プライムニュース⑦

6.抗体カクテル療法について(その3)

公式ダイジェスト動画(後編)

いかがですか。どんな感じなりますか。

(長尾)いやまずね、在宅医療を軽視されてるなというふうに感じるんですよ、ほぼ在宅医療って24時間管理してるんです。携帯電話を持ってます。今でもかかってきますんで。ずっと夜中の2時3時でも起きて往診したり話したりするわけですね。ですから、これもうなんか入院でなきゃっていうけど在宅医療は24時間管理で自宅が入院のベッドなんですね。それをやってんのが在宅療養支援診療所というとこなんですね。ぜひ在宅医療というものをこの際認知していただいてですね、特に医療逼迫が起きたときは、もう在宅医療しか選択肢がなくなってくるんですよ。ですから、ちゃんとした実績のあるところに、やっぱり認めてほしいという気持ちがあります。

なるほどね。一方、鳥谷さんいかがですか。これを医者からを勧められたら、もう打たざるを得ない気持ちになる一方で、データとしてちょっとバックアップの数字ちょっと弱いなって印象も受けるんですけど、どんなふうになりますか。

(鳥集)だからこれはワクチンとの違いで考えたらいいと思うんですよ、ワクチンっていうのはそもそもが、もちろんその疾患を持ってらっしゃる人も打ちますけど、ほとんどは健康な人に対して打ちますよね。だからワクチンというのはものすごい安全じゃなくっちゃ駄目なんですよ、そもそもが。健康な人が居する可能性があるわけだから、一方でこういう薬っていうのは今これ対象になってる人って重症化リスクのある方ですよね。重症化リスクがある人はそのまま放置してると、コロナがひどいことになるかもしれない。そういう人が多少副反応が出たとしても、許容される範囲っていうのがワクチンよりも大きくなるはずなんですよ。だからそこんところをまず理解する必要があって、それでもデメリットがメリットを超えてしまうとね、それは問題ですから、だからそこは慎重にやっぱ先ほども言いましたように、データを全て吸収していくっていうことが大事だし、それから正直に実は今臨床研究しようとしてやっているけれどもデータ蓄積した結果、やっぱりあんまり効いてませんでしたとか、あるいは副反応が多くて、デメリットが上回っていましたって、結果が出たら正直に言えばいいんですけれども、とにかく今あなたにとってこれがメリットが上回るかどうかわからないけれども、これが今一番良い選択だってことを理解したいいただいた上でやるっていうことは、ワクチンに比べると非常にハードルが低いってのは言えると思います。

なるほどね。そういう観点で見ると古川さんこの薬っていうのはね、やっぱり発症した人に対してこの人は、しかもその重症化リスクがあるというのを本人に対してコンコンと説明して、あなたは感染します陽性ですよと。しかもこのままでいくと非常に重症化のリスクがあるんで、ちょっとリスクはこの程度のものが考えられるけれども、これは投与したいと思いますよ。ここの医師と患者の間をきちんとした説明、納得がないとこれは使えない薬だということになりますよね。

(古川)それはどの薬でも言えることですから、これよりレムデシビル持ってくるときも、でもちょっとしかやってなかったときも、特例的にパンと入れました。それの他の薬で新薬ってのは常にそういう環境にありますから、そこは急に実臨床に行くと、臨床試験の段階から広がりますから、治療がですね。いつも医師っていうのは新薬についてやっぱりそういう説明をしているということになりますから、ここだけがちょっと特別ってわけでもないんですね。そのことで申し上げると。

一方これ値段はどうなのと、この薬。

(古川)まああの、ちょっと非公開になってますので。ただ高いと思います。

それだって一社独占ですもんね。

(古川)そうですね。これ開発費も相当かかってるはずですから、それから言うと相当高価だと思いますね。

トランプ大統領が使いましたよね、あのときになんか僕、番組でやってうろ覚えだったんですけれども、何か1回打ち方にその何か300万とか400万とかかかるんじゃないかっていうふうに言った方が確かいらっしゃったと思うんですけど。その何百万単位もかかるようなもんなんですか。

(古川)いやちょっとそこはよくわかりませんけれど。

ずいぶん昔なんで多分その開発等、今もだいぶスケールメリットで安くなってると思うんですけれども。

(古川)ただこれどのぐらいどういうふうに厚労省が交渉してきたかですけども、そのトランプさんが言ったのはその抗体のとこだけなのか、それともその全体の医療を受けたってその部分でいくらって言ってるのかね、そこはちょっとわからないし。ただ安くはないでしょうね。そると、抗体薬ってものすごく高いんですよね。だいたいそうです。一番高いのになりますと、それこそ1人の1年間治療して、例えば癌なんかでやってるような、かなり似たような分子標的薬ですけども、この抗体薬になってもちょっと違いますけれども、それと近い薬ですよね。ああいう形でやってる。例えば今CAR-Tという薬ちょっと今できましたけど1人5000万かかったりするんですね。

それ何の薬なんですか?

