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仕事はもっと「過程」を共有しよう!JADE社で学んだ情報共有術【Notionテンプレあり】

唐突なのですが、情報共有って会社とか組織にとって、永遠に課題のままだったりしませんか?

例えば、以下みたいな悩み。

  • 情報が複数の場所に分散しており、統一された情報源がない

  • 部署間やチーム間で情報の共有が進まない

  • 情報共有のルールやガイドラインが不明瞭で、どのように情報を共有すればよいかわからない

  • リモートワークで情報共有がうまくいかず、円滑なコミュニケーションが困難

  • 情報共有の仕組みやツールの不足により、情報の受け取りや発信がスムーズに行えない

これまで、中小規模から大きな会社まで所属した経験があるけど、このような課題はどの会社も抱えていた気がします。

みんな困っているのに、「なんでこんなにずっと解決されないんだろうなあ…」と思っていたのですが、個人的には3つほど理由がありそうな気がします。

あたりなんじゃないかと。

今、私はJADEという、Webマーケティングを提供する会社に勤めているのですが、そういや情報共有やナレッジの共有がはちゃめちゃにスムーズで、あまりストレスが無い事に気づきました。え、これって地味にすごくない?

意思決定やコミュニケーションのフレームワークも上手く回りながら運用していて、そのあたりは取材されたりもしているんですが、情報共有については全然表に出していないじゃん!もしかしたら、これこそ求められている情報じゃない?

というわけで、株式会社JADEがいかにして知識や情報を効率的に共有しているか、その仕組みや取り組みを紹介します。

※ この記事はアドビのPR企画「みんなの資料作成」に参加して書いています。

適切な情報共有の環境づくり

「良い情報共有のための環境」ってどんな環境なのでしょうか?
共有が大きなハードルにならず、むしろ自分の仕事を楽にする状態を作ることができれば、いい方向に向かいそうな気がします。JADEでは大きくわけて3つの取り組みをしています。

それぞれ紹介していきます。

1.過程の共有をする方が仕事が早く終わる仕組み

「資料作成途中のものを見られたくない…」「完璧なものじゃないと見せられない」「成果が出てから今やっていることは報告しよう…」これ、会社でわりと起きがちな現象だと思います。もちろん、全ていい感じに進んでいれば、問題は起きないのですが、なかなかそうはいかないですよね。

JADEでは基本的に全ての資料は、ドラフトや検討段階のものも含めて途中経過が全て見られる状態になっています。これは、クライアントへの提案業務でも同様で、まだお客様に伝える段階ではないようなものも共有されています。

実際にはお客様が事前に見てくださっているケースもあり、定例MTG前に施策が走ることが決定する場合もあります。

社内でもちょっとしたラフの段階から共有をしておくことで、関わるメンバーや上司が様々な観点からコメントを入れる文化になっています。

指摘されるにしても「先に途中でフォローしてもらって得したな」と感じる機会が多いので、どんどん共有する方が「結果早く終わるなー良いなー」と感じるようなコミュニケーションが醸成されています。

2.Googleチャットでの日々の共有

IT企業の多くがチャットツールを導入しているかと思います。JADEでは社内コミュニケーションはGoogleチャットを利用しています。

「社員全員が参加するスペース」と「特定案件に関わる人だけに限定したスペース」の大きく2種類があります。

ちなみに、社員個別にやり取りを行うDMも使えますが、業務に関することは基本的にオープンスペースで行うというルールがあり、DMは24時間で消える仕様にしているので、特段のことがない限りオープンスペースを利用します。

いくつか特徴的なスペースを紹介します。

contact:コンサルティング依頼のお問い合わせについては全てここでやり取りされます。契約前の案件の段階ですべての社員にフルオープンなのがポイントです。

ask-anything:ツールの使い方から、「こんな事例知らない?」という質問、GA4の質問やBigQueryの相談、付箋の場所まであらゆることを聞いてOKなスペースです。詳しい人や分かる人が答えます。持ちつ、持たれつ感で運用されています。

discussion:雑談ではない業務にまつわる何でもスペースです。「今日は病院行くんで●時〜●時はつかまりません」とかも共有されてます。別に言わなくてもいいんですが、その方が安心して仕事できるな〜って人はそんな使い方もします。「Google広告の管理画面変わったぞ!」とかもここです。

team-XXXX:クライアント案件ごとに作成されており、その案件に参加しているメンバーのみが参加できます。チームでクライアント対応にあたるため、あらゆる提案の相談や日程調整、作成ドキュメントの確認からアイデアまでその案件に関わることはここで会話されます。

industry-news:業界に関連するニュースや仕様変更などを共有するスペース。1人がやるのではなく、メンバーそれぞれがこれは!となったものを投下。情報収集がしきれないときにもみんなで助け合えます。

JADEは出社とリモート勤務どちらの場合も、チャットでの情報共有が密に行われています。チャットでの情報共有が基本だからこそ、勤務スタイルを柔軟に選べます。

コミュニケーションすべきことは普段の共有だけで足りていて、ミーティングでは、メンバー全員で決める必要があることだけを抽出してガッツリやり取りをする。「状況わかってるけどなんか話すことある?」みたいな状況を自然と作り出しているので、

「ミーティングになってから考えないといけないような報告がいきなりある」

という状況があまり発生しません。1つ目にあげた「過程の共有」の文化はGoogleチャットでの密なコミュニケーションとも連動しています。

3.Notionの鬼活用

さて、これまでお話してきた「過程の共有」「Googleチャットでの日々の共有」を効率的に行うためには、何が必要なのか?

