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Coupe du Japon MTB 2022 一里野 観戦記 その1

一里野は石川県。栃木の人にとって、近そうでいて遠い県です。高速を使わないルートだと423km。Googleのお勧めだと555km。朽木が高速を使わないと558km(使っても567km)なので、直距だと130km以上近いのに、タイスケは朽木と同じになるのです。なまじっか直距が近いので遠く感じるのですね(笑)。

XCCがDay 1 15:00。Googleは7時間だというので14:00着目標に一時間余裕見て06:00発にします。一時間は、突然の睡魔対応(20分x3)ですね。彼奴のせいでひどすぎる渋滞を考えなくて良い、というのは定時移動をするという目的に限って良いことのようです。

小説を読むを聴く、のはまだまだわたしにとって新鮮なようで、北陸道の単調な区間が苦にならなくなりました。ただ、この一里野遠征の帰路で、朽木、八幡浜と聞き続けた小説をやっと聴き終わったのですが、そのたまたま選んだ一冊が当たりだったようで、その後、ストレス無く聞き続けられる小説になかなか出会えません。まあ、ただで読んでもらえるのは素人小説だけなので、そもそものレベルが高くないというのもあるのでしょう。

会場近くに来ると、会場での水分確保(1リットルサイズのペットボトル)の為にセブンを探すのだけど、高速を降りてからのルート上にはいつものセブンしかありません。行きは到着優先なので道の駅そばのいつものセブンでアクエリアス、お茶、カルピス3リットルを購入します。

現地に着くと、試走タイム。試走し終わった選手達にコースの変化点を聞くと、最初の坂!! 以外はほとんど以前のものと変わらないとのこと。XCCのコースを1周チェックしてみたけれど、最初の坂以外は常設コースのようだったので、例年の絵との違いをどう出すかに悩む一日となりました。

Day 1 XCC

周回数は、菖蒲谷、朽木と違って走り始めてから決める方式。今回はMCが聞こえやすい環境だったから良いけれど、エリート1カテゴリーだけなのだから無理に走り始めてから決めなくても良いような気もします。

ま、やる方にしてみれば、レース開始後に周回数が決まることも含めたレースマネジメントが面白いのかもしれませんし、開催側はレースコンディションによる時間のばらつきを吸収できるという意味で有意義なフォーマットなのかもしれません。ですが、見ている側に面白さの提供が出来ていないと思うのです。全員撮りにとっては悪魔のフォーマットですね(笑)

XCC Start

スタートの絵。今回は一番の変化点である最初の激坂をフィーチャーしようと思って此処で構えたのですが、今までと雰囲気がまったく違います。
人がたくさん(三年前比)。
写真左手のWakitaさんの車のところには幅広く深い溝があって、そこが人の動線をぶった切っていたのですが、その溝が木材で蓋をされて左右の空間につながりが生まれた事。そして右側の土手の草も綺麗に刈られたことで、最初の激坂やフィードまでの動線がコース上から土手側に移り、結果としてスタートを取り囲むように人が散らばるようになっていました。
今まではワキタさんの車の後ろに数人の人だかりが写る程度だったのに対して、明らかに観客がいますよね。主催者さんグッジョブです。

さて、スタートリスト24人に対してスタートラインに並んだのは18人。XCCを前日に開催する意味とは、というのを考えさせられますね。

前日に20分程度とは言え競い合う意味。
①5位までに入る。→翌日XCOで最前列に並べる。(並ぶ人数で変わる)
②8位までに入る。→翌日XCOで2列目までに並べる。
③15位までに入る。→CJランキングでポイントが獲得できる。
④レースが好き。
⑤CJを盛り上げたい。
⑥スタートの練習が出来る。
⑦人より不利な状況でXCOに臨むと萌えるどM。

なので、15位までに入る見込みがなければ、XCOに焦点を定めている選手は正直なところ走る意味はまったくありません。さらに、24位までに入っている人はエリート残留の心配が無いし、数ポイントで年間ランキングが上下もしないので、③はあまり目的にはなり得ずです。①、②の目的以外は④、⑤がないと走らないですよね。よって、DNSが多いというのは頷ける話です。

