多良山系縦走(多良岳-一ノ宮岳-金泉寺-五家原岳-黒木登山口-経ヶ岳-笹岳(2024/05/25)
【基本情報】
実施日: 2024年5月25日
走行エリア:多良山系(中山キャンプ場スタート〜国見岳-多良岳-前岳-黒木岳-一ノ宮岳-金泉寺-西岳-中岳-五家原岳-横峰越・黒木登山口-経ヶ岳-タワラギ山-笹岳~中山キャンプ場)
距離:約22km
標高差:COROSによる測定値 2,332m
YAMAPによる測定値:+2284m -2293m
実は初めての多良山系。せっかくなので一筆書きにはならないけど極力同じルートを通らずピークを通って多良岳・五家原岳・経ヶ岳など周りました。
動画
中山キャンプ場〜多良岳
先週のくじゅう17と同じく早朝、いや深夜より移動開始。まだ車の走っていないオレンジ海道では月と朝日の両方を眺めることができました。
最寄りのコンビニから登山口の中山キャンプ場まで9km。わりと離れてます。補給はお早めに。
まだ誰もいない駐車場で準備を進め、太陽が目視できたくらいのタイミングで登頂開始
道はしっかり見えていたのでライトは不要でした。最初はずっと登りかと思ったいたけど、意外にもフラットで走りやすい区間もありジョグで体を温めます。
整備された登山道を登ると分岐まではわりとすぐでした。
分岐から多良岳山頂までは修験道らしさが出てきます。岩を越えたりお地蔵があったり。ちょっとした寄り道スポットもありました。
道はそこそこ険しさもあって楽しみながら進みます。
最初のピーク、国見岳から多良岳はすぐ。
山頂は広々としたお宮になっており全天の展望は臨めませんが有明海方面に一部スポットあり。数年前くらいから観光地として人気が出ている海中鳥居と一直線になったポイントのようです。
多良岳〜一ノ宮岳
- 前岳
多良岳から前岳までの尾根はいかにも修験道らしい大きな岩場が多くワイルドな道。手足の四本をしっかり使って進むところが多いのでとても楽しい。
そして全区間の中でもっとも展望が良いエリアでもあります。岩に登ればパノラマ!高度感があります。
お楽しみゾーンを抜けると前岳。この区間、切り立った狭い尾根の急峻なアップダウンや突如現れるピークなど、同じく佐賀県の黒髪山-青螺山にとても似ています。
- 黒木岳
黒木岳までは一般的な森林トレイルです。一部斜度のキツイ落ち葉たくさんの降りを除くと比較的進みやすい植生なのですが、朝早かったこともあって少し薄暗く足元は蜘蛛の巣(細くてねばつかないやつ)だらけだったのでペースは落ちます。
黒木岳自体に展望はありません。
- 一ノ宮岳
一ノ宮岳までは比較的進みやすく、距離もすぐです。黒木岳より開けた道です。
山頂の隣には鳥居とお宮。この辺は朝日できらめく葉を拵えた立派な木が多く、メジロの鳴き声が響いてどこか清涼な空気が漂ってました。
一ノ宮岳〜金泉寺
一ノ宮岳からの折り返しは行きの尾根と違うルートから。金泉寺の参拝路らしいけど当然舗装はされていません。
軽度のガレやらを進み、難しさはないけど若干こちらも修験道らしさはあります。道中には六体地蔵も。
地蔵からはわりとすぐの金泉寺周辺はとてもきれいで舗装路もあります。すぐ隣には山小屋も。
ここが多良山系における中心地と言える場所。なんでも取り壊し予定だったのが有志によって運営されてるとか。すごくありがたい位置にあります。
境内はだいぶきれいに整っているし、住環境は万全なのでテン泊もよさそうですね。
金泉寺〜五家原岳
- 西岳
金泉寺からは南下します。その前に寄り道程度に西岳へ。狭めの尾根を進みます。
西岳からはしばらく降り。
それなりに高度を落とします。
- 中岳
中岳までは行ったん砂利った道を進み、その後森林に合流。写真はないけどロープの急登がわりと多く、そこそこ険しい道をしっかりと登っていきます。
- 五家原岳
五家原岳までは登り基調ですが1kmもないのでわりとすぐ。電波発信基地として開発されたピークなので多良山系には珍しいタイプの山頂です。
休憩はこちらでするのがよいでしょう。
大村市街方面が見渡せます。
五家原岳〜経ヶ岳
- 黒木登山口
五家原岳からは横峰越を経由して一気に標高を750m以上落とす降り。黒木登山口手前まで登りはほぼありません。
