なぜ、あなたのクリニックは伸び悩むのか?④
以前のコラムで院長がクリニックの拡大・成長を目指すなら、その成長戦略を描き、実行するための時間を確保しなければならないということをお伝えいたしました。
そして、そのためには他のドクター、スタッフ、外部の方の力をうまく借りなければ上手くいかないということもお伝えいたしました。
特に法人の拡大・成長戦略として、分院展開を検討されるならそうせざるを得ません。
ところで、分院展開に関しては理事長が分院長に過度な期待をされているところが多いなと感じています。
もちろん、理事長の期待値はご自身がやられていることの70~80%までは落とされているのですが、
分院長は見事にその下のレベルのことまでしかできません。
人は相手に期待すればするほど腹が立つものですが、そう考えると、理事長は分院長への期待値を50%ぐらいまで下げていただいた方がストレスはないのかもしれません。
しかし、分院の売上・利益はしっかり確保しなければなりません。
そこで、重要になってくるのが法人のミッション、ビジョン、バリュー、各種仕組み、本部機能です。
そして、なにより分院長に変わって、分院をマネジメントする主任さんの主任力が大事です。
また、たまにミッション、ビジョンなんていらないという先生がいらっしゃいますが、
私のお客様のクリニックをみていると、それは理事長のキャパによって変わってくると思っています。
つまり、ある先生は3医院までは自分で細かいことまで把握、管理できるが、それ以上、分院が増えてくるとできなくなる。
そうなった場合はやはりミッション、ビジョンがあった方が良いのではないか?というのが、私の意見です。
要は、理事長、ご自身で細かいことまて把握、管理できる分院の限界まではミッション、ビジョンがなくても何とかなりますが、理事長のキャパを超えてくると、ミッション、ビジョンはあった方が良いのではないか?ということです。
さらに、優秀な人材を確保していきたいという場合はミッション、ビジョンはあった方が良いと思います。
ミッション、ビジョンがなくても楽しい、幸せなクリニックをつくることは可能だと思いますが、
法人の拡大・成長を目指すなら、やはり必要だと思います。
私はミッション、ビジョンのないクリニックを暴走族クリニックと呼んでいます。
走っているときは楽しい、幸せ。
しかし、ゴールがないと何かむなしい・・・。
私のお客様で本当に優秀な人材、
まさかこんなことが起きるとは・・・
というようなことが起こり、苦しいときでも、法人を裏切らずに残って、一緒にゴールを目指していただけるドクター、スタッフは、理事長のやっていることや法人のミッション、ビジョンに共感してくれている人たちです。