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Coupe du Japon MTB 2021 前橋 XCC/XCE 展望

第三戦、といいつつ二日間でXCE・クロスカントリーエリミネーターが2大会、XCC・クロスカントリーショートトラックが2大会開かれます。

CJ-2なので、CJ-U/1のみが対象のCoupe du Japonのタイトル争いに直接関係はしませんが、CJ-2で2勝すれば昇格権が与えられたり、1位75Pを4回取れば300Pを稼ぐことがデキます。

あらためて、XCEとXCCの競技の説明。

XCE、クロスカントリーエリミネーターは、4人または6人出走で、上位2人が勝ち残るトーナメントで行われるフォーマット。人間にとって一番辛いとされる1-2分程度の中距離コース(陸上で言えば400-800m)を全力で駆け抜けます。

ドラフティングによる溜めや、相手を前に出させない絶妙なコーナーワーク(あからさまな進路妨害はNG)など、レース中の駆け引きもあるし、トーナメント組合せを決める予選からの駆け引き(決勝まであいつとは一緒に走らないようにするとか、決勝まであいつの後ろで2位勝ち上がりで楽させてもらうとか……)もあったりして、深く知れば知るほど味が出る競技。

ただ、90分走り続けるXCOなどとは使う筋肉が違うので、本気で勝ちに行くとなったらそれなりの身体を作らなければなりません。全日本のように土曜日XCE日曜日XCOの連日の大会になると、どちらかにフォーカスしなければならないということもあります。

また瞬発力のある筋肉を持つ人が強いので、意外にDH選手が得意だったりするというのも面白いところですね。

一方、XCCはワールドカップでも開催されて注目を集めているレースフォーマット。1-2kmの短いコースを30分弱でぐるぐる回る、簡単に言えばシクロクロスのMTB版。シクロクロスと違って砂場や階段がない代わりに、ジャンプやドロップオフで変化をもたらすことになります。

さらに、ワールドカップのレースを見ているとコース幅は広く設定され、一列縦隊を作るよりも複数のラインで先頭集団を形成させて仕掛け合いを演出する方向性が見て取れます。1-2kmのコースなので、XCEと同じコースを使って開催出来る競技とも言えますね。

そして、XCE / XCCのXCOとの決定的な違いは、コンパクトに開催出来るところでしょう。4-5kmのコースを必要とするXCOに比べて1/4-1/3の規模の会場で開催出来ます。その違いを生かしたのが昨年の全日本XCE / XCCで、千葉市のど真ん中にある千葉公園での開催を可能にしたわけです。山の中に観客を招き入れるのは大変だから、観客の近くにレースを持っていこうというわけですね。

マウンテンバイクのレースに触れてもらい、マウンテンバイクのレースを認知してもらい、マウンテンバイクのレースに興味を持ってもらい、マウンテンバイクのレースへの参加を促したり、マウンテンバイクのレース観戦の足を山に引き込んだりする。もちろん、XCE / XCCが独立して都市部開催レースとして地位を固めてしまうのもありでしょう。可能性は広がっていますよね。

さて、展望。

この環境下でありながら過去最高の参加数となったようで良かったです。

現地に行かないとクラス分けがどうなるか読めないし、各レースで登場する選手が微妙に変わるなど、展望を語るには難儀するのですww。Elite / Junior、Masters / Youth、Advance / Challengeの3クラスになると想定して語ります。

XCE Men Elite 

Day 1

1/2 Final進出は、佐藤誠示、田邊昌宏、松本佑太、詫間啓耀、鈴木来人、澤木紀雄、後藤大地、穴田玖舟

Big Final進出は、佐藤誠示、松本佑太、鈴木来人、澤木紀雄

優勝 澤木紀雄。

Day 2

1/2 Final進出は、佐藤誠示、松本佑太、詫間啓耀、長谷川拡介、澤木紀雄、後藤大地、穴田玖舟、永野昇海

Big Final進出は、佐藤誠示、松本佑太、後藤大地、澤木紀雄

優勝 澤木紀雄。

XCC Men Elite

Day 1

佐藤誠示、鈴木来人、小笠原崇裕

Day 2

佐藤誠示、鈴木来人、松田賢太郎

やはり、前橋XCEは佐藤紀雄、XCCは佐藤誠示というイメージから離れられないです。鈴木来人はCXからの人なのでXCCの駆け引きは強いだろうと考えました。

いずれにしても各クラスで独自にトーナメントが組めるくらいに人が集まったのは良い事ですよね。XCE /XCC文化を根付かせるためにも、みんなで盛り上げましょう。


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