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湖城の魔王と異界の少女 睡蓮の花嫁


現在、2018.2.26~3.30、WebマガジンCobalt様で連載していた『白鷹の花嫁』について、個人サイトに再掲しているところです。

もともと文庫化等の予定なかった物語なのですが、何とかできないかしら、未練のある物語でもあります。気に入ってくださったら、RT等で他の方にご紹介いただいたり、御言葉やお手紙いただけると嬉しいです。

◆白鷹の花嫁(異世界トリップ×アラビアン恋愛FT)
眠れない魔王と、彼のために子守唄を歌う女子高生。
月の美しい《砂漠》の国を舞台に、過去に囚われた二人が、優しい夜明けを目指す異世界転移FT。
→ 本編は「こちら」から ※HP内の目次ページに飛びます

さて、今日の本題。

『白鷹の花嫁』は、商業3冊目『湖城の魔王と異界の少女 睡蓮の花嫁』と、同世界観、舞台と主役が異なる物語なので、今回は湖城~について少し紹介します。

◆ 湖城の魔王と異界の少女 睡蓮の花嫁/ イラスト:うぐいす(現名義:白谷ゆう) 様
  異世界トリップ×西洋風恋愛FT
孤独な女子高生と、奴隷から魔王となった睡蓮の魔物。
仄暗く水の香りのする《湖城》の国を舞台に、孤独と痛みを抱えた二人が恋に落ちる幻想譚。

『魔族達に伝わる、魔族に強力な力を与えることができる人間“花嫁”の伝説。水神を祀る神社の娘・小夜(さや)は洪水と病で相次いで両親を失い、絶望し、神域の湖に身を沈める。だが、そこは魔族達の世界への入り口であった。湖城の魔王・ヴィリは、奴隷の身から前魔王を倒し、魔王の座に就いたが、力を失い、その座を追われつつあった。ヴィリに凶刃が迫る中、小夜はヴィリの“花嫁”になれるのか!?』 [公式あらずしより引用]

あらすじだけだと、どんな話なんだろう??という感じですが、

① 女子高生×睡蓮の魔物による異種婚類譚
② 言葉の通じないところから始まる異世界転移FT(異世界トリップ)
③ 仄暗く水の香りのする異界の地、そこに生きる美しい異形
 
このあたりが好きな方は、楽しんでもらえるかな、と思います。

夜の湖に沈む少女と白い睡蓮が頭に浮かんだとき、いつか二人の物語を発表できたら、と夢見ていました。
(わたしは、最初にひとつの場面が浮かんで、そこから物語を構成していくことも多いのですが、この物語が、まさにそれでした)

傷だらけだった二人が、寄り添って生きるまでの物語です。
弱さも醜さも、過去の傷も、自分を信じてくれる人が傍にいてくれたら、きっと乗り越えていける。どれだけの時間が流れても、いつか二人が一人になったとしても、小夜とヴィリは幸せに生きていくのだと思います。

(ふたりの物語を書くことは、もうないのですが。
編集部様宛のお手紙の御返事には、後日譚となる『硝子の靴と夜のワルツ』という掌編を添えていますので、気になる方いらっしゃれば)

そして、多方面で活躍されているイラストレーター白谷ゆう様(当時の名義:うぐいす様)の表紙や挿絵が、最高に美しいので!! ぜひ、見ていただきたいです。

以下、登場人物と簡単な世界観。
【登場人物】
◆ 小夜(さや)
 女子高生。水神を祀る神社の娘。
 魔界に迷い込み、ヴィリに侍女として飼われることになる。
 名前の由来は、『夜』『小夜鳴き鳥』

◆ ヴィリ
 睡蓮の化身、ヴィリジアンの瞳をした魔族。
 魔界にある都市国家のひとつ《湖城》を治める魔王。
 もとは奴隷であったが、前魔王を倒し、湖城の魔王の座に就く。
 本名は『ヴィリディス』(ヴィリジアンの由来となったラテン語)

◆アンネリーゼ
 蝶々の魔族。小夜の同僚である侍女。
 もと《砂漠》の奴隷であり、翅が片方しかない。
※本編では触れていませんが、奴隷時代の主人が『白鷹の花嫁』のアーシファ。文字の読み書きができるのも、片方しか翅がないのも、アーシファの恋人たち(奴隷)の一人だったから(※白鷹の花嫁5章参照)

◆レナト
 狼の魔族。湖城を守る騎士団長。ヴィリの奴隷時代からの友人。

◆カミル
 羊の魔族。侍従長。前の魔王の時代から、湖城の魔王に仕える。


【世界観】
◆魔界
魔族たちが暮らす世界。
数多の国が生まれては滅びゆく地図なき異界。

◆魔族
人間の姿に他の生物の特徴を併せ持った、異形の存在。
生まれたときから力関係が定められており、弱者は永遠に弱者。
――ただひとつの例外を除いて。

◆魔王
魔界に数多ある都市国家を治める王。
国の数だけ魔王がいる。

◆花嫁
魔族の力関係、運命を覆す特別な人間のこと。
花嫁の血肉を食べた魔族は強い力を得る。


同世界観、主役と舞台の異なる『白鷹の花嫁』の本編は、来週で再掲終了予定です。気に入ってくださったら、『湖城の魔王と異界の少女 睡蓮の花嫁』も、よろしくお願いします。

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