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おつむてんてん

「ぐるっとパス」を買ったのでその感想を書きます!とちらほら書いていたのだが

書きます詐欺にならないうちに、ちゃんと書こうと思う。


ぐるっとパス、というのは
東京都内の美術館や博物館の入場券や割引券が冊子になったもので
お値段なんと2,500円(大人料金)。

有効期限が2か月なので、
行ってみたい展覧会を狙って買うもよし、
この機会に行ったことがない美術館や博物館を回ってみるもよし。

とってもお得にミュージアムを楽しめるサービスなのである。


せっかくだから行ってみたいところはないかなと
冊子をめくっていて見つけたのが
「ちひろ美術館」。

いわさきちひろさんが、アトリエとしていた場所に
建てられた美術館なのだそうで。

これはぜひとも行ってみたい。


というわけでさっそく、行ってきた。


上井草駅から歩くこと10分弱。

住宅街を歩いていると突如現れるレンガ色の建物が
「ちひろ美術館」だ。



ぐるっとパスで入場できるとのことなので
パスを提示して、入場券をいただく。



2階建てで、展示室は4つほど。
それから、ありとあらゆる絵本が収蔵された図書館や
子どもたちが遊ぶための部屋もある。

展示室の中では、飾られた絵の下に実際の絵本が置いてあって、
自由に読むことができる。

子どもと一緒に訪れる場所としてもぴったりだ。


色々な絵本を手に取って読みながら進む。
時に懐かしい再会もあってほっこり。



いわさきちひろさん、と言えば、
「トットちゃん」の表紙のイメージだったのだけれど

それ以外にも本当に数多くの絵本を手掛けられたのだなと
館内に飾られたたくさんの絵を見て、改めて実感した。


そして、絵の具が優しくにじんでいる、
このなんとも柔らかい絵のタッチが
たまらなく好きだなあ、と思った。

見ていてとても安心するのだ。
無条件に守られていた子ども時代を思い返させるような力があるのかな。



今回訪れて、新たにたくさんのお気に入りの絵が増えたのだけれど
その中でも一目見て思わず笑顔になってしまったのが
「おつむてんてん」という絵。


おつむてんてんとは、小さい子供とやる手遊びのようなものなのだと、母が教えてくれた。

この手が頭に届き切らない感じと言い、
今にもそのままこてん、と転げてしまいそうな感じと言い
なんて愛らしいんだろう!と、きゅんとしてしまう。

「あんまりにかわいいから、お母さんが思わずにっこりするでしょ。
 そしたら子供も嬉しくなってにこにこ笑うんだよね」

と目を細めて当時を思い返す母を見ていたら

一緒に手遊びをする若い母と幼い私が浮かんでくる気がして。

全く覚えていないのだけれど、
それでも不思議と懐かしいような気持ちになった。



最後はたっぷりポストカードを買い込んで
帰路につく。


次回入場券を提示したら500円で見られるから、
ぜひ手元にとっておいてくださいね、と
受付の女性が教えてくれた。

たしかに折々の節目に帰ってきたくなる美術館だ。

久しぶりに童心に帰れるような
あったかい、あったかい場所。


また、来るね。



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