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高村美園と領域展開【お耳に合いましたら。 呪術廻戦】

こんにちは。口寄せです。
今回は日常語としての「領域展開」についてまとめ記録に残すべく、記事をしたためました。
全く意味不明ですが、"自分の中での語彙"を説明する回になります。今後何回かありそうです。

※以下両作品のネタバレを含みます。タイトル見てこの記事クリックしてる人なら大丈夫なレベルかと。(呪は単行本までしか読んでないし)

お耳に合いましたら。 とは

2021/7/8(木) 24:30からテレ東系で放送されているドラマ。Twitterはこちら。テレビ以外にもTVerやニコ動で配信されているものの、いずれも期間限定。アーカイブが公開される日は来るのか…?

内容としては漬物会社のOL高村美園(伊藤万理華)がひょんなことをきっかけにPodcastでチェンメシ(チェーン店飯)を紹介する番組『お耳に合いましたら』を始める。会社やマンションの人々との関わりを描いていく話。決して呪霊が登場することはない。

メインキャスト
左から須藤亜里沙(井桁弘恵)、高村美園(伊藤万理華)、佐々木凉平(鈴木仁)
(こういう時アニメキャラじゃないからどっちが役でどっちが役者か分かりