OMORI初見感想だったもの

初見のときに書いてた文章をこっち↓から引っ張ってきた。

感想の他に、他ゲームとの関連性についてもちょろっと書いてます。OMORIのネタバレはもちろん、他ゲームのネタバレもある(軽いワンクッションもある)ので気を付けて。



初見プレイ時の感想+α


20時間くらいかけてグッドエンドを見た。
「精神的恐怖」、マジだった。めちゃくちゃ怖かった。

【ストーリーの話】


・良ゲームのグッドエンドってだいたい感動系だと思うんだけど(偏見か?)これは真実を受け入れる覚悟が伝わってきてかなり良かった。
・私が同じ状況だったらずっと夢を見続けているかもしれないな…と思った。現実がつらすぎる。
・夢世界とか過去とかのみんながひたすらあったかくて楽しくて幸せな分、現実のつらさが染み渡る。あーーーーーーーーーーーー
・こういう方向からストーリーを展開させていくのは新しいなと思う。プレイヤーの選択によってストーリーや演出が変わるんだけど、グッドエンドへの誘導が綺麗なので意図的にやらない限り逸れることはないと思う。
・↑と思ってたけど1周目でグッドエンド以外に到達した人を見たので、サニールートに進むようなお膳立てはされるけどその後はプレイヤー(≒サニー)の考え次第という感じかも。
・↑と思ってたけど1周目でオモリルートに入った人を見た。これはなんで?ドア調べないと二度寝できないのに…

【キャラの話】


・夢世界の友達、オーブリー、ケル、ヒロ。最初英語版でプレイしてたとき「オーブリー」が読めてなかった。
・ヒロケルオーブリーはあだ名らしいんだけど、マリバジルはどうなんだろう?サニーはプレイアブルキャラで名前を変えられるので、プレイヤーがつけた名前が本名だと思う。
・現実ケルは結構夢世界通りというか、基本的なスタンスがあまり変わらないまま成長したように見えてかなり嬉しかった。距離感の近さやノリの軽さがひきこもりのサニーに対して効果的にはたらいている…。
・対する現実オーブリーはめちゃくちゃ変わっていた。ワオ。友達がバラバラになってしまったさみしさを埋めるために新しい友達とつるんでたんだと思う。かなり暴力的になってるのは反抗期なのか友達の影響なのかストレス発散なのか…
・現実ヒロもあんまり変わってなかった。これ普通にオーブリーが変わりすぎて相対的に他の人が変わってないように見えるだけかも。夢世界時点でヒロは年上だったので元から精神が成熟してたというのもある。
・現実バジルは結構オドオドしてる印象だった。真実に深く関わってくる重要キャラクターなのでそりゃそうという感じはする。
・人型のマリは明るくてやさしくて弟思い。人型じゃないマリは最初は怖かったけど、進めるうちにかわいいなと思うようになった。バジルを助けるときにドアの前に立ってたりしてたのも面倒見が良いな…と思いながら見ていた。とはいえムンクの叫びみたいになっているマリ(あれもマリだよね?)は怖い。
・現実も夢でも、オーブリーは怒ると泣くタイプなんだな…。
・マリが「私はオモリの笑顔が好きだよ」って言った時からマジ?と思ってたんだけど(失礼)、多分オモリの表情とサニーの表情って違うんだと思う。オモリの笑顔はニチャニチャしてるオタクみたいな顔だけど(失礼2)、サニーの笑顔はグッドエンディング後の隠しムービーで見れるやつだと思う。
・スイートハートは夢世界のストーリーで結構関わってくるけど、現実世界のスイートハートはアイドル?のような感じがした。オタクくんの部屋にそれっぽいポスターが貼ってある。スペ彼も二次元なので本当に「夢」なんだな…
・ハンフリーの顔ずっと殺せんせーに見えて集中できなかった。

【音楽の話】


・By your side.が1番好き。あれが流れるたびに安心感と喪失感で泣いてしまう。
・ゲーム内ではじめて3人と会うときに流れる曲、楽しい記憶って感じで良い。
・発車(発射?)音がソ、ソ、ソ、レー(高音)なの何度聞いても慣れなかった。
・スイートハートの曲、なんか異国っぽい感じがするんだけどなんでだろう…でもずっと聞いてたい魅力がある。
・マキシマム卿の曲ZUNペットパッパカパーで最高。
・スイートハート戦の曲、めっっっちゃくちゃカッコいい。心の中学生も「神曲だ…」って言ってる。
・Pranked.もなんかのほほんとしてて好きだ。いたずら、という意味らしい。
・OMORIっていい曲多いけどサウンドトラックにブラックスペースの曲とかなにか戦の曲とか入ってるからランダムで流すと急に怖くなる。嫌だ。

【システムの話】


・感情でタイプ相性がある戦闘が、現実世界のストーリーの演出に一役買っていて良かった。
・リーダーを変更するたびに写真が挟まるのかわいい。オーブリー→ヒロのやつが好き。
・RPGツクール製とは思えないほどボリュームが大きい。プレイしながら何度も「これツクール製なんだよな…」と思った。
・セーブデータ分けないタイプなのでキーが取れなくなったり穴が塞がったりするのはキツかった。一周がめちゃくちゃ長いのに分岐や取り返しのつかない要素があると回収が難しいな…(これはうれしい悲鳴です)
・内部データをさわさわしてたらwww/language/jp内にdonottouch.xlsxというファイルを見つけた。開こうとしたけどファイルが破損してるっぽくて開けなかった。
・あと拡張子がKEL、HERO、AUBREYになっていてビビった。詳しくないけど多分独自の拡張子だよね?芸が細かすぎるだろ
・隠しエンディング到達後(おそらく)にテキストファイルが追加されててうおっとなった。
・動画ファイルに入ってるオモリのエンドロール何?調べたら未使用データらしい。怖……。

【わかんない話】


・バカなので結局バジルが何したのか全然わからなかった。「許して」とか言ってた気がするけど何を許すんだ?(追記:写真とか見返してざっくり理解したけど、マリの死を偽造しようとしたのがバジルなのかな?プレイ中は写真が暗すぎて全然わからなかった。)
・↑(追記の追記)海外Wikiで黒いアルバムの写真の説明(ゲーム内だと出てこない)を見たけど、マリの死を偽造することを提案したのがバジルだとはっきり書かれているわけではないな。でもサニーの肩にバジルの手(おそらく)が置かれている写真の説明に「聞き覚えのある声が『従え』と囁く」みたいなことが書いてあるので、この声がバジルだと考えるのが自然なのかな?まあ重要とはいえ未使用データなので参考程度に留めておくのが吉…。
・↑(さらに追記)この写真が置いてあるの、あの時の状況再現(マリが息をしてない)部屋だった。やっぱりこの時に死因を偽装することを決めたんだと思う。
・おそらくサニーの父親が木を切ってるところが出てきたけど、サニーの父親はどこまで知ってるんだろう。「お前なんか息子じゃない」みたいなこと言ってた気がするし、自殺だと思ってるってことはないと思う。
・現実オーブリーは写真が黒く塗り潰されたって言ってたけど、実際のアルバムはそんなことなかったのはなんでだろう。アルバムが2個あったってこと?(?)
・イセカイへのはしごを登るときにヒロが「なんで登ってなかったんだっけ」みたいなこと言ってた気がするけどあれ何?
・高いところとクモと水、毎回克服してるのか?命をかけて溺れた自分を助けてくれたマリのことを思い出すとそんなマリを殺してしまった自分のことが思い浮かぶからそれに関連するものを避けるのはわかる。
・↑真実に向き合おうとするたびにフラッシュバックして再度トラウマになるみたいなことはありそうだな…。
・「おもちゃ箱の中のもの忘れないで…」を書いたのは誰?マリかと思ったけどバイオリンが入ってるおもちゃ箱に鍵を閉めたのはマリの死後だよね。ママだったら鍵を写真に貼り付けてツリーハウスに置く意味がわからないし、かといって家族以外がマリの死後ツリーハウスに行けるとはちょっと思えない。いつものサニーの幻覚で鍵は元から開いていたっていう可能性もある。
・↑バイオリン、よく考えたら現実世界で出てきてなかった。じゃあ鍵はイマジナリー鍵だな…

【他ゲームから受けた影響の話】


(MOTHERシリーズとゆめにっきとibとUndertaleとDDLCとoffのネタバレをしています)

(MOTHERのネタバレゾーン)
・あったかくて幸せな夢の世界はマジカントリスペクトだと思う。結局消えてしまうところも含めて…
・MOTHER2のマジカントはネスの意識が生み出したアレ的なやつなので、OMORIのこれはクソデカマジカントといったところか。最深部がなんかキショいところも含めて同じだね。
・あとさんごに話しかけてOMORIのステータス上げるやつも、ネスのあくまと戦うのに似たものを感じた。
・でもMOTHERやそれに影響を受けた作品のように、セリフやテキストがおもしろい感じはあんまりしなかったかも。特に現実世界では、良くも悪くもシンプルな文章が多かった。
・ストーリーに関わる重要なバトルでは特殊行動で進行するのもMOTHERライクでいいね。「演奏する」と「うたう」をかけてるのか、「pray」と「play」をかけてるのか、その両方か…。
・スイートハート城でケーキ食うと幻覚見れるの、MOTHER2っぽい。
・電話のママの喋り方、ちょっとMOTHER2のママに似てるかもしれない。
・ケルからドンドンドン!!!ってノックされまくるのもMOTHER2だ。OMORIってMOTHER2すぎる
・ブラックスペース2の箱とか、サニーの家で箱から声が聞こえるの、MOTHER3のタネヒネリ島を思い出した。OMORIってクソデカマジカントでもあるし、クソデカタネヒネリ島でもあるな。
・エイトメロディーズもブラックキーも、ほぼなんの説明もないのに一定数集めないとストーリーが進まないようになっている。ブラックキーはエイトメロディーズよりは誘導が丁寧(ケルがトイレに行きたがるあたりとか)だと思う。

(ゆめにっきのネタバレゾーン)
・ブラックスペースは明らかにゆめにっきのあの感じだった。ゆめにっきよりも敵意というか悪意というか暗い気持ちが丸出しでヤバかった。そういえばゆめにっきの世界は奇妙ではあるけれど、露骨に恐怖をあおるような演出は少なかった気がする。
・ドアがいっぱいあるのもおそらくゆめにっきモチーフ。部屋の広さ的にブラックスペース2の方が似てるかも。
・ゆめにっきのウボァとか発狂鳥人間とか赤い王様みたいな一部の嫌なイベントばかり起こるのがブラックスペースだと思ってる。ゆめにっきだと頬をつねる行為がOMORIだと自殺になってるのも嫌だし…
・↑とはいえ「刺す」でブラックスペースのスケッチブックとかある部屋に戻されることを考えると、めだまうでに近い挙動ではある。
・ブラックスペース2の赤い迷路はゆめにっきの地獄と発狂鳥人間をモチーフにしてる。トーストは道無視するし捕まった時の挙動が発狂鳥人間より凶悪。
・ブラックスペースはゆめにっきとは違ってテキストが出てくることがあるけど、ゆめにっきよりホラーテイスト強めなことを考えるとちょうどいいかもしれない。よくわからん文章が出てくることもあるけど、意味の通るセリフが出てくるとちょっと安心する。
・現実世界でドアやベランダの前で首を振る動作もゆめにっきっぽい。

(ibのネタバレゾーン)
・ibの最後の方にいけるステージっぽい感じもした。(ib、動画見ただけのエアプ未満なのに引き合いに出してすいません…)
・ibのホラーは不気味な場所を進まなきゃいけない怖さや、追いかけられるといったものが多いけど、OMORIの怖さはそういうのとはまた違う気がする。

(Undertaleのネタバレゾーン)
・過去に罪を犯して、真実を打ち明けるべきか嘘をつき続けるべきかで悩んでいた人物がUndertaleにも出てきたけど、OMORIはその葛藤にスポットを当てた作品という感じがする。Undertaleではなんだかんだ受け入れられてるけど、OMORIではそういう明確な描写がないのも良い。
・ランダムに決まる変数によって見れるイベントが変わるあたりはUndertaleのFun値を参考にしてるらしい。OMORIではWTF値と呼ばれていて、1〜13まであり基本的に値が高いほど多くのイベントが見れる。Fun値より優しい。
・UndertaleのTobyさんとOMORIのOMOCATさんはもともと交流があるようで、Undertaleのウォッシュアの絵を担当したのがOMOCATさんらしい。このウォッシュアの顔、完全に苗モグラと一緒でウケる。
・逆にTobyさんはOMORIに「陽気なCD」を書き下ろしている。良い曲だ…←これ、Undertaleの話ではないね

(DDLCのネタバレゾーン)
・マリの口調はDDLCのモニカにかなり似ている。OMOCATさんがモニカとマリがピアノを弾いている絵を描いていたのでおそらく偶然ではないと思う。ちなみにそのツイートに書かれていた「one more day」はOMORIのグッドエンドの実績名、「every day」はDDLCのエンディング曲の最初の歌詞なので、両方ともエンディングを見てはじめて意味がわかる言葉だ。
・モニカもマリも、ピアノを弾いていたり、エンドロールを見るにはモニカ/マリと別れないといけなかったり、プレイヤー(プレイアブルキャラ)を想っていたり、プレイヤー(プレイアブルキャラ)に殺されるあたりがかなり似ている。
・そう思うとマリ関連の実績「When she was here…」も「Monika is here!」のオマージュなのかもしれない。

(offのネタバレゾーン)
・プレイアブルキャラがラスボスになる展開で真っ先に思い出したのがoffだった。バッターと戦う方を選ぶとバッターの姿が異形になるけど、オモリも戦ううちになんか赤くてグロい感じになっていく。あと世界はカラフルなのにプレイアブルキャラが白黒なのも似ている。
・ブラックスペースを歩いている時の感覚は、浄化後の世界を探索してるときとほぼ同じだ。それまで明るい感じなのに(offはそうでもないか?)急に暗い面を見せられると落差でビビってしまう。