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つながらないとままならない

一応ふたりで運営していこうと決めたアカウントなのに結局三連続で星に書かせてしまった。もうこのまま私は何も書かずに陽は星の作り上げた架空の存在だってことにでもしようかと思ったが、さすがに不憫だし面白くないのでやめた。
続けるのは苦手だから沢山書こうと思うと何も投稿しなくなるだろうし、書いても蛇足だらけになるから短めに行こう。

ちなみに写真は大阪のなんかいい小道、特に意味は無い。

突然だが私は星に電話がかけられない。
別に恥ずかしくてとかじゃない、物理的にかけられないのだ。星が使ってるスマホとSiMの相性が悪いのかなんなのか、電話番号はあるのにかけても着信が来ないらしい。だから、待ち合わせは全部LINEで、文面だけでしなくてはいけないし、毎晩の通話も星にかけて貰わなければ始めることができない。これが意外に不便で、というのも星の寝落ち率がとんでもないのだ。もともと日付が変わる前には眠くなる健康優良児の権化みたいな体質なのだが何故か眠気がピークに達すると「5分だけ仮眠しよう」だとか、「絶対寝ないはずだからベッドでYouTube見よう」だとか理性で考えたらとんでもない習性まで持っていてもはや寝落ちのために調整されたのではないかと疑いたくなる。最悪、私との通話がその日出来なくなることは構わない。でもせめてお風呂と歯磨きは済ませた方がいいと思う。しかも、悪質なことに星は大抵そういう時一度、目を覚ます。目を覚まして「ごめん寝ちゃってた」とLINEに送りまた寝るのだ。それだけ眠りが浅ければモーニングコールよろしく電話でもかけて星を完全覚醒させられるかも知れない。しかし私からの着信が星の携帯に表示されることは無い。したがって私は大量にLINEを送り続け、その通知音で星を起こすしかないのだ。そのせいで星が寝落ちる時、大抵LINEのトーク欄ではひとり私が自問自答するスカッシュみたいな会話(?)が繰り広げられることになる。毎度毎度、既読がつかないと半ば気づきながらも虚空にメッセージを送る。相手がいるはずの場所でそうすることの孤独感と言ったら無い。なんど電話ができればなと思ったか分からない。

さて、なぜこんな話をこの時間にするのか?
まさにまたスカッシュの真っ最中だったからだ。突然会話が途切れ既読がつかなくなったかと思ったらその数分後、「ごめん寝てた」のLINE。そして案の定またつかなくなる既読。
でも今日は珍しく返信が来た。1時間半の睡眠の末、目を覚ましたのだった。「歯磨きとかした?」帰ってくることを願いながらわたしはトーク欄に玉を送った。

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