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シイタケ皮膚炎

陽がようやく書いてくれた。これで私も胸を張って「二人で運営してるんです!」ということができる。しかも面白かったし、はじめてよかった。

こんなの二人の日記でも何でもないのだが、やっぱり思い出深いので書いておきたい。
今年の10月くらいにシイタケ中毒にかかった。
生物系のYouTuberが秋の味覚と称してめちゃめちゃうまい毒キノコを採取して焼いて食べてみるという動画を見て、無性にキノコをバターで焼いて食べたくなった。さっそく冷蔵庫に大量に入っていた大ぶりのシイタケを二つ三つバターと一緒にフライパンに並べた。
シイタケの香りをいっぱいに感じ、秋だなぁなんて言いながらむしゃむしゃしていたら、傘の付け根が生っぽかった。そのことには気づいたのだが、バーベキューなんかでうっかり火が通ってないのを食べてしまうなんてよくありそうだし、生の方がキノコっぽい香りがしておいしかったので、無視して食べてしまった。

すると夜になって首の周りが突然かゆくなってきた。最初は血行が唐突によくでもなったのかと思ったが、範囲がどんどん広がっていった。しばらくするとすぅうっと引いたのだが、腕、ひざ、と範囲を変えてずっとどこかがかゆかった。陽と通話して、かゆいかゆいと騒ぎ立てたが、愛しているシイタケを貶めるような発言は控えたく、「嘔吐や下痢なんかじゃないから、決して昼のシイタケであるはずがない」と言い張った。しかしいろいろな可能性を考えた末、やはりシイタケではないかと診断を下されてしまったのである。かかるまで存在すら全く知らなかったのだが、シイタケを生で食べると、シイタケ中毒にかかるようだ。主に四肢や首回りがかゆくなるらしい。

寝る直前にはひじにぽつぽつとだけ出ていた痒疹が、朝目覚めるとひじと膝いっぱいに「キノコに侵された人」って感じに広がっていた。こんな症状が三日くらい続いたのである。
陽には「シイタケ女」とかなんとか冗談で(?)言われた記憶があるが、心配され慣れていない私はなんだかんだ心配されて、満足だった。

キノコにわかりやすく侵されていくのを感じながら、昔見ていたがんこちゃんのキノコ魔女をぼんやりと思い出した。


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