AIは幹、人は根

E:AIの時代になっても需要のある仕事って何だろう?


A:AIの時代、、、

A:未来かぁ、


Aはある写真のこと思い出す。


A:何これ?


T:友人が撮った写真。


Tは写真を見ながら


T:自分たちの世代はマニュアル世代って呼ばれてね、

T:その言葉に反発して、

T;マニュアル、型にはめるのではなく、「未来」を意識する、意識させようとこの写真、

T:木の枝の伸びる先と木の根の伸びる先を撮った作品。


T:お父さんもその考えに共感して、この写真をもらったんだ。


Aは窓際の小さな植木鉢を見つめた。


A:AIの時代、どの仕事がいいか、、それはわからない。


A:でも、本質を意識することは大事になってくるだろう。


E:本質って、何?


A:AIは木の幹、人は根。

A:そのような例えができる。


E:AIは重ね合わせを利用している、いろんな情報の中から重ね合わせが多いものを答として採用する。いろんな情報から重ね合わせた部分というのは木の幹のようだ、そんなイメージ?


A:うん、

A:そして、人はAIをトレーニングすることでAIを成長させる。

A:AIに栄養を与える、そんな感じにもなるから木の根のイメージになる。


A:幹は木の中心に大きく太く存在する。

A:根は土にある栄養を探すために広範囲に存在する。


E:幹というのは成長はしていくけど形はあまり変わらない。

E:AIはイチから100にするのは得意でもゼロからイチを作るのは苦手。

E:AIは幹、人は根、それって何となくイメージはできる。


A:AIの成長には正確性と創造性のバランスが大事でAIは幹となり、正確性が主な役割になり、人は根、創造性が主な役割になり、広範囲に根を伸ばすためには多様性が求められてくる。


E:多様性って、根でイメージするとわかりやすいね。

E:最近、多様性って言葉をよく聞くけど、AIでも必要なんだね。


A:うん、でも、多様性を伸ばすことって難しいかもしれないよ。

A:特に今の日本は。


E:なんで?


A:多様性というのは個性、、、個性になる。

A:資本主義的な考えやSNSなどの使い方によって没個性、個性をなくすケースも出てきてしまう。


E:資本主義?SNSが没個性?


A:まぁ、SNSの使い方によるけど、フォロワーやいいねの数を意識しすぎると個性を求めるよりも共感を意識することが多くなってしまう。

A:没個性になってしまうんだ。


E:確かに流行や人気のあるものに注目が集まりやすくなって、個性があっても人気がなければ無価値だと思う人は多いかも。


A:それに日本の文化、東アジアの歴史の影響も個性を尊重しない傾向になってしまう。


E:日本の文化?島国だから?


A:うん。

A:島国、閉鎖的な社会だとリベラルな考え方よりも保守的な考えになりがちだからね。


A:また日本だけでなく東アジアは歴史的に官僚が強い社会で、

A:個性に対して、あまり評価しない、注目しない、そんな傾向がある。


E:部活の先生とかも型にはめる指導が多かった。でも、ある先生はポジティブにさせてくれて、ミスしてもいいからチャレンジすることを求める先生で私は好きだったな。


「型にはめるのではなく、未来を意識する」

父の言葉を思い出すA


A:AIは幹で人は根。

A:大きく成長する木でも、盆栽のような小さな器で型にはめられてしまえば思うような成長はできない。

A:木が大きく成長するためにはそれにふさわしい環境が必要だ。


E:ミスを指摘するだけで型にはめるような行為は個性を無くすことになる。

E:そーいうこと?


A:うん。

A:AIの時代になればミスの指摘はAIの方が得意になるだろう。

A:人間に必要になってくるものは未来を意識することや個性を尊重すること、

A:そのような社会、組織をつくることが大事になるんじゃないかな。


A:どの仕事がいいかとは少し話がそれたな。


E:ううん、Aが言った本質、少しわかったよ。




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