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たんぽぽみたいに 私はなりたい

(春に描き始めた文章ですが気付いたらこんな季節になってしまいました。春を通り過ぎて初夏ですが…春のつもりで公開しますね。)


春の訪れを知らせてくれるものは沢山ありますが、たんぽぽもその一つだと思います。

雪が溶け緑が生い茂りはじめた中に、大地の太陽のように力強く咲く黄色の花々。
たくさんの細い花びらが綺麗に放射状に広がって咲く姿に、"揃いも揃ってみんなお利口さんだね"と思ってしまいます

たんぽぽの花言葉は「愛の神託」「神託」
「真心の愛」「別離」

花言葉を見るとたんぽぽは神のような存在なのでしょうか。春一番に小さいながらも大地から力強く咲く太陽のような花ですから、神がたんぽぽに春の訪れをみんなに伝えるように託したのかなとも思ってしまいます。


たんぽぽは綿毛に姿を変えるのも特徴の一つですよね。一度は綿毛をふーーっと飛ばしたことがあるのではないでしょうか。
たんぽぽが綿毛を飛ばす理由は風にのせてタネを遠くに飛ばすためだそうです。
なんとも賢い植物だなと思ってしまいます。


この間電車に乗っていた時、開いたドアから人と共にたんぽぽの綿毛が車内に入ってきました。私は座りながら急に車内に入ってきたこの場に似合わない一つの綿毛をぼーっと見つめていました。風に乗って人にくっついて電車に乗って…この綿毛はどこに行くのかなと不思議に思いました。電車に乗ってどこか遠いところに出かけたかったのかも。 


去年の春から世界は一気に変わってしまいましたね。今まで当たり前だったことが当たり前じゃなくなる世界を目の当たりにし、どうなってしまうんだろうという不安に駆られ、それでもどうしようもなくて毎日必死に生きてる。皆さんもそうだと思います。


私もたんぽぽみたいに厳しい冬を乗り越え、春に自分らしく花を咲かせ、綿毛になって遠くに行ったことのない地に行ってみたいな。と思ってしまいます。


もしかしたら今、世界はたんぽぽと同じように乗り越えなくてはいけない厳しい冬を迎えてるのかもしれませんね。目に見えないものと戦いながらそれでもみんな春を目指して、元の生活を目指して、新たな生活を目指して必死に生きてる。

明けない夜はない。
明けない冬はない。

たんぽぽみたいに私も強く生きなくては、そう思った1日でした。

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