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第35回全⽇本⾃転⾞競技選⼿権⼤会-マウンテンバイク(XCO) 観戦記 その1

11/19,20に開催された全日本。観戦記です。大会後すぐ書けって自分でも思うのですが、書き始めると思いがあふれてあっちゃこっちゃに話題が飛んでしまい、読み返してはボツの繰り返し。一旦書くの諦めたXCC/XCEの記事に逃げて(笑)、再び舞い戻ってきました。

自分が過去に残した記事を読み返して思うのは、文字は写真では残せないことが呼び戻せるということ。写真の裏にあった背景が、ああそうだった、と芋づる式にずりずりと蘇ります。10年も経つと記憶がごちゃごちゃに混ざり合っているので、それを紐解くことに役立っています。誰かのため、というよりは自分の備忘録というのが書き残す目的になってきています。

ので、ま、誰かの役にも立つのかなと、日記みたいな観戦記を書いて公開していきますね。

とはいえ、何としても、今年のことは今年の内に。

世界屈指の難易度を誇るオリンピックコース。そこで開催される全日本。展望にも書きましたが、いろいろな思いが掛け合わさって、ハイテンションながらもキモチの何処かで一線を引いているような大会でした。

ってなコトを語り始めるとその100くらいまで行ってしまうので、さらっとなめるようにいきましょうか。

今年の全日本はアドバンスとチャレンジのニクラスを明確にエキシビションレースと位置づけて、コースの難易度も下げての開催となりました。しかも、土曜の朝一!!!!。19歳〜34歳の人はエリートでなければ本コースは走れないし、スケジュールの超端っこに追いやられるという事です。全員撮りにとってはひいいっとなる事案ですが、エリートに上がるモチベーションに繋がってくれれば良いのかなと。まあ、久々の土曜朝三時出が決定です。

実際には充電器の故障でバッテリーの充電が十分でないことが出発直前に判明したりかったりで、一時間遅れの出発。その時点で試走開始時間に間に合わないことが判明している上に渋滞。それでもいつもの場所で富士山に挨拶(笑)。ルーティーンです。

伊豆スカイラインと富士山と23万キロヴェゼル

すっからかんの駐車場に、えっ開催しているのだろうか、と恐れを抱きながら入場。今回はロードの周回コース上に参加者が駐車できるようになって、選手や関係者の車が駐車場に無かったのでがらがら一般駐車場だったのですが、もしかして日を間違ったのか?と少々焦りましたよ。

完全遅刻で全く撮れないことも想定していたものの、メリーゴーラウンドのところで「30秒前」のコール。老体に鞭打って走ります。

Exhibition Start

階段上からぎりぎりスタート前でした。

昔は、Jシリーズ(CJの以前のシリーズ戦)と全日本はクラス分けが違っていて、スポーツ、エキスパート(CJのアドバンスやチャレンジ)というクラスは全日本にはありませんでした。なので、Jシリーズを走っていなくてもスポーツ、エキスパートでも全日本のエリートかマスターズに出れてました。19歳〜29歳の男子はエリートで走るしか全日本を走る選択肢がなかったのです。その当時はナショナルランキングのポイントに関わることなので、複雑なシステムだなぁと素人ながらに思っていました。

それが、CJに変わって全日本とシリーズ戦のクラスが一緒になり、エリートはエリート、マスターズはマスターズを走り、どちらにも属さない人達のエキシビションレースが開催されることになったわけですね。

Exhibition

Advance 菅

Men Advance
1位 菅大介 2位 石川翔 3位 永田 優作

Challenge 片岡

Men Challenge
1位 片岡武 2位 湯本健明 3位 増田拓三

スタートで上からでしたので、プランなんてあったものではありません。なので、岩越えのところから浄蓮に移動します。実はまだこの時間帯は観客のエリアに対して徹底がされていなくて、浄蓮からさらにその先まで入れました。

ま、このコースになった初年度ですし、開催側も観客の動線に対する考え方が徹底されていないだろうなとは思っていました。たぶん、何処かで規制が入るだろうなと。実際、ふだんMTBレースを観に来ていない人もいらしたようで、コース上で選手と遭遇するケースもあったようです。

さて、Exhibitionはプランなど立てる余裕もなくその場対応で終了となったので、試走を撮りながら改めてプランを組みます。浄蓮などのエリアに入れればオリンピックとは違う絵が撮れるということで、そこは必ず組み入れるとして、そこから動線の遠い桜ドロップをどう組み合わせるか。。。。

というところで、浄蓮は入れませんのアナウンス。となればオリンピックと同じプランで行くかと思っていたら、Exhibitionのコースが本来の観客動線を走っている部分があり奥の階段の先で動線がストップ。そこから周回できないとのこと。明日もダメですか?に対して、しつこい奴だなぁと思われたのか、ダメですと迷いなく毅然と答える二人のマーシャルさん。ホントかなぁと思いつつもこれでオリンピックと同様の周回プランもNGとなります。

お箸は入れず、天城越えのドロップエリアを下から撮る部分もスタートループの内側になりたぶんダメエリア。周回できない上に、スタートループで撮れないエリアが増加。Day 1試走での結論は、オリンピックよりも撮れないじゃん、でした(笑)。ま、2013年の経験から、こうなる=観客云々よりも安全公平公正な競技を運営するのが優先、また、選手の安全と競技の公正を確保するだけでなく観客を隔離するマーシャルが余計に必要になるため観戦エリアを絞る、のは予想していたので、出来る範囲内で出来ることをやる、と気持ちを切り替えます。なんにしても運営の一年目は大変なのですよ。無理は言えません。

ちなみに、周回できないというのはDay 1だけで、Day 2は周回できました。あの階段下の二人のマーシャルさんはメッな対応でしたね。ってか、Exhibitionだけが観客動線を使用したレースで周回出来ないというのが本来の運用だったと思います。今回の経験でコース全体を眺められる目線が育ったと思うので、来年以降の改善に期待です。

Day 1の女子のレースは周回が少ないので、天城越えの反対側で180°ターンで登るところ(たくさんの五輪選手に使ってもらえたところ)と、桜ドロップの2定点。Day 2はそれにプラスして天城越えを遠景で押さえ、ダブルレーンとわさびまで。エリートは周回数が多いので桜ドロップとわさび優先で撮ってそこから必死こいて戻ってゴール下の岩越えや浄蓮、枯山水が撮れれば良いかなと。

Women Junior / Youth / Masters

なぜかDay 1開催となった女子のレース。人数的にはエリートと混走させても良いと思うものの、コースの難易度からエリート同時走だと2周でも周回遅れになる可能性が高く、トラブル等も重なるとエリートのトップ争いを邪魔してしまうことを考えたのかな、と妄想します。

世界に誇れるコースとはいえ、狭い空間に作ったが故に後方から来る選手に道を譲るに譲れないシングルが多すぎ、というバランスの悪さは否めません。いたしかたないかなと思うものの、少なくともJuniorはUCIポイントの付くクラスなので、Day 2でエリート混走でも良かったのかなと思いました。

Women Junior / Youth

Start 先頭から846愛華、Qmax鈴々菜、846瞳、Qmax千羽、846彩華、SBC七海

Women Junior
1位 中島瞳

Women Youth 
1位 石川七海 2位 日吉彩華 3位 日吉愛華

Lap 1 瞳

翌日の荒天など何処吹く風の好天の元、JK,JCの戦い。自転車競技ではあるもののMTBではない道を選択した瞳は、身体の作り方が違うこともあってユースの次世代の後ろにつく。ジュニアは2年で、全日本一人。走れば優勝。ユースは4年で8人。巡り合わせとは言え、ライバルがたくさん居れば行き着く先は同じでも違った進み方もあったのかもしれません。

Lap 2 ♪天城越〜え〜のさゆりではなく七海

ユースは、CJ四勝の彩華、一勝の千羽、鈴々菜、七海の間で熾烈な先頭争いになるかと思いきや、七海がさくっと1周目から抜け出ます。後方から脅かされることなくそのまま優勝。おめでとう。パパさん泣いていたそうです。試走で男子ユースの野嵜然新からコース攻略の指南を受けたのがばっちりはまって感謝している、と表彰台の上から語って然新をデレデレにしてどっと笑いを取っておりました。七海、大物です。

Lap 2 桜ドロップ 彩華

846彩華は2位。一番印象に残った一枚にあげたこの写真。翌日が富士山を拝めない天候となったのと、20秒差で前方を追うシーンでのジャンプ。五輪のマチューの選択を見ても必ずしも飛ぶのが速いという訳でもないのに、比較的高く飛んでいったのがとても印象的だったのです。身体を酷使せず怪我せずにのびのび成長していって欲しい選手ですね。

Lap 2 846 愛華

ユース3位は部活などの兼ね合いでXC出場が少なくなっている姉愛華。お父様のレポートを見るともっと行ける力がありながらの悔しいレースだったようです。最後のラスト半周(6-7分)で前を行く七海より45秒、彩華より35秒、1周目の自分のタイムよりも30秒も速いって、、、おっとりとした雰囲気に潜む熱い闘志を見せられた気がします。

Lap 2 鈴々菜

4位はQmax有松鈴々菜。

5位 Qmax北都留千羽。

Lap 2 凛々音

6位 綱島凛々音

Lap 1 小林碧

7位 小林碧

Lap 2 つばさ

8位 原つばさ

どうせなので全員掲載(笑)。たぶんこの天気でレースが出来たのはあなたたちの誰かの日頃の行いでしょう。

Women Masters

1位 小林真清 2位 綾野桂子 DNF 近藤民子

LAp 1 真清

Masters は六人エントリーに対して、出走3人。真清と民子のつばぜり合いを予想していたものの、1周目の中間のこの場所で真清が前。そして、アクシデントにより民子がDNF。真清の初白赤ジャージとなりました。

Lap 2 桂子

2位は難コースに翻弄されながら走りきった桂子が入ります。

Lap 1 民子 

レース後、腕を吊っていたDNF民子。その後お加減いかがですか?

Day 1は、翌日の天気の話題で持ちきりでしたね。午後から本降りになるという事は言われていましたが、午前からしとしと降るかも、いや、本降りは18時以降になるかも、と、心の中では雲から一滴もこぼれ落ちてこずレース後土砂降りを期待して語っていました。

x2

ちなみに、野良カメラマンはこういう絵を撮るのが好きです。この写真の意味が分かる人はツウです(笑)。

4000字超えたのでつづく。

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