AIと人の関係と蜂の社会(ショートムービー用台本)


E:AIの時代に倫理は大事って言われたけど、それって私たちに関係あるのかな?

M:ある、とおもうよ。

E:開発や運営してる人が必要なだけじゃないの?

M:これから徐々に利用している人も大事になってくるよ。

E:これから変わっていくの?

M:そう思うよ。

納得していない様子のE

M:AIというのは学習することで成長していく、だから生成AIの開発競争というのはどう学習させるか?そこも重要になってくる。

E:トレーニングのことでしょ、一般のユーザーも利用していることでトレーニングしてるって聞いた。まぁ、それでも10%以下の影響だって聞いた。

M:それでも大きな割合になる。特に競争が激しい場合には。

E:だからAIの性能を上げて、ユーザーを取り込もう、数を増やそうとしているのでしょ?

M:確かにそういう部分もある。
M:ただもっと広い視野で考えないといけない。

E:いろんなこと?

M:AIを単体で考えるのではなく、人間とAIの関係、組織として考える必要がある。

E:人とAIの関係?組織?
E:どーいうこと?

M:そーだね、、
M:蜂の社会がイメージしやすいかな?

E:蜂の社会?虫の?

M:うん、蜂の社会は女王蜂、働き蜂と役割が分かれて運営がされている。

E:女王蜂は一匹で働き蜂は何匹もいるんだよね。

M:AIが女王蜂、人間が働き蜂、AIと人間の関係にはそういう一面がある。

E:AIが女王蜂?

M:まぁ、蜂の社会とすべてが一緒というわけではないんだけど、そう考えるとイメージしやすい。

E:イメージしやすい?蜂の社会が?

M:蜂の巣というのは女王蜂が作っているのではなくて、働き蜂が作っている。どんなに女王蜂が優秀でも彼女、一匹だけなら何もできない。
M:働き蜂が必要。

E:人が働き蜂?そこがわからない。
E:人がAIを作って、コントロールしているでしょ。
E:人の方が上でしょ?

M:うん。そこも違うし、役割の割合も違う。
M:でも、AIを利用するというのはAIという一つのものに多くのユーザーが関与して成長する。

E:組織って、そういうこと?

M:うん。
M:そしてユーザーの数は多い方がいいし、質の高いユーザーも大事になってくる。

E:組織で考えるということはAIだけじゃなくユーザーも考えないといけない、ってこと?

M:そう。
M:そして蜂の社会とは違う点がまだある。

E:何?

MはEに答えさせようと待っている

E:なんだろ?
E:AIは機械だけど、女王蜂は生きている。

M:うん、すごいね。
M:生きるというのは遺伝的な繋がりがある。
M:しかし人とAIにはそのような繋がりはなくて、人と言うのは自由に他のAIを利用できる。

E:利用できるのなら、みんな高性能のAIを使いたいのではないかな?
E:そうじゃないの?

M:そんな簡単な話ではないの。
M:今はまだAIも発展途上だけど、もう少し経てば性能よりも倫理という側面で、どのAIを利用するか、そういうことになるんじゃないかな。

E:倫理?なんで倫理?

M:今でもAIについて、ディープフェイクや権利の問題が言われている。それらはトレーニングによるAIの成長に大きく影響する。

E:確かにディープフェイクが多ければ、本当の情報を得られなくて、使いたくないかも。

M:嘘が多ければ、どんなに性能がいいAIでも計算は非効率になるし、信頼性も下がる。長期的にみれば、人は離れていく

E:倫理が大事というのはそういうことね。
E:人とAIは蜂の社会のように役割分担のような関係だけど、働き蜂と違って人は自由で好き勝手、移動できる。
E:だから質のいい蜂を残したいなら環境、倫理観が高い環境が必要になってくる。

M:ディープフェイクだけじゃなく、権利問題などいろんな分野で倫理観のない行動、人物というのはAIの効率を妨げ、また他のユーザーが離れてしまうことに繋がる。
M:未来のAIの使用条件に倫理観が含まれるかはわからないが、
M:倫理観が高くないとAIが使えない、そういう未来になるかもね。

E:未来?

M:まぁ、まだまだ先だろうけどね。


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