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[韓国旅行記2023(1)] クアラルンプールから済州島へ

息子を連れて、母親と仁川で集合して済州島(とオマケで少しソウル)に行ってきました。
親族訪問がメインなので観光はあまりしていません。
私はソウルには何度か行ったけど本籍地(※)である済州島は初めてで、44にして初めて「ルーツを辿る旅」になりました。
息子は日韓二重国籍なのでいちおう韓国人の血が流れているものの、そもそも日本すら「年に1度行く、遠くの国」なので、息子にとって韓国はなんなんだろう?というのを探る旅でもありました。
親が不在だったらこの先会うことがなかったかもしれない親戚と会うことができて、思い出深い旅になりました。

※韓国では本籍地という言い方はしなくなりましたが、便宜上このあとも「本籍」や「本敵地」と書きます。
※母親のことは以下オモニと書いていきます。

というポエムはこの辺にしておいて、ここからは旅日記。


■前置き

9月、オモニが「10月に済州島に行くんだけど、一人で行くのは不安」だというので一緒に行くことにした。前から行きたいと思ってたので渡りに船だった。主な目的は親族訪問とか墓参りらしい。
済州島で集合しようかと思ったんけど、KLから直行便はなく、成田羽田もないらしい。それなら、ということで仁川で待ち合わせすることにした。
シーズンオフだからか、エアアジアでソウル往復のチケットを親子二人で11万円くらいで取れた。よくわからないけど帰りの分は一人20kgの荷物も含まれていた。ラッキー。

なお、急に決めたので私と息子だけで行くことにし、夫はKLに居残り(っていうか仕事)。すまぬ。

我が息子、韓国人的なアイデンティティはまったくないけどいちおう韓国パスポートホルダーなので、マレーシアのビザが貼ってある日本パスポートでマレーシアを出国し、韓国には韓国パスポートで入国することになる。韓国パスポートは0歳の時に作ったが期限が切れていたので、9月に更新した。日本パスポートは4営業日くらいで受け取れるらしいが、韓国パスポートは3週間かかる。この差はなんだろう。申請したとき、旧タイプのパスポートのが安いからそっちにしたら?どうせ日本パスポートがメインでこっちは使わないでしょ?と言われた。実際に金額が2-3倍違うらしい。でも新しいパスポートの方が中のデザインがかっこいいのでそっちにしてもらった。
それが見出し画像の右端の青いパスポートである。
私のと区別がついて助かる。

二重国籍的な仕草が初めてなので、飛行機のチケットを取るときにちょっとドキドキした。日韓で名前を揃えておいてよかったとしみじみ思った。

移動初日は、7日の22時にKLIA2から飛行機を乗ってちょうど24時間後に済州島のホテルに到着した。長い道のりだった。

ここから先は時系列であれこれまとめる。


■10月7日(土) 深夜便でソウルに移動

16:00 私だけエアアジアでWebチェックインできないことが発覚し焦った。二重国籍の息子がトラップにハマるとかじゃなくてなんで私ー!?!?
怖いのでちょっと早めに家を出た。空港でチェックインできなかったらどうしよう。。。とビクビクしながらエアアジアのサービスカウンター的なのを探そうと思ったんだけど、チェックイン端末で試してみたら普通にチェックインできてしまった。いや嬉しいけど。。。なんだこのUX。。。
あとからサービスカウンターのところを通り過ぎたらめっちゃ長蛇の列だったから、端末でチェックインできてよかったけどさ。
荷物もバゲージドロップでサクッと預けることができたので、無駄に時間ができてしまった。結局、出国後エリアのマックでダラダラすごした。

息子のマレーシア出国は日本のパスポートで。ビザ関係はすべて日本のパスポートに寄せてるので。これが二重国籍的仕草ってやつね。は〜ドキドキする〜〜〜。っていうか管理しなきゃいけないパスポートが3つ(自分のと、息子の2つ)ってプレッシャーだな。

22:20 KLIA2からエアアジアD7504でICNへ。隣のシマに0歳1歳2歳みたいな乳幼児3人連れの家族がいて、子どもたちは「もう長旅にうんざり」みたいな顔しているしお母さんっぽい人は生気がない。お疲れ様です。
うるさくて2時間くらいしか眠れなかったけど、そんなこともあろうかとインチョンでカプセルホテルを取っていたのでさほど気にならなかった。自分のご機嫌は自分で取るしかないもんね。

■10月8日(日) オモニと仁川で合流して済州島へ

まずは入国

6:10 ICNのターミナル1に到着。韓国は8年ぶり。懐かしい〜〜〜とかではなく、もはや忘却の彼方すぎて全然思い出せない。

入国審査の方を見たら長蛇の列。数百人レベル。韓国、そんな人気なの?ありえなくない?「これを5歳児と並ぶのか。。。」と白目むいてたらそれは外国人専用のレーンだった。
あっぶねー、私ってば韓国人じゃん。
韓国人レーンは全然人がおらず、あげく子連れだと子連れ専用レーンに通してもらい、VIP待遇か?ってくらいあっさり入国できた。生まれ育ったワケでもないし税金も払ってないのに、パスポートがあるって最強だな。ありがたい。っていうか誰に「ありがとう」なんだろ。済州島で生まれた祖父母か?いやいや、24歳のときに親に内緒で自分ひとりで韓国に就籍手続きした自分にだな。
(両親は、当時は北朝鮮バンザイなタイプだったので、私が韓国国籍を取得することに反対だった)(あっさり書いているけど、当時は家族で私一人だけ韓国に本籍作ることの是非についてはものすごく悩んだ)

入国審査で息子のまっさらのパスポートで「複数国籍者ですか」と即バレた。まぁそりゃバレますよね。そうですけどなにか?


