でした。
令和のアイドルって、こんなことになってるのか!と衝撃をうけて、いやいやこれは、ラウールくんおよびSnowmanが特別なんだよきっと、と考え直した次第。(ついでに還暦おばさんは、初のインスタライブ視聴で、そこもたいへん勉強になりましたわ、おほほ)
健全なる野心がまぶしくて、知れば知るほどもっと応援したくなる。
次は誰が何に挑戦するのか、もっと知りたくなる。
そしてずっと見届けたいと思わせる。
いやほんとに、知れば知るほど、つくづく稀有なグループだよSnowman。
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