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Tokyo Olympics MTB XCO スタートリストを見て その2 Men

タイミングだったんでしょうね。出場選手が一気に公開されています。

さて、男子のスタートリストを見ていきましょう。

で、注目はトーマス・ピドコック(イギリス・22)。なぜ注目かというと、なんででられたのって話です。

オリンピック選考枠については2020年5月時点で決まっていたと思っていたので、その後何も追いかけていなかったのだけど、その時点ではイギリス出場枠確保出来てませんでした。その時点では。

割を食ったのは、スロバキア。国別ランキング22位で21位までに入れず国枠一歩及ばずで取れなかったものの、2019年世界選手権で32位となり選手権枠を確保していたはず。そして、その次点がイギリスでした。

どんな経緯があったのかは分からないものの、結果としてトーマスが出場してきました。その舞台裏は……ま、ファンの距離感ではこの程度でいいかなと思います。探っても幸福になる人は居ませんし。誰か知っていたらこそっと教えてください。

いずれにせよ。トーマスがでられた事に誰も異議を唱えないでしょう。なぜなら、オリンピック延期が決まったあと、2020年の世界選手権とたった二度開催されたワールドカップの計3戦でU23完勝。そして、今年のワールドカップ第2戦でなんとエリートに初出場して優勝してしまったのですから。押しも押されぬ優勝候補が一年のアヤで出場出来ないのは悲しいですよね。

……と、この話は此処まで。優勝争いの考察は別の記事にに語るとします。

では、獲得枠順に名前を見ていきましょう。観戦の心得として、名前を知っておく事は重要なので。

3人枠を獲ったのは、スイスとイタリア。前回から男子の出場枠が12人減らされ(その分女子が増えた)、3人枠も5→2に減ってどこが獲得するかが見物になりましたが、多数のライダーを上位に送り込むスイス、フランスとタレント数では見劣りする少数精鋭のイタリアの戦いとなり、スイスが飛び抜け、イタリアが星を食い合う形になったフランスを下し2位にくい込みました。

スイスはニノ・シューター(35)*☆ SCOTT、マティアス・フリュキガー(33)*☆ Thoemus、フィリッポ・コロンボ(24)* BMC。2020年5月時点で50位以内に8人、現在9人を送り込むXC超大国。プレに来たのはラース・フォスター(28)*でしたが、怪我を治す事を条件にフィリッポが選考されました。若い世代に経験させる事も考えているのかもしれません。個人的にはFBのお友達であるトーマス・リッチャー(32)に来て欲しかった。

イタリアは、ルカ・ブライドット(30)*☆ SANTA CRUZ、ゲルハルト・ケルシュバウマー(30)* SPECIALIZED、ナディール・コッレダニ(26)* MMR。3人でポイントを獲得し、3人でプレに来て、3人が代表。効率的ですね。全員イタリアバイクでないというのがなんとも。お国柄なんですかね。

2人枠はフランス、ブラジル、オランダ、スペイン、ドイツ。

タレントを揃えながら2人枠になってしまったフランス。ジョルダン・サルー(29)* SPECIALIZED、ヴィクター・コレツキ(27)*☆ ORBEAの二人に決定。

エンリケ・アヴァンシーニ(32)*☆ cannondale擁するブラジル。彼一人で2人枠を確保したといっても良い。リオオリンピック後にピークが来たのは巡り合わせなのか。おこぼれを授かるのはルイス・エンリケ・コクッツィ(28) SPECIALIZED。

オランダは、マチュー・ファン・デル・プール(26) CANYON、ミラン・ファーダー(25)* ORBEA。マチューはマテューの方がしっくりくるけど、世間一般的にマチューが浸透しているのでそちらに統一してます。マチューはロードレース、シクロクロス、そしてMTBクロスカントリーでそれぞれトップを争うの走りを見せる超人。今年のツールドフランスも10日目くらいまでマイヨジョーヌ着てたっけ。一方のミランも、昨年のワールドカップで2戦とも表彰台に乗り認知度を急激に上げた若者。オランダは面白い。

スペインは、デヴィッド・ヴァレロ・セラーノ(32)*☆ MMR、ジョフレ・クレル・エスタペ(21)* megamo。上位に必ず居るモノのトップ争いまでは、というのが長く続くスペイン。やはり、どの名前で呼ばれたいのか分からないですな。ホセ・アントニオ・エルミダ・ラモスも分からなかった(笑)