沢沿いのトレイルが基本となり、渡渉も多々あり他にない道を楽しめます。雨の後など水量が多いと靴は濡れそうです。この区間は水源地なので植生も他と大きく異なっており、空気も水気を含んでいました。
福岡の山で言うと脊振山系、特に蛤岳に雰囲気が近い。コンクリートの放棄林道から植物が再生し独特な道になっているところまでそっくり。
気持ちいいですがその分羽虫が多いので止まってられず急ぎました。
橋を越えてロードに入ればすぐ黒木の集落。
キャンプ場などもあるみたい。自販機などは見つからず。ちょうど田植えシーズンということで田んぼを覗いたらオタマジャクシやイモリがたくさんいました。かわいい。
登山口まで歩き、軽食と水の入れ替えなど整えてから進んでいきます。
- 経ヶ岳
ここからは降りた分と同じだけひたすら登ります。棚田の横をお邪魔していく道になっており、イノシシ防止のドアを開けるところは京都一周トレイルの北山らへんにもあったなぁ…なんて思いながら歩きました。
旗をすべて越えたあたりから本番です。
枯れ沢、ガレ、根をひたすら登り続けます。
景観なし、休憩にちょうど良いポイントもなしでなかなかしんどいタイプの登り。
山頂に近づくにつれてハシゴやらロープが増えて斜度はきつくなりますが、変化のないガレを黙々と登るよりは楽しいし、日当たりの良さもあって空気がカラッとしてきます。
黙々と歩き、やっと山頂へ。
コースタイム的には半分くらいですがピークまで1時間かかりました。登りばかりといえば?の福岡でいう宝満山より体感的にはしんどめです。
2.5km歩いて750mアップ、しかも道中に展望はない。久々に修行やな…と感じたルートでした。
経ヶ岳〜中山キャンプ場
- タワラギ山
経ヶ岳から多良岳に向かう道はザ・修験道。
ごっつい岩、鎖場がひたすら続きます。
写真の鎖場は笑えるくらい長くて、20mくらいはあったんじゃないかな。パノラマのビューポイントもあります。
アスレチック感があって楽しい道でした。
鎖場を降りたらタワラギ山に向います。
タワラギ山まではいたって普通の森林トレイル、って感じで山頂も地味ピークでした。珍しく走れる区間だったのでそういう意味では良かった。
ちなみにこのピークから北に行けなくもなさそうですがだいぶ長い波線になっているし、向かった先は畑印があるので集落か何かでしょうか。
- 笹岳(北峰、本ピーク)
タワラギ山を折り返してからはくだり基調。
開かれてなだらかな森林地帯なのでサクッと標高を落とせます。道中に笹岳北峰のピーク。
そのまま歩いているとごっつい岩場が。どうやら笹岳本峰らしい。北峰があっさりなのでしっかりしたピークで面食らいました。
気合いをいれたら直登もできそうですが、迂回してじわじわ標高を上げていきます。
迂回路からも狭い道を急登となるので標高差は大したことないけどわりと大変でした。ちなみに名前の通りこの辺りから急に笹が出てきます。
- 中山キャンプ場
全ピークについたのでここからは降りていくだけだから余裕でしょ、と思っていたら甘かった。笹岳からの降りは痩せ尾根で急登降り、しかも落ち葉が大量です。ふんばりがきかずめっちゃ滑ります。
マジでこの辺は鈴鹿に似てます。実際に通らないとしんどさが伝わらないタイプの道ですね。ツルツルすべってこけながら、30分ほどかけてゴール。2kmくらいしかなかったのに随分かかったな…。
ゴールしてから写真撮るの忘れてたのでこれで完了です。スタート時はなかった車で駐車場は満車でした。
最寄りのコンビニまで9kmほど運転していつものようにアイスコーヒーとドーナツでおつかれ山
走行ルート
多良山系は色々なタイプの山があって楽しかった(そのぶんパンチのきいた区間もけっこうありましたが)
距離は短いけどそれ以上に感じました。前回のくじゅう17より走った区間は長いはずなのに累積は多かったのでやはり登山要素が強めと言えます。ほぼ距離×0.01でイコールですし。
ちなみに知らずに通ったのですが五家原岳-黒木-経ヶ岳の先までのルートは4月に行われている多良の森トレイルランニングの修験道コースとほぼ同じルートのようですね。そりゃみんなキツイキツイいうわけだわ。
私は仕事の都合上この大会はスケジュール的に難しくて出たことないのですが、まぁそのうち融通利かせられたら…考えます。
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