(古川)それ癌の薬、白血病の何かの薬ですね。ですからこういうのもそういった意味では同じ分子生物製剤ですから、やっぱり高価になるってのは今までもずっとそうなんです。

その保険、その5000万の薬って保険収載されてます?

(古川)されてます。それってなぜかっていうと対象者が少ないんですね。

でも3割負担でしょ?

(古川)えっと高額医療費にしていますから。だから国全体として受けきれるかどうかで計算するんで、何人ぐらい対象者がいるからその値段をつけて、その財政的に持つだろうと。

だからそれはさっき僕、お尋ねしてみたいにね、50歳以上で基礎疾患を持ってる人ってのをぐっと絞ってるってのはそれは薬の量の問題なのか、たくさん打たれることによる国家財政に医療財政に対する配慮なのか。

(古川)これはもう完全に量です。量がないから。国家財政あって無いようなもの。本当にそうで、ここに来て、あの112兆円の投資をしてるんです。これって考えるのが普通の状況から、ありえないことやってるんで、ここはもう本当にこのパンデミックを抑えるってことに全力です。今は、ですから量があればとにかく確保するっていう前提ですね。

この抗体治療の価格っての、でも実際使われるお医者さんの側からすると価格はあまり関係ないって言い方もですけど。

(長尾)これ聞いてられる方、お金のことを心配されると思うんですけど、実際全額公費なんですよね。だからお金1円もかからないんですよ。いうことと、あとね、そもそもコロナって8割は軽症ないし無症状で2割が重症化するかもしれない。しかも、もう重症化因子がもうわかってるんですよね。要するにメタボ、内臓脂肪が多かった。糖尿病とか高血圧がある場合で50歳以上で、あと喫煙ですね、この辺がわかってるんですね。

そのゲンゼン(※)というのもあるんですか?

(長尾)もう当然。もう、もうリスクの中で一番大きいと言ってもいいぐらい。だから、もうそういった方が陽性だったら、もうそこで使えばいい。誰しもやるわけじゃなくて。だからそういうお金の心配は基本的にない。やるべき人に死にそうな人も予測できるんですね。だからもうわかったそういう人で陽性だった方はそこでやることがやっぱり大事だと思います。

そこは要するに長尾さんのように、そのコロナと日頃、特に軽症者の人たちも含めて向き合ってるという立場からすると、入院してやるんじゃなくて、さっきの話に戻っちゃうんですけれども、この人は明らかにその危険因子を持っている人が軽症で入ってきたらもうすぐ打ちたいタイプの薬になるわけ?

(長尾)そうです。だから今までは重症になるまで待ってたんですね。診断まで最初は4日も5日も。ただね、入院まで1週間2週間でも重症化するまで培養したみたいに待ってて、それから大変だ大変だって言って。だからわかったら、もうそこでもあなたはもうハイリスクですからやりましょうって、軽症だけど、その対象になるからやりませんかっていうのが、僕は医療だと思います。

古川さん、やっぱりこの薬、こっちで言った方がいいのかな。官房長官ね、総理も含めてこういう発言してるわけですよね。“本年分の国内供給の抗体カクテルはこの供給量を確保することで合意した”総理は“使用希望する全国に2000を超える医療機関を登録されている要請に応じて順次配送している”という。ただ、お2人の発言ともに、具体的に何万発分確保したっていう話が全く出てこなくて、僕ら聞いてる限りでは年内に20万本の確保っていう話は聞きますよね。でも当面目の前にあるのは7万本とか8万本とかって話もある中で、全国で、その軽症者ないしは中等症の中で、その危険因子を持ってる人っていうのは、その20万とか7万の間に入る数なんですか。僕はそこがわかんない。

(古川)そうじゃないでしょうね。今ね、ある日に1万以上ですよね感染するわけですから。それから考えるとおそらくもっといると。だからちょっとその本年分中の供給ってことになると、とりあえず20万という数がもっと増えてくるかも知れません。ちょっと幹部長官が言ってる意味がおそらくその意味がよく分からないんですが、とりあえず20万とちゃんと来て、そっから先はまだ今交渉してるとかですね、そういう段階なんだろうと思います。

それは数の確保。確かに政府サイドもその20万本と言わずにその当然増加、追加のその発注については交渉中だというお話を僕も見てますけれども、そこの部分の数がある程度、今、例えばその50代以上で基礎疾患を持ってる人たちで軽症中等症が全国で何万人いるかというデータは僕はわかりません。でも少なくとも7万人とか8万人とか、接種対象者はそのくらいではないだろうというふうな印象の中でですよ、政府がこれは切り札であるとか、前向きにあまり宣伝することがね、かえってその薬に対する期待国民の関心がおわっと集まることによって、別の混乱をもたらすリスクって、ここはどうなんですか。

(古川)今それよりもですね、やっぱりこういった武器が出てきた場合、国民の皆さんに少し勇気を持っていただきたいというところなんだろうと思います。医療逼迫がすごく言われちゃってますから、そこにこういった新しい武器ができるほどだから何とか大丈夫なんだということをメッセージとして出したかったんだろうと思います。

かえってワクチン離れを進めるようなことにならないですか?

(古川)ワクチンを打った人でもですね、一定でかかってくる人がいますから。先ほどの例もありますけど。やっぱりワクチンと両方の問題なんですね。ワクチンを進めるとともにこの抗体薬が出てきてることで、ようやく少し安心なってな形になってくるわけですから、ワクチンを進めていくのは当然の前提としては考えなきゃいけないんです。

鳥集さんいかがですか。パッケージとしてどれになりますか。

(鳥集)いやワクチンを進めることが当然っていうのは僕ちょっと疑問があって、やっぱり日本人っていうのはそもそも海外に比べるとコロナにちょっとかかりにくいファクターXがあるって言っていましたよね。ファクターXがあるっていうことは、もしかするともう既にワクチン打ってるのと同じぐらいの抵抗力があるのかもしれないし。それから今、非常に陽性者が増えて、若い人なんかもクラスタークラスターとたくさん言ってますけども、もしかすると重症化せず軽症で終わるとしたら、それはもうその人たちもワクチンがいらないってことになるのかも知れないわけですよね。だから結局そのコロナの問題って何かっていうと、今陽性者の数が増えている、それを何とかしなければというところばっかり注目してますけども、やっぱり社会の混乱をもたらしているのは、それはマインドの問題のところであって、一番はその重症者が増えて、医療機関が逼迫するとか、あるいは死亡者が今低水準ですけど冬になったら増えるかもしれない。そういうところが一番問題なわけですよね。そこにこういう薬が出ましたよっていうことはとっても大事なことで、やっぱりそのこういう薬がね本当に安全なのか有効なのかっていうのは非常にこれから検証していかないといけないところはあると思いますけども、やっぱりその一つのコロナに対してのマインドを変えていくと、長尾先生なんかもおっしゃってるように、その重症リスク化リスクのある人もこういう薬の手段が増えてきたことによって、過剰に心配しなくてもいいんですよっていうメッセージをね、やっぱ伝えていくことってことがやっぱ大事なんじゃないかなと思うんですよね。

なるほど。長尾さん、でもね。冒頭その新規の感染者の話どうですかっていうと、若い人が増えていると話したじゃないですか、今日ここで話をした抗体カクテルっていうのは50代以上ないしは基礎疾患を持ってる人、いずれにしてもその今問題になっている20代30代のかかっても軽症な人無症状発症しない人、路上飲みしちゃう人たちですよ。そういう人たちに対してもその抑制効果には多分ならない。

(長尾)いや、将来的にはなってくるし、やっぱりみんなコロナは怖い病気死の病気だというふうに洗脳されちゃってるわけですよ。新規感染者数ばかりに注目されてる。人々が求めてるのは光明です。やっぱり救いです。だからほぼイベルメクチンを使ってるって、何気なく言っただけで、もう毎日たくさんのイベルメクチンの問い合わせとかを分けてくれとか、山の方に来るわけで、お医者さんからもいっぱい来るんですよ。

何でお医者さんから?具合を聞きたくなる?

(長尾)そうです。僕らは疥癬っていう皮膚のかいかい病でね、普段から使ってるんで別に普通に使う薬としてコロナにも使ってんだけど、要はなんでそんな問い合わせがあるのか、予防的に持っておきたい、親のために持っておきたいいう人ばっかりなんすよ。これは光明というか安心というか、やっぱコロナあっても何かあるという、こういった意味ではもうこの抗体カクテルが最大の光明なんですよ。ですからもうイメージが変わる、洗脳解く事が今一番課題なんです、この国の。そうでしょう。もうだって怖い怖い病になってるわけですから、高齢者も。で怖い怖い病って僕呼んでるんですけど、こんな怖い怖いから解脱するためにはですね、こういった薬であったら、やっぱり助かるっていうのをちゃんと示していくことが、やっぱり光明を示すことが一番、あのこのような雰囲気ですね、今の現状打破する切り札になると思いますよ。

はい。

はい。お知らせを挟んで新薬開発の動向と課題について伺います。

⑧へ つづく

※うまく聞き取れず推測も出来ず

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