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#7 鶴御崎(佐伯)

鶴御崎(つるみさき)は大分と宮崎の県境近く・佐伯市を東へ進んだところにある岬。九州の最東端、高知県が肉眼で見えるほどの位置にある。

詳しくは知らないがデートの定番スポットなのだろう、それっぽい鐘と錠がある。雰囲気を共有したいので一応載せておこう。

先に書いておくと、今回は文量が多い。

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見ての通り太陽がオレンジである。
問:太陽はどの方角から昇る?

鶴御崎は九州最東端。それを踏まえて当日の経緯を軽く説明しよう。

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金曜日、仕事の昼休み中。
普段はそんな誘いをしない当時の同僚が突然「明日、鶴御崎で朝日を見に行きませんか」と提案してきた。
他の同僚と一緒に「いいっすね行きましょう!」と即答。
登場人物の共通点は同僚であること、中免以上のライダーということ。

正直なところ、(鶴御崎ってどこや )と内心おもっていた。なので帰って調べる。ヤバい。めちゃくちゃ遠い。Googleが出した距離「約230km


出発の時間はその日の夜、確か22時過ぎだったとおもうが…真っ暗な時間に集合。つまり仮眠しかとっていない。
ルートは九重経由の下道。このとき、4月中盤。

おそらくイメージできない方も多いと思うのでわかりやすく書く。
4月中盤に夜の九重をバイクで走るとどうなるか?吐く息が白くなる

気温の変化を考えず薄着で行った。真っ暗で休憩地点もほぼない九重の中腹では膝が馬に乗ったようにガタガタと振動していた。

だいぶ明るくなってきたころに佐伯に着いた。道中のほとんどに街灯はない。暗くて景色をほとんど覚えていない。佐伯は漁の町。海鮮丼が有名らしいがそもそも早すぎて店が開いてない。
市街地から鶴御崎までは約30kmと普通に遠かった。

さておき、すばらしい景観の海岸線を経由した後、苦労の果てに早すぎて無人の目的地に到着する。日の出の時間だから…多分8時間くらいかかってる。少し待つ。やがて230kmが報われた瞬間が訪れる。

単純に日の出は美しかった。せっかくだから載せておこう。

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男三人で一体なにやってんだ?という野暮なことは頭に浮かばず、景色に見入っていた。人生の中でみた水平線でも上位に入るかもしれない。
穏やかな海風、体に感じる気温の高まり。そして写真を撮らざるを得ない美しい光景が眼下に広がる。ピンク色の太陽は次第に冒頭の写真のオレンジ色に変わっていく。水平線の先にぼんやりと高知県が見える。

しかし、日の出以上にすばらしかった被写体がある。朝の灯台だ。
灯台があることは調べたらすぐにわかるはずだが、知らなかった。つまりほとんど下調べしてないわけだ。これが灯台。

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ブレは意図していない。露光量不足をカメラが補おうとシャッタースピードが遅くなった結果、歩きながらの手持ち撮影でブレた。逆にそれが絶妙なバランスで、すばらしい効果となった。ブレの写真。この時に自分の中で手法として「発見」されたのかもしれない。今見てもたくさん撮ったこの日のベスト。歴代でも気に入ってる一枚。マット印刷でポストカードにしたい。


ちなみに…

この日は「鶴御崎で朝日をみる」という目的が達成されたので、この後はそのまま帰った。いま思うと信じられないがマジでそれのみを目的とした(一応休憩のために寄り道はしているが)

帰りはルートを変えたので距離が少し伸び、0泊2日下道弾丸約500kmコースである。近年敢行したツーリングで一番頭がよくないプランだった。
日が昇って暖かくなると眠気が危険領域に達したのでジョイフルに寄った。海鮮丼が美味い?食い気より眠気よ。

夜になる直前、無事に帰宅。当然即落ち爆睡。
とても楽しいツーリングだった。

撮:2017/0423


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