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移住に向けての話 8

内見弾丸ツアーには私の母も一緒だった。
実は私の家族、特に1番目の兄がなかなか賛成ではなく、その心配している姿もあってか、母もいっしょに行くことになった。

シングルマザーで3人を育ててくれた母。
兄は私の父代わりだった。バージンロードも歩いた。
歳が離れているせいか、いつまでも子ども扱いをされていて良いような悪いようなそんな感じだったのだけど、いつまでも子どもだと思っていた妹が、長野に移住するなんていう話はまさに寝耳に水という感じだったんだろう兄は、本当にずっと分かり合えない期間があった。

その期間中、母は「兄弟仲良く」とずっと言っていて、それが出来ないのならば私が動くしかないと思ってくれた。もちろんどんなところに住むのかが気になっていたのかももちろんあったと思うけれど。

そんなわけで、一家4人と母とで長野イン。

内見は本当にスムーズで、いまの大家さんだけど、すごく良い方で、私たちの希望に沿うように色々と修繕をしてくれるという話になった(そのときは)

台所の立つと川の音しか聞こえず、家の隣は田んぼ。
お隣さんとは距離は近いけど、子供がもうほとんどいないため、誰も彼もが優しい。車の通行はそれなりにあるけれど、家の前で遊ぶことはできるし、花火だってすることもできる。
私たちには大きすぎて立派な家だけど、それでも期待しかないその家に、私たちはすぐに住むと決めた。

修繕する期間も半年以上ありとのことで余裕。
かと思っていたのはその時まで。
今は今で問題がたくさんあるのだけどそれは後日。

母も安心したようで、お昼の蕎麦を食べながら安心した様子だった。
帰宅してから「あなたたちが子育てをする上でいいと思うところに住めばいい。あなたたちが幸せに暮らせるならどこにいたっていいんだよ。本当に応援しているからね」と言われて、つっかえていたものが取れたようだった。

母が大事で大好きな私は熱くなってしまって、離れるのが嫌になってしまう気持ちもあったけどそれでも私も子どものため家族のため、そして自分のために突き進むと決めた。