第35回全⽇本⾃転⾞競技選⼿権⼤会-マウンテンバイク(XCO) 観戦記 その2
さてDay 2。
宿は修善寺。朝起きて昨日の青空はもう無くポツポツ落ちて路面を濡らすモノを確認。大きく溜め息。でも、この時はまだあそこまでの状態になるとは思っていませんでしたね。
駐車場から現場までの距離があるので、途中で装備を変えづらい。大雨なら持つのは一本に限り、簡易カッパを屋根のように設置して常時カメラの向きを水平に保つようにするのですが、スタートがほとんど降っていない状態だったので、一つ殺しても良いと考えて2本持ちにします。ただ、2本持ちにすると簡易カッパがほとんど意味をなさないので、後は機材の防水性頼りになります。
Sony α7 IVもCanon 7Dmk2も名目上は防水防塵。ただし、7Dの方は何度かの雨の中の撮影で水の侵入を許しており、一旦水の侵入を許すと電気系がアウトになるのが分かっています。また、レンズはゴミが目だつようになった17-50mmをメンテに出しているので、雨中での撮影に不向きな18-300mmの超伸縮望遠レンズという組合せ。雨が本格的に降れば古いCanonの方が早々にリタイヤすることが分かっていました。Sonyの新参者の雨中性能は不明で、最後にはスマホ撮影にまで陥った富士見が思い起こされ、朝から気が滅入ります。
Men Masters
総合 1位 岡本紘幸 2位 品川真寛 3位 吉元健太郎
30 1位 岡本紘幸 2位 福王寺一樹
岡本紘幸 XCO XCC XCEの全日本、CJの全戦で全て優勝という快挙を果たしました。おめでとうございます。マスターズの中でずば抜けたパフォーマンスを備えているとはいえ、一年間ずっと勝てる体調を整え、そして、予期せぬ機材のトラブルを回避し続けたことはすごいとしかいいようが無いですよね。
30代の2位には福王寺一樹
40 1位 品川真寛 2位 吉元健太郎 3位 小林義典
難易度の高いコースならと生粋のMTBerとして吉元、小林が虎視眈々と40代トップを狙うも、岡本とともにおかしな時代を築いた品川が地力で押しきりました。今回は40代が50代を押しのけて総合2位3位を確保です。白石真悟は試走では見掛けたもののDNSでしたね。
40 2位に吉元
40 3位に小林義
50 1位 多賀良成 2位 植川英治 3位 田林修吾
50は一年生の多賀が予想を裏切らずに総合4位。ライバル酒居良和はトラブルにより最後尾まで後退となりました。久々の登場2015CJマスターズチャンプ、全日本マスターズ2位の植川英治が総合6位、山ジャガ田林修吾がチーム内闘争を制して総合8位で登壇となりました。
50 2位 植川
50 3位 田林
60 1位 増田謙一 2位 橋本寛二
有さん別の王冠戴いて、増田謙一と橋本寛二の二人の争いになった60の戦いは、総合15位フルラップ完走で増田が白赤ジャージ獲得。Sonyの最新技術さまさまで真っ暗なのにISOガンガンあげてピタッと止めた絵が撮れます(笑)。
60 2位は橋本寛二。60でもガンガン行けちゃう。尊敬です。
Men Junior / Youth
Men Junior
1位 高橋翔 2位 嶋崎亮我 3位 柚木伸元
2週前の千葉公園でエリートを脅かしXCOアジアチャンプジャージに身を包む翔、そのアジア王者に真っ向勝負の亮我。この二人のばちばちな走りに終始したレースでした。レース全体の流れを掴めないので現地では目の前を通り過ぎる位置関係で応援するしかないのですが、事後レポートを読むと見た目以上に二人はお互いの位置を意識して緊迫した戦いをしていたようです。(本人達のFBなどを探してみましょう)
亮我のワンミスで2周目以降はトップを独走した翔。今年は世界転戦で世界に揉まれて戦っていく力も見せてくれたし、世界選では体調管理などの難しさも経験した上でアジアチャンプの座を獲得。あとは、自分のまわりで人とお金を回す技に磨きをかけるべし。アジアチャンプに加えての日本覇者、おめでとう。
カメラの前を通る度に気合い入れて踏み込む姿は感動的でした。このつづら登りもほとんど踏めない状態だったんだろうなとしみじみ。世界を見据え自分の立ち位置をしっかり考えてレースに臨む姿勢は賞賛もの。来シーズンに期待ですね。
翔、亮我の走りに隠れてしまったけれど、高いスピード下でバイクを操る力は他者と一線を画す伸元。その走りは健在でした。アスリートに求められるパフォーマンスが、ロード、CX、マウンテンでそれぞれ違うというのは、アスリートでない私たちには分からない事です。が、彼がXCOに照準を定めていたらどう化けていたのだろうと妄想してしまいます。
4位 楠皓雅
5位 古江昂太
6位 江越柾也 出だし高いしウィップ入れてる。音がマチューに似ているのでこのままマチャで行きましょう^^
7位 落合康生
以上7名でした。
Men Youth
総勢23名。一学年当たり6名弱。このままスライドしていって欲しい。
1位 松山海司 2位 成田光志 3位 野嵜然新
ミスなく走りきることが難しいコース。CJの流れ通りには展開は進みませんでした。1周目の中間点で然新、内野友太のワンツーを見た時は展望通りのこの二人のバチバチなレースになると思ったのですが、3番手に成田光志が来ているのを見て?!んんっです。光志はXCCで表彰台に乗ったものの、XCO一里野で振るわずだったので展望で上位予想に入れていなかったのです。
垣原弘明、楠侑磨、が続き、
赤ヘル海司が目の前で転倒。チームメイト松井颯良が横を通り抜けていきます。このシーンが焼き付いて、この後私の頭は大混乱に陥ることとなりました(笑)。
2周目。トップは然新か友太だと思っているのでこの赤ヘルはジュニアの誰かと思って見逃していたみたいです。だって、1周目の中間まで出遅れていただけでなく私の目の前で転けていた彼がその次の周にトップに躍り出ているなんて予想しようがありませんです。なので、この時点での野良カメラマンの脳内順位は、然新、光志、颯良、友太、弘明、工藤遙真、侑磨、、、となっていました。友太調子悪いか〜、光志来ちゃった〜と思いながら撮ってます。
海司トップを認識したのは実はゴールのアナウンスを聞いてからだったりします。正直なところ、この絵を撮っているときは海司が周回遅れ寸前の状態だと思っていたのですよ。2周目の通過認識をすっ飛ばしているので、MCの声が遠くから聞こえても野良カメラマンの脳内ではいつのまにまにトップに立ったの???でした。後から見返せば、2周目から後方を置き去りにして力強い走りを見せていたって事なのですが。。。。ごめんなさい。
菖蒲谷のテクニカルなコースで、音速の菖蒲師以下のキャラの立つ面々に罵られ……いえ、いじられ……いえ、育まれた彼が勝負に勝って花を咲かせました。千葉XCEで音速のチームメイト遠藤紘介が全日本表彰台に立ちましたが、今度は修善寺の山奥で音速ジャージが全日本の表彰台のテッペンに立ったわけです。音速の時代到来か?ですね。
2位には成田光志。キッズ時代から速いイメージなのですが、今シーズンは一里野での成績のみが記憶に残り、ユースでは調子が上がらないのかなぁと思ってしまっていました。これでユース戦国時代の一角に確実に名乗りを上げましたね。
3位は然新。XCでも勝つ味を覚えた彼もこのレースできっちりまとめることは出来なかったようですね。浮き沈みの大きいユース年代。勝ち負けも大事だけど、負けから学ぶことも重要。ユース戦国時代はまだまだ続くので、成長材料をたくさん仕入れていきましょう。
4位は今シーズン安定して上位に位置する垣原弘明。同じくくりの中に居た海司が突き抜けたので次はあなたですよ。
5位 内野友太。浮き沈みの大きかった今シーズン。バイクコントロールでは抜きんでていてサービス精神も豊富なイメージが影を潜めてきているので、来シーズンはもっとレースを楽しんでほしいと思います。
6位 工藤遙真 ユース上位勢の一角に入った今シーズン。来シーズンはガツンときそう。
って、出走半分以上の選手が既にエリート残留ラインの走りが出来ています。若いうちは楽しんで身体を必要以上に痛めつけずに怪我無くスキルアップを図っていって欲しいと思うじじいでした。
Women Elite / U23
ジュニアのレースから降り始め、女子の時には本降りになっていました。ただでさえ難易度の高いコースに、まとわりつく泥とすべる岩。私ならそくDNSですね。そんなコースにアスリート女子8名が挑んでいきました。
Women U23
1位 小林あか里 2位 松本璃奈 3位 浜下玲音
八幡浜C1にエリートでエントリーして勝ち、アジアU23で勝ち、全日本ロードU23でも勝ちを収めたサラブレッドのあか里。1周目に顔着して歯を折るという怪我を負いながら、根性発揮して泥だらけの難コースを走り抜きました。おめでとう。
いやぁ、見ている方は、顔着=頭を打っている訳で、そもそも走り続けていて良いのかも不安。しかも季節柄、雨で急激に寒くなって体温低下も心配。もう勝ちが決まっているくらいのぶっちぎりなのだから早くレースが終えて身体を癒して欲しいと思って撮ってました。
2位にはDH全日本2連覇の璃奈。いつも笑顔の彼女が居ると会場が和み華やぐ。末永くよろしくお願いします!
3位は玲音。彼女を見る度にジョンのウーマンが頭の中を流れています(笑)。読みは違うけどね。
佐藤寿美、山田夕貴とこの界隈に爪痕を残すBG8女子の系譜を継ぐ。もうひと残していきましょう。
Women Elite
1位 末政実緒 2位 橋口陽子 3位 平田千枝
Men Elite / U23
エリートは、末政実緒が泥だらけのコースになったこともアドバンテージとなり、3度目のXCOナショナルチャンピオンジャージに袖を通しました。急激にコース状態が変わる中、女子にして90分に及ぶレース。お疲れ様でした。
ジャンプの派手さなどではなく、飛び出しから着地に向けての姿勢が綺麗で着地音も静か。バイクを手足のようにコントロールしていると感じます。静止画でも動画でも伝わらないものが生だとみられます。ほんと、一見の価値有りですよ。
2位は一年間白赤ジャージを着て走ってくれた橋口陽子。レース中どんどん状況が悪化する中、泥だらけになりながら力走してました。かっちょええです。
3位は平田千枝。
4位は早瀨久美。
DNF 青木寿美恵。
400字超えたのでさらにつづく。