ケアートミュージアム no.15
こんにちは!
社会福祉法人サンシャイン企画室の藤田です。
引き続きまいります!ご存知「ケアートミュージアム」連載第15回です。
早速いきましょう!
これはデイサービスのご利用者OS様の作品です。タイトルは「ここから出て来る」。
<妄想解説>
1893年「シカゴ万国宗教会議」が開かれ、そこに日本からも仏教関係者が5人参加されたそうです。
当時の仏教関係者の課題は、「大乗非仏説」つまり釈尊が亡くなられて500年後に出てきた大乗仏教はブッダが説いたものではなく、全くの作り物だ。その大乗仏教に依拠する日本の仏教の価値はどこにあるのか?という問いにしっかりした答えを出すことでした。
そこで彼らが出した答えとは「大乗仏教起信論」と呼ばれるものでした。
これはどういう考えかというと、根源的で無形の「法身」がさまざまな形の原型となる「報身」へと展開し、具体的な形をもった個物である「応身」を生み出していくという、大乗仏教で言う「三身論」という考え方を唱え、この「法身」こそが仏教のみならず様々な宗教の根本となるだろうと説いたものでした。そこに「東方大乗仏教」の可能性がある、と言うのでした。
今回のOS様の作品名「ここから出て来る」を見たとき、わたしの脳裏に浮かんだのはこの「法身」でした。
大乗仏教によると、この「法身」から、精神とか身体とかなんでも出て来るそうです。「法身」を言い換えると「霊性」となります。
ですからこの作品はこの「法身」あるいは「霊性」を目に見える形に描いたものなのです。
実に偉大であるとともに結構リアルです。
ということなので、もしわたしがこの絵に題名をつけるなら、ずばり「法身あるいは霊性」はどうでしょうか?
タイトル背景画:サンシャインスタッフのご子息作
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