ターミナル2に移動

カプセルホテルはオモニの到着に合わせてターミナル2で予約しており、眠い目をこすりつつターミナル1からバスに乗ってターミナル2に移動。

ターミナル内でCUやパリバゲを見かけ、「これが本家〜〜〜〜〜!」と外国人っぽい感想を抱く。

ターミナル1か2か忘れたけど、国内で使うためのeSIMもゲットした。インターネットをゲットしたし、もう怖いものはない。

というわけで。

カプセルホテル「ダラクヒュ」にチェックインして仮眠

8:00 カプセルホテル「ダラッキュ」にチェックイン。
(カタカナ表記はダラクヒュが正しいのかもしれない)

仁川空港で寝られる場所で検索したら、
・乗り継ぎ客向けの情報
・ダラクヒュ(ターミナル1と2両方にある)
・Spa on Air(ターミナル1)

だった。
行きはダラクヒュ、帰りはSpa On Airを使うことにした。

こちらはターミナル2のダラクヒュ。

私が今回取った部屋はダブルベッド+シャワーがある部屋。
部屋の中はベッドとシャワー、テーブルのみ。トイレはホテル内の共用のを。
静かな場所でふかふかのベッドで寝られれば十分。6時間で7000円くらい。予めCUで買ったサンドイッチとヨーグルトで朝ごはんを済ませ、しばらく爆睡した。深夜便で疲れているだろう息子、このやや無茶気味な旅行スケジュールに付き合ってくれて本当にありがたい。

13:00 起床。シャワーを済ませてチェックアウト。オモニのフライトは13:30にICN着なので、14時すぎに到着フロアで待機。

オモニ、初めて韓国の地を踏む

14:30 無事オモニと合流。
オモニは70過ぎて初めての韓国(北朝鮮には行ったことあるけどね)。
「親が生まれ育った国」という点では私なんかよりも感慨深いものがあるのでは。
2世(オモニ)と3世(私)だとその点は決定的に違うような気がした。

フードコートみたいなところで腹ごしらえして、バスで金浦に向かう。

金浦でいらない荷物を預け、大韓航空に乗る

17:30 金浦で大韓航空のチェックイン。。。の前に、済州島に持ってってもしょうがないもの(ソウルの親戚にわたすものや、オモニが私に買ってきてくれたお土産のたぐい)は金浦空港の郵便局近くの荷物預かり所に預かってもらうことにした。当時、座骨神経痛のブロック注射の1ヶ月後で、重たい荷物は可能な限り手放したくてね。4泊で64000ウォン。
健康第一なので躊躇なくクレカを差し出した。

韓国語読み書きできてホントよかった〜


ところで大韓航空のチケットをとったときに「済州島に本籍地がある人向けの割引」という制度があることを知った。なにこのVIP待遇。どうやら数年前の誰かの政権のときに済州島の4.3事件に対する謝罪や補償が進んだとかで、これもその一環なのかもしれない。とはいえ我が家は4.3事件の補償的なのは一切関係ないんだけど。
(父方祖父母も母方祖父母もとっくの昔に日本に来ていたし、母方祖父に至っては共産主義活動をしていたため4.3事件の頃はすでに「韓国に行ったら殺される」的なポジションで行きたくても行けなかったらしい)

というわけで(どういうワケだ)、国内線チケットを10%安く買えてラッキーだったんだけど、チェックインカウンターで済州島に本籍があることの証明書の提示を求められるのかと思いわざわざ手元に準備していたのに、誰にも聞かれなかった。っていうかザル?いいの?それとも、パスポート番号でバレたりとかしてるの?

息子に買ってあげたいちごミルク


そういえば大韓航空がそうなのか、韓国国内はみんなそうなのかよくわからないけど、荷物を預けた後に
「韓国国内の携帯の番号がないのでしたら、このあたりで10分ほどお待ちください」
と言われた。荷物に何かNGでなものがあったら対処をもとめられるんだろうけど、だとしても海外の番号でもよくないか?っていうかカカオかLINEでよくない???なんなんだろうこのオペレーション。
恋しくて憎らしい韓国である。

韓国のコーヒーは薄い気がする。アメリカーノとか、水じゃん、みたいな。
好みの問題だと思うけど。

済州島へ

19:00 済州島行きの飛行機に乗る。機内でもらったみかんジュースがすごくおいしかった。親がCAさんに「初めての済州島なんです。親の故郷なんです」と言い出しちょっと恥ずかしいと思いつつも、このメンタルの違いも2世と3世の違いなのかもなと思ったりもした。

みかんジュース感はまったくないけど、みかんジュースです。
おかわりした。

私だって、自分の本籍地がどんなところなのかはいちおう気になる。本籍地と言っても、父方の祖父の出身地がそのまま私の本籍地になっただけなので、特に愛着はないが、「どんなところなんだろう」的な興味というか。
それでいうと、
父方祖父:済州市朝天邑の某所
父方祖母:同上(余談だけど祖父母の実家はご近所さんだったらしい)
母方祖父:済州市の割りと中心地あたり
母方祖母:西帰浦

という感じなので、朝天邑だけに哀愁を感じるのもおかしな話なのだが。

金浦→済州は飛行機で1時間。

20:30 済州到着。西帰浦の親戚のおじさんがわざわざ来てくれて、空港で夜ご飯をごちそうしてくれ、あげくホテル(朝天邑)まで送ってくれた。途中、海を見る?と車を海沿いに停めてくれて、海を眺めたり写真を撮ったりした。ありがたすぎるぅぅぅぅ。

というわけで長い24時間が無事終わった。
親戚行脚はこれからが本番。


サポートいただけたらスタバのコーヒーにしてありがたく頂戴します\(^o^)/ ありがとうございます!