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誕生日会で担任からすごく怒られた話 【後編】

小夏はやっとの思いで
「先生、違うんです。聞いてください」
ことの顛末を担任に説明しようとしました。
「言い訳するな! 早く謝れ!」
教室には担任の怒号が鳴り響き、小夏に説明の余地を与えてはくれませんでした。
これまでは20代中盤の明るい女性という雰囲気の担任でしたが、このときを境に小夏への担任の風当たりはとても強いものになっていきました。
帰宅したら小夏は、母に不満げに先ほど起こった内容を告げました。
母は小夏が一生懸命に桃香ちゃんのお祝い動画を編集していた姿も知っていたので、あまりにも不公平な担任の采配を理不尽に思い学校に電話をしました。
担任に母から説明すると
担任「桃香ちゃんは学校で祝ってほしかったんじゃないですか?」
母「桃香ちゃんから〝学校で”とは小夏は言われていません」
担任「桃香ちゃんも言葉が足りなかったし、小夏ちゃんもLINEのお祝いをちゃんと説明しなかったんだからお互い悪いですよね。これから気をつけてください」
母「今回の件、小夏にも非があったようには思えませんし、どうして先生は小夏の言い分をその場で遮ったのですか?」
担任「桃香ちゃんがすごく泣いちゃって可哀想だったから、桃香ちゃんの気持ちに寄り添いました」
母「じゃぁ、泣かないと先生は状況や言い分を聞いてはくれないんですか?」
担任「そういう訳じゃないですけど、小夏さんも今後誤解されないように気をつけてください」

電話が切られました。
釈然としない思いが胸いっぱいに広がりました。
私の中にはモヤモヤと重く黒い塊がこびりついて離れませんでした。


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