XCC Start 

XCCを走る目的
⑧目立つ 
がありました(笑)。
ホールショットは代田和明でした。たかだか数百名の読者しかいないこのNoteでいじられるため???に、様子見の1列目を大外から交わしてトップで最初の激坂に入ります。ちなみにこのメンバの中では最年長の1972年生。すごいです。
そして、同じ大外ラインから24番コールの安里(赤)も続いて激坂前のボトルネックに突っ込んできました。

XCC Lap 2 Raito

最初の激坂を登った後、芝ゲレンデを水平にトラバースして、森のシングルにそのまま突っ込み、奥まで行かずに反転して森を出て、斜面を下ってスタートに戻る超シンプルレイアウト。わたしがスタートを撮り終えて、激坂を登り切る前に二周目がやってきます。

Top 5の宮津旭、安里を抑えて登ってきたのは、Next 5のFUKAYA鈴木来人2002年生。世界戦の余韻を積極展開に繫げてきました。一周目のトップと二周目のトップの差は30歳。このスポーツを生涯スポーツだと感じるのはこういうところです。
来人、旭、安里の後ろには大産大・元846の副島達海(そえじまたつうみ)が続きます。

XCC Lap 3 Ryoji

三周目。本命の旭が単独走になり、来人、達海もそれぞれ離れて前を追います。安里はトラブルか翌日への戦略かポジションを下げ、岩井のエース戸谷亮司が四位にあげてきます。1981年生。彼奴の所為で出場機会が激減する前よりパフォーマンスが上がっているような気がするのですが。。。スーパーアラフォーです。
岡山優太、詫間啓耀、佐藤誠二、積田連、北林仁、その後ろに平林安里。この時点で10位。8位に入ればその順位、入れなければ24番でコールされるので、なんとか2つはポジションをあげておきたいところ。

XCC Lap 4 Asahi

こういう写真は狙って撮ります。特にお子様にむけて「パパもうすぐ来るからね」みたいな台詞が聞こえてくると、もう、どの構図で撮るかで頭フル回転になります。(たまたま撮れた)カッコ良い写真は一過性かも知れませんが、一枠に収まった思い出写真はありきたりな構図でも一生ものですからね。ってか、家族や仲間で一緒に(飾らずに)写っている写真。わたしが欲しいんです(笑)。ほんと、無いんだよな〜……遠くを見る……
旭は独走。来人の後ろにタツウミが張り付き、亮二、優太、そして安里が6位にポジションを回復。誠示、タカアキまでで8位争い。仁以降は翌日に備えた走りに移行しました。

XCC Lap 5 Seiji

五周目、森のシングルショートカットポイント。無印緑品佐藤誠示。こういう戦いではいつも落ち穂拾いでじわじわと順位を上げてきます。二周目の激坂を8位で登っていたけれど、5位まであげてきました。
旭の後ろには、亮二が一気に2人を交わして2位に(明るいゲレンデから暗い森に入って設定を変えていなかったのでこのときの写真はボツ)、タツウミは来人とポジションを入れ替えて3位で亮二を追走。来人、誠示、優太、安里、タカアキ。もう8人は決まり。

XCC Lap 6 Ryoji & Tatsuumi

ラスト2周でこの状態。翌日に向けてペース走に移行したいときの順位争いは精神的にきついだろうなと思いながら撮影。この二人の年齢差22歳です。亮二に対して22歳下のエリート(U23)一年生のタツウミ。菖蒲谷をメカトラで棒に振り、朽木を怪我で棒に振り、八幡浜でも爆発しきれず、で、迎えた一里野。明日を第一に考えてねと言っても本能的に追いかけてしまうんでしょうね。
独走旭、、亮二、タツウミ、、来人、誠示、優太、安里、タカアキ。

XCC Last Lap Asahi

旭は三周目でトップに出てからは3分10-15秒の一定ペースで勝利。XCOは登る登るの旭が得意なパワーコース。翌日に向けて万全な走りになったと見ました。

XCC Last Lap Tatsuumi

タツウミはLast Lap 3分5秒のファーストラップ以外の全体ベストラップをたたき出して、亮二を突き放す。2位か3位はCJポイント差にして2ポイントの差。XCCスタート位置だと最前列の2番目に選ぶか3番目に選ぶかの差。とはいえ、クレバーに走ってもつまらない走りだといわれるような世界なので、ここは勝ちにこだわる方が良いでしょうね。
タツウミのラストスパートを見送って亮二は3位。来人は垂れつつも最後はペースを回復させて4位。その来人に10秒差まで迫った誠示が5位。此処までで最前列。

XCC Last Lap Ari

最低限の目標であろう8位までには滑り込んだ安里6位。翌日に疲れを引きずらないことをメインに走ったのかなと見えましたが、答えは本人のみぞ知るですかね。

XCC Last Lap Yuuta

7位は優太。カメラを構えたときCJライダーの中で一番自らの「映え」を考えていると思われる。力を込めると言うよりはクールに走り抜けるイメージ。撮るとだいたい良い絵。それが、地なのか、それとも作っているのかは不明。そして、黒一色系なのにAFを騙さずにピントが来るのが不思議な人です。発信力もあるし、もうちょっと上に来ないかなと思っていたら来ました。

XCC Last Lap タカアキ

XCC8位までに入るとその順位でXCOのスタートコールされる権利が得られる。その最後の一枠はNESTOタカアキ。自転車会社で自分で自分の乗るバイクを作って自分で評価し、自分でチーム作って自分で運営している希有な人。いずれ下痢釣人さんと並び称される人になるんですかねぇ(笑)。しっかし、グローブがなんとも車掌さんっぽいです。

XCCは表彰がないのでそのままなんとなーーーく終了。駐車場に戻って16:00が最終撮影。そこからわたしはそのまま車にこもり速攻でUPです。撮影枚数は2,600枚。SDカードからHDDにコピー。Macの標準ソフト「写真」で読み込み、タグ付しながら分類、タグでアルバム化してFBに投稿。17:30に投稿終了。2,600枚なら一時間半で投稿終了ってことです。アップしたのは380枚なので有効率15%。まあ、こんなものでしょう。

<追記>
八幡浜でUCIポイント保持者が激増したことと、UCIポイントを獲れる全日本が日程後方に吹っ飛んだことで、UCIポイントを持たない平林安里がCJランキング2位でも前日のXCCを走れない事態が発生するルールの「アヤ」も見えてきました。

全日本が次であれば、安里は確実にUCIポイントを獲得すると思われ、ゆぶねからは普通にXCCを上位から出走出来るはずでした。ですが、全日本が吹っ飛んだことで、ゆぶねや深坂でUCIポイント獲得者が24人以上参加すると、安里は現在CJランク2位で、優勝者であるにもかかわらずXCCに出場できず、XCOは25番コールより後ろからスタートすることになります。スタート並び5列であれば、ランク2位でも5列目以降のスタートです。

九月まで間が空いたことを利用して、「恒久的にも使える(←此処重要)」安里救済策をぶっ込んでも良いのでは?と思うのはわたしだけですかね。CJランキング8位までは上位24人+αでXCC走れるとか。CJ優勝者は一年間XCCを+αで走れるとか。怪我でなど一年棒に振ってUCIポイントを失った人をできるだけ早く、無理せずコンペティティブな環境に引き戻してあげるという意味で、いずれは必要なルールだと思いますし、UCIポイント保持者が24人を超えることがXCCに影響することを誰も想定していなかったのですから、想定外の対応ということでそのようなルールを即席で作っても良いのかなと思います。

①CJをプロデュースして大会を盛り上げていくことに特化した組織。
②世界とつなげるルールの整合性や選手資格を統括する組織。
③選手会など参加者の意志をまとめる組織。

が明確に分かれているとサクッと行ける気がします。
この件については①が世論を鑑みて臨時に起案し、②、③が了承する。

今は①と②の境界線があいまいな感じなのと、利害の及ぶ選手をまとめるコミュニティが存在しないので、きっとこう言うことを書いても合意形成がうまくとれず絵空事になってしまうんでしょうから。

<追記終了>

つづく。




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