ドイツはどいつだ? ……と、少し冷えていただいたところで、マクシミリアン・ブランドル(23) SCOTT、マヌエル・フミッチ(38)*☆ cannondale。引退を表明しながら東京五輪までと選手生命を長らえているフミッチ。彼の攻撃的?とも言える走りにファンも多い。難易度の高いコースと相性が良いので最後の走りに期待。

1人枠は、チェコ、オーストリー、カナダ、デンマーク、アメリカ、ベルギー、ロシア、ニュージーランド、ポーランド、南アフリカ、ノルウェー、ギリシア、オーストラリア、ハンガリーの14ヶ国。チェコは前回3人枠から1人枠に転落。

そのチェコは最近調子の上がっているオンドレイ・シンク(31)*☆ KROSS。本人発声ではツィンクとも聞こえるのですがどっちが好きですか? この方も一時期FBのお友達だったので推しメンです(笑)

オーストリーはマクシミリアン・フォイドル(26) KTM。誰かさんの写真を絶賛してくれたカルー・マルクト(41)*が来ると思っていたのだけどな。ここは正直残念。

カナダは、ペーター・ディセラ(26)*、レアンドレ・ブシャール(29)の方がランキング的には今も昔も上なので、ここは国内一発勝負で決まったのかなと思います。

デンマークは、セバスティアン・フィニ・カーステンセン(26)。リオ出場の年下シモン・アンドレアッセン(24)を下しての出場権獲得。2人ともちゃんと走って2人枠を確保していれば。

アメリカはクリストファー・ブレヴィンス(23)* SPECIALIZED。U23時代から頭角を現しているMTB発祥の地の雄。

ベルギーはイェンス・シューマンス(28)* SCOTT。ワールドカップで15位。

ロシアはアントン・シンツォフ(36)*☆ BMC。女子もだけどロシアは後継者が育ってない感じがしますね。

ニュージーランドはアントン・クーパー(27)* TREK。サムエル・ゲイズ(26)との二本柱で2人枠取るはずが、、、でリオはゲイズ、東京はアントン。

ポーランドはバートロミュー・ワワク(28)* KROSS。読み方分かりません(笑)

南アフリカはアラン・ハサリー(25)*☆ cannondale。若くてトップテン常連。つまり、いつ勝ってもおかしくない人。

ノルウェーからはエリック・ハグスタッド(25) SCOTT。飛び抜けた人は居なくてみんなで勝ち取った1人枠という感じです。

ギリシアはペリクリス・イリアス(34) PROTEK 2012年MTB世界選手権マラソンの覇者。スポーツ仲裁で権利を勝ち取ってきたようですね。

レベッカの旦那さん。夫婦で3連続五輪を決めたダニエル・マコーネル(35)*☆ MONDRAKER。オーストラリア。厳密に言えば夫婦では1度目。その前は……いつからお付き合いなさっていたかは知りません(笑)。

男女揃って国枠末席で確保したハンガリーは、アンドラス・パルティ(39)☆ TREK。幸平と同じく、北京から四度目の五輪です。

アジア大陸枠は、中国。張鵬(ZHANG Peng チャン・ペン)(25) フレーム分かりません。枠を獲った人、プレ走った人はMA Hao。大陸枠と選手権枠で獲った人と出る人が違うのは此処だけ。女子もだけど、パリへの道を考えると、この大国に常時勝てるようにならないと道は狭くなる。その意味で、山本幸平との位置関係を見るのは重要になる。

アメリカ大陸枠は、こちらも男女揃ってのメキシコ。ホセ・ジェラルド・ウロア・アレヴァロ(25)。

アフリカ大陸枠も男女ペア。ナミビアで、アレックス・ミラー(21)* TREK。プレ大会で日本に来たのはトリタスン・デ・ランゲ。ドラマがあったんだろうなと推察出来ます。

世界選手権枠は4人。

シュロミ・ハイミー(32) SUPERIOR イスラエル。山本幸平と同じ辺りを走る事が多くて、Live Timingで観戦すると自然と覚える人。

トーマス・ピドコック(22) BMC イギリス。シクロで先に有名になった人なので、wikiもそちらに偏った情報になっていますね。ロードと三つの競技で実績を残している人です。

ヴラド・ダスカル(24)* TREK ルーマニア。 U23では敵無しの強さを見せたけれど、エリートになって少し足踏み感有り。いつ勝ってもおかしくない人の一人。

マーティン・ヴィダウレ・コスマン(21) チリ。U23 4位。自分で勝ち取った枠を使って来日です。

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そして、ホスト国。山本幸平 cannondale。

こゆいメンツが揃いましたね。

さあて、次は展望ですじゃ。

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