それには、記事の冒頭に挙げた3つの「情報共有が進まない理由」を解決できる環境を作る必要があります。

この解決策をすべて満たすことが出来たのが、Notionでした。もう、JADEの仕事はNotionが無いと始まらない。そんなレベルであらゆる業務においてNotionを活用しています。

いくつか実際の事例を通じて活用方法を具体的に紹介します。

基本機能として

参加した会議の議事録やメンションされた資料は、通知されます。

篠原さんが私が参加したMTGの参加者としてユーザー追加したため、通知がきた状態

見逃すことがないので地味に便利。

Notion AIがとても優秀

ざっくりとした文章を書いても、いい感じにしてくれたりします。
例えばこんな箇条書きの文章を書いて、NotionAIに「長くして」と依頼した結果がこちら。

ざっと書いた箇条書きがいい感じの文章になった!便利

もちろん、AIには様々な依頼ができるので、その時々で必要な形でサクッとAI利用ができるのもとても便利です。

わかんないことあったらNotion内検索すればだいたい解決

例えば「オフィスの鍵について、知りたいな」と思ったらNotionの検索窓で検索すれば、関連するページがでてきます。

フォルダ内検索みたいにつかえる!

曖昧な検索でもまあまあ表示されるので、困ったことがあればまずはNotion内検索すればよいとなるのは、いろんな工数が削減されて最高。

用途にあったテンプレートが思いのままに作れて運用しやすい

Notionの真骨頂はこれだと思います。あらゆるページがあるのですが、今回は主に社内Wikiやナレッジ共有に使用されているものを紹介します。

※JADEで配布しているテンプレートを紹介するので、ぜひ複製して使ってください。無料です。

蔵書データベース

JADEでは、月に1回社員の希望の多かった書籍の購入を行っているのですが、その貸出状況がわかるリストがこちらです。書籍をクリックすると、下記の情報が管理できるようになっています。

上記のリストをクリックすると本ごとの情報ページが表示されます。こんな感じ。

配布テンプレートはこちら

このデータを活用して、タブ切り替えで返却予定日やジャンルごとの一覧を見ることも簡単にできます。1つのデータベースを作って、それを様々な見せ方ができるのも便利です。

こんな感じで1つのデータベースを作るといろんな条件でタブを作って表示を切り替えることもできます。

勉強会管理

JADEでは週に1回、「JADE大学」という名前の勉強会を開催していて、社員の誰かが講師になってナレッジの共有や事例の共有などを行っています。それらも全て、Notionで管理されており、新入社員もあとからアーカイブを見て学習が出来るようになっています。

上記のリストをクリックすると勉強会ごとのページが表示されます。


配布テンプレートはこちら

リストから遷移すると、その講義の映像へのリンクや講義内容そのものがテキストとして残っているので、色んなツールを行き来することなく、Notionの中だけで階層構造になった情報にアクセスできます。

この勉強会のあと、ブログになりました

講師はこのページに資料を作るだけですし、大学管理側のメンバーもこのページに、アーカイブ動画のURLなどを貼り付ければいいだけなので、めちゃくちゃ楽にシームレスな運用が可能になっています。

しかも、Notionは同期の機能があるので、例えば、この勉強会リストごとオンボーディング資料に貼り付けると、JADE大学側にあるリストが更新されたら、貼り付け先のリストも更新されます。

ナレッジ共有

分析提案業務で必要なナレッジなどを全て1つの場所で管理しています。これもジャンルごとにタブ切り替えして閲覧できて、更新日も管理しているため情報の鮮度もわかりやすくまとまっています。

配布テンプレートはこちら

データベース化されたものを表形式で表示する際、表示項目を減らすことも出来ます。必要な情報は保持しながら、一覧化する時の項目は絞り込めるというのも、Notionの使いやすいポイントです。

「ここ見て」といえるページがあることで、何度も同じ説明をしなくて済むので、結果として仕事の時間が圧縮されます。最近だと、GA4関連も質問ごとにナレッジを貯めていっているので、同じ疑問にぶち当たっても過去の質問のやり取りから解決策を導き出せることが多いです。

その他にも、採用管理やクライアント案件の提案管理に至るまで社内の資料作成のほとんどはNotionで完結しています。権限設定も可能なので、クライアント案件に関しては、Notionごとクライアントに共有しています。

Notionの詳しい機能や操作方法はヘルプページも参考にしてみてください 

NotionとAdobe Acrobatオンラインツールを組み合わせると便利

NotionのページをPDF化して配布することもできます。クライアントによってはNotionの提案資料をPDFにして納品ということも発生します。

Adobe Acrobat オンラインツールを使えば、パスワードもかけられるほか、PDF上にコメントを追記してもらうことも可能なので、Notionを使っていない人であっても、Acrobat オンラインツールを通して、資料の確認をしてもらえます。

PDFからWord、PowerPoint、Excelなどのファイル形式に変換するのもカンタン。有料プランを契約すれば、「OCR」という文字認識機能でスキャンデータをテキスト検索出来るデータに変換することも可能です。

どんな環境の方でも資料の共有や確認依頼に使えるだけでなく、Notionとの相性も最高です。

まとめ

JADEの情報共有術、貴社では参考にしていただけそうでしょうか?

JADEではツールとしてNotionを鬼活用していますが、結局のところ「共有した方が早く仕事終わるしクオリティも上がる」の認識が社員みんなの中で共通認識として持てていることが重要な気がします。

そのためには、フィードバックする側がいかにスピード感をもって、的確に行うかも大事なので、もっと情報の受け取りや発信がスムーズに行えるように適宜ブラッシュアップしていきたいなと思う今日このごろでした。

それではみなさん、良い資料作成と情報共有を!

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