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隣の芝生は青く見える

「隣の芝生は青く見える」

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入社して間もない頃、何度も研修担当の方に言われたのを思い出した。
当時、この言葉とは無縁だと思い、聞き流していた私はまだ未熟だったのかもしれない。もしくは、純粋だったのかもしれない。

今となっては、未熟で純粋だった自分が愛おしく感じる。

人間は、意識しなくても常に他人と比較してしまう生き物と思うことがよくある。
それが義務であるならまだしも、義務化されていないのに、あたかも義務であるかのように知らぬ間に考えているのだ。
しかし、世の中には他人と比較することが刺激的になる人ばかりではないと思う。

私自身、他人と比較することで伸びる人間ではなく、余計に思い詰めてしまう人間である。
そんな時に、

「隣の芝生は青く見える。
でも、青く見えることは仕方ないことだから、気にせず自分のペースで進めばなにも怖くない。」

この言葉を思い出して、研修の時に私たちに伝えたかった思いをようやく理解し、我に返った。

あの頃の自分は分からなかった重みを実感し、今日こそはと太陽に照らされた芝生を横目に歩いていく。

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私が思うことを短編小説風に書いてみました。
なかなか思い通りにならない毎日で、気付いたら涙を流して呼吸が苦しくなってしまうようなこともあるけれど、今日も1日頑張ったねと自分に声かけができる余裕を持っていきたいです。

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