怒らせてしまったな。
0時過ぎ、やっと時間が合っての電話中に。
昼間のSNSの投稿内容が
少し悩みを抱えているように感じたらしく
悩みがあるなら相談に乗るよ?
彼的にはそのくらいの
気楽な切り出しだったんだと思う
わたしはグズグズ言っていた。
彼はお互い様だと言っていた。
彼が思っている寂しい原因と
わたしが感じている寂しさは
全く別のところから生まれていた。
「だからなに?」
わたしは
はっきり言えなかった。
言わなかった。
「もう切るよ」
彼は電話を切ろうとした。
わたしは待って待って待ってとゴネた。
「また?」そう言われるほどに
過去にも同じパターンで揉めたことがある。
その時と違って
今回は電話は繋がったままだ。
タイピングの音がする。
誰の機嫌がどうであれ
電話中はお互い其々のことをしている。
普段から彼は、親の仇ばりに
強めにエンターキーを叩く。
普段の音、それも苛立って聞こえて
どう振る舞えばいいか分からなくなった。
話すことなんかないよ
一緒に同じ時間過ごしたかっただけだ。
繋がったままで時間が経っていく。
なにか言葉を発すれば
そのまま泣いてしまいそうだ。
悲しくならない話題を探す
どうでもよさそうな質問に
投げやりな返答をされながら
少しずついつもの調子に戻ってきた
「電話きらないんだね」
思わず口をついた言葉に
自分でも勝手だなと思った。
たぶん彼もそう思っていて笑った。
ここまでの時間も、
勢いで電話切らなかったことも
そこに優しさがあることは
充分わかってるんだけどな
あまり電話での諍いは好ましくない。
そうならずに済んだのは
嫌な思いしたはずの彼が
一呼吸おいてくれたからだ。反省。
仲良く電話終われて良かった。
2時間経っていた。
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