見出し画像

『「インフラを守り, 育てる時代」 のアセットマネジメント』の要約

論文タイトル
「インフラを守り, 育てる時代」 のアセットマネジメント

https://www.jcca.or.jp/kaishi/295/295_dokusha.pdf

著者

菊川滋

1.はじめに

アセットマネジメントはメンテナンスマネジメントではない。アセットマネジメントは、調査・計画→設計→施工→保守・維持管理→更新→撤去→・廃棄

であり、メンテナンスはアセットライフの一部フェーズである。
メンテナンスの段階で得られた情報、知見をメンテナンス前の段階にいかにフィードバックするかが重要である。

2.アセットマネジメントの課題と対応

課題

  • 老朽化するインフラ

  • 激甚化・頻発化する自然災害

  • 限られた予算

  • 熟練技術者の高齢化

  • ノウハウや技術の継承

  • インフラのデータが情報がバラバラに管理されている

  • コンパクトシティ化

  • 再生可能エネルギーの確保

  • 新技術活用した業務の効率化、信頼性の向上

  • 国際ビジネス展開

対応

  • 多様な主体が参画するアセットマネジメントシステムの構築し、データを共通フォーマットで蓄積

  • データベース、現場の知見を基にメンテナンス手法、点検・維持管理に配慮した設計手法の改善

  • 画像・センサー・AIなど、省人化・自動化技術活用

  • 産学官が連携し、アセットマネジメントの専門家を育成

3.ISO55001

アセットマネジメントの国際規格

導入メリット

  • 意思決定が基準や手順に従って安定的、効率的に実施されるため、意思決定が場当たり的なものとならない

  • 運用状況の記録、モニタリングをもとに、評価、改善を進め、アセットマネジメントレベルが上がる

  • 未達事項、優先順位の整理

  • 確率・統計に基づく劣化予測による予防措置の取組

  • 適切な文書管理によりステークホルダーへの説明責任が向上

4.おわりに

アセットマネジメントは受動的な活動ではなく、アセットライフを通じて新しいアイデア・方法論を見出して積極的な活動

技術者にはアセットライフを念頭に設計、施工、維持管理の高度化に努めることが求められている。

感想

アセットマネジメントはいかに効率的、効果的に維持管理を進めるか検討するものと認識しいた。
アセットマネジメント活用のためには、論文にもある通りプラットフォームの整備が不可欠だと思う。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?