ボードゲーム考察:ゲムマライヴフェイズゼロが終わりました
どうも、Sunnyです。
先日、ゲームマーケットという日本最大のアナログゲーム即売会のオンライン版が開かれました。
これはかなり特徴的なイベントで今後のアナログゲーム業界への1つの特異点になると僕は思っているので考えてみます。
ゲムマライヴフェイズゼロとは
ちょうど先週の土日にありましたイベントです。
ゲームマーケット自体はオフライン、東京ビッグサイトでのイベントですが、そういう参加者との交流を全てオンラインでやってみようぜ、というイベントです。
要はコロナ禍における新しいイベントの一つの形です。
期待されたこと
僕はこういうオンラインのイベントを、一番大きいゲームマーケット(アークライト)がこういう決断をしたことがそもそも意外でした。
大きい会社で、関連会社も多いと、様々なことでスピードが出づらいと思うので、3月4月にゲームマーケット春や大阪の中止に伴って3か月程度で出来たのがシンプルにすごいと思っています。
1月、2月にはまだコロナ禍への影響がまだわかっていなかったところもあり、ほんとにそういう短期間で開催できたこと、お疲れ様です。ありがとうございました。
で、ここで期待されてたことって、「どこまで再現できるか」という疑問付きの「期待」だったと思うんですよ。
制作者視点の「売れるのか」「知ってもらえるのか」など、購入者視点の「面白いのか」「買っていいのか」などそういうマッチングがどのくらい再現できるのか。
そもそも、アナログゲームは電源をしないのもあり、対面で遊ぶことを目的としているので、その売り場がデジタルの場になる。
つまり、これはAmazonで買うのと広義的には一緒で、その口コミや説明がより親身になっただけである、といううがった目線も持つことができます。
逆に言えば、これで反応があると「今までのアナログの場への疑問」が起こりますよね。
「今までにリアルで売っていたためにかけていたコストや労力はどうなる?」というのは制作者視点で沸いていると思います。
同人という文脈ですから、下記のような小林(1997)のいう「喜び」を共有し合うためのイベントだったはずなんですよ。
「「メディア・ファンダム」を単にメディア・テクストを受容し,受容の「喜び」を共有し合う「コミュニティ」ではなく,そのような「喜び」を生産活動へと転化し,さまざまなメディア資源を利用しながらこれらの生産活動を展開する「コミュニティ」と定義している。」
それがオンラインで出来るとなると、今までの価値観への懐疑的な視点が起こります。「オンラインで共有することは出来たのか?」
そういうように大きな転換、「リアルなのか、オンラインなのか?」という議論が多かったような印象です。
今後どうなる?
つまるところ、ゲムマライヴフェイズゼロでわかったことは
地方と都市だけでなく、アナログとデジタルで格差が発生した
ということなのかなと認識しております。
よく言えば、すみわけであり
もっと言えば、どっちも武器にして適材適所に発揮できるようになった
でも、デジタルに対応できなかった人は何もできず最初からさじを投げていた印象です。
それがたまたまできた人であれば、対応はできた。
現状の変化はあまりなく、その状態が可視化された印象です。
まぁ、どっちがいいかって話ではないです。
ただ、うーん、その門戸は広い方がいいような気がする。どうなんだろう。
前にオンラインとオフラインを上手に使いこなすのがコロナ後は必要だと、書いたんですが
そこにいくにはまだ遠いんだなという印象です。
例えばコロナが収まったとして(来年再来年?)、それがスタンダードになると僕は現状考えてるので、うまい方法見つけていきたいです。
これに関しては、もう少し考察を深めていきたいです。
結論がフワッしてますが、よろしくどうぞ。
札幌出身、福岡育ち、東京住みのSunnyと申します。 働きながらボードゲームデザインをしています。いただいたご支援は、ボードゲームデザインに使わせていただきます。