プライムニュース④

5.治療薬について

ワクチン接種との両輪で、新型コロナの武器として必要な治療薬についても伺います。こちらです。

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(FNNプライムオンライン https://www.fnn.jp/articles/-/218820 より)

新型コロナ治療薬としてこれまで特例承認されてきたもの、エボラ治療薬のレムデシビル、そしてステロイド薬のデキサメタゾン、リウマチ治療薬のバリシチニブの3つがありました。いずれも重症や中等症などに使われるもので、別の用途で承認された薬を新型コロナに転用するというものでした。古川さん、これまでの3つについてはどのように評価されますか。

(古川)デキサメタゾンはかなり確立した薬でありまして、それを中等症に使うことは、もうこれはもう国際的に合意ができてます。ただ、レムデシビルについてはですね、これ厚労省はあの重症に使ってますけども、実はそこじゃ遅いんですね。本来はもう中等症の軽い方、これが一番効くところのレムデシビルは。本来はそこにだけに使うべきだってことはずっと申し上げてたんですけども、これずっと厚労省はなかなか入らなかったですね。そして今、レムデシビルと併用でバリシチニブという薬を使うと、これもいえ、レムデシビルだけよりも効果が出てくるということはわかってますので、これレムデシビルとバリシチニブはペアで使うことになります。これは一定の中等症までだったら効果あると思うんです。やっぱり重症だとデキサメタゾンを使っていくということになる、なると思います。

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(FNNプライムオンライン https://www.fnn.jp/articles/-/218820 より)

今回ですね、先月の19日、政府は新たな新型コロナ治療薬特例承認しました。これまでカバーできていなかったこの軽症への治療薬ということなんですけれども、こちらです。抗体カクテル療法と言われます、ロナプリーブ、これがいわゆる抗体カクテル療法としてアメリカの製薬会社などが開発しています。これは新型コロナ用の新しい薬、新薬で初めて軽症患者に使用可能な治療薬として登場しました。去年、先ほどお話にありましたけど、トランプ前大統領がこの緊急使用ということで、新型コロナに感染した際に投与された薬としておなじみのものです。で、この治療薬どういったものかといいますと、ロナプリーブ、2つの抗体を一つにして同時に投与することから、抗体カクテル療法と呼ばれています。カクテルは混ぜるということですね。新型コロナウイルス、人の細胞の表面にありますこの受容体と結合することで、細胞内に侵入していくんです。これでコロナに感染するわけなんですけれども、この2種類の抗体AとBとありますけれども、これを配合した治療薬を点滴で投与します。そうすると、二つの抗体この赤色と青いのものがこの新型コロナの鍵のようなものところにくっつきまして、それぞれ結合してここの受容体にくっつくのを阻止するんですね。そういうことで、抗体でウイルスの侵入を防ぐというような、あの仕組みです。二つの抗体を投与することで、仮にどちらかの抗体が効かない変異ウイルスが現れても効果が発揮できるとされています。このカクテル、抗体カクテル療法なんですけれども、4567人海外で治験をしました。入院や死亡のリスク、これは70%から71%減少したという結果が得られたということです。菅総理はこの抗体カクテル療法を画期的な治療薬と発言して大きな期待を呼んでいるわけなんですけれども、古川さんこの治療薬の画期的なところは、一番は何でしょうか?

(古川)今まで先ほどレムデジビルって言いましたけども、あの薬は元々がこれエボラ出血熱のために作って、若干転用をしてるんですね。それでやっぱり効果って言ってもですね、本当に弱いですよ。自分はそれでバリシチニブっていう薬もこれも、例えば関節リウマチの薬なんでここに転用してきてるということで、そういう意味から言うと本当にこの、新型コロナに特化した薬というのは初めて承認されたということでありまして、先ほどちょっと次の結果これで今そこで作ってますけども、これ青いやつと赤いやつは両方ともですね、コロナにかかった患者さんから一番強い抗体を選んできてるんですね。それでそれを体外で大量培養しまして、今の技術で出来ますので、それでその強い抗体を二つ組み合わせてるんですよ。先ほどおっしゃってましたけども、これが両方とも重ならないように、別々のとこに作用するようになってて、ですから、1個どっかに変異が起こっても違うところをちゃんと押さえてるんで、これ効く効かなくならないというこれも非常にその期待もともと一番期待できる方法で作ってあって、ようやくできて臨床効果も非常に高いことがわかりましたから、これ非常に良いと思います。そう言って、ただ重要なのは、ウイルスの量が少ないときにやらないと、多くなっちゃったからやっぱり抗体ぐらいやってもですね、なかなか減って全部やっつけることができないんですよね。ですから少ない時期、言ってみると軽症の時期に、早期にこれを使って重症化を抑えていくということが期待されるわけですね。

長尾さん、この薬のニュースをどういうふうにお聞きになってますか。

(長尾)いやもう待ちに待ってた。もうこれ特効薬ですよね。やっと使えるようになったんですけども、僕たちが開業医がある在宅医が使えるのかっていうことなんですけど。今まではもう僕の考え方早期診断、早期治療ということで、もう自分とこで診断してそれも去年の4月からステロイド注射してきました。肺炎のある方全員。そしてデキサメタゾンですね。今は内服でステロイド、そしてあのイベルメクチンも第3波から使ってきたんですね。で、いろいろいろんなデータがあると思うんですけど、それで幸いですね450人ぐらい見て、亡くなった方はゼロなんですけども、はい。だからもう早くね、軽症のうちに早くその場でもうわかったらとパンと治療してあげることが一番大事だという考えなんです。その中でこの薬はすごい、もうばっちりなんですけども、僕たちが使えるのかっていう問題。いやいや、今ね…

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ちょっと私から説明させていただきます。今この在宅医が使えるのかというところで、実は条件があるんです。この抗体カクテル療法の投与の対象となる条件一つ目は、入院治療が必要な人。ちなみに海外では外来でも投与が可能なんですが日本はこの入院しないと駄目。かつ、2つ目、重症化リスクのある人、具体的に言いますと、50歳以上あるいは慢性肺疾患や糖尿病などいわゆる基礎疾患がある人、肥満の人などが挙げられています。ただそうした中、今日夕方医療体制に関する関係閣僚会議で、菅総理はこのように発言しました。抗体カクテル療法について、在宅医療も含めた取り組みを進めると発言しました。一方でつまりなんですけれども、自宅療養者を1泊2日の短期入院で点滴させますということ。なので、在宅というのか入院というのか小難しいような状況だったんですが、長尾さん…

(長尾)あのね、入院1泊2日でも入院できない方がいっぱいいらっしゃるんですよ。例えば認知症の方、もう一泊でも大変なことありますよね。あるいはちっちゃい子供ちゃん、あの、いろんな事情でですね、入院できない方がいるんで、やっぱり開業医というか、ある施設ですね、介護施設ですねグループホーム、認知症グループホームなんかにいてる方も、クラスターのときにそこで使ってあげたい。実はですねインフルエンザ毎年流行りますけども去年はなかったけども、これなったときに施設とか在宅ではラピアクタっていう点滴あるんですよね、この点滴で治療してるんですよ。それと同じように、家とか施設で抗体カクテルができたらいいなという思います。

1回CM挟んで、この話もちょっと。引き続きお話を伺います。

⑤に つづく

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