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ケアートミュージアム no.6

こんにちは!
社会福祉法人サンシャイン企画室の藤田です。

引き続きまいります!ご存知「ケアートミュージアム」連載第6回です。

早速いきましょう!

「無題」 2021年12月製作、横39.8cm、縦29.7cm、ダンボールにアクリル絵の具

これはデイサービスのご利用者OS様の作品です。タイトルは「無題」。

<妄想解説>
広島の東区牛田近辺の風景写真を題材に描かれた作品です。

牛田」という地名はWikipediaによりますと、大昔この地が公卿たちの所領地であり、領主たちエライ人の呼び方としてあった「大人(うし)」と「田」が合わさって「大人田(うした)」と呼ばれていたことに由来するという説などがあるようです。奈良時代にはすでに「牛田荘」という記載が見られるとか。でもそれだったら日本全国あちらこちらに「牛田」なる地名があっても良さそうですが、確かに広島以外にも、群馬県、静岡県、愛知県にも「牛田」があるようです。

それにしてもこの迫力はどうでしょう。建物の細かいディテールにこだわることなく、全体が大胆に勢いよく描かれています。

画面左下四分の一に描かれているのは地理的に考えておそらく京橋川なのですが、まるで海です。しかも白波が押し寄せる日本海のような感じです。ザ、ザーンという波が打ち寄せ砕ける音が聞こえてきそうです。

そして画面中央、左から右手前に連なってみえる建物たち。一番手前の建物は三角屋根が重なって描かれていますが、なんでしょう?お寺でしょうか。正面玄関が明るく開放されています。ウェルカムで救済してくれそうな有難味があります。その手前、黄色で簡単に描かれているのは二人の人間でしょうか。その前にある白い棒に両手を掛けてなにやら話し込んでいます。

その建物群の上に描かれているのはおそらく空なのでしょうが、こちらもまるで騒がしい海のようです。サーファーたちがきゃあきゃあ言いながら乗った白い波があちらからこちらから走りながらカンバセーションを楽しんでいるようです。

画面左建物と空の際のあたり、メラメラとなにかが燃え立っているような表現が見えます。これは見る者の神経を逆撫でるようで、なにやら不安を煽っっています。

ということなので、もしわたしがこの絵に題名をつけるなら、ずばり「シーシティ牛田」はどうでしょうか?


タイトル背景画:サンシャインスタッフのご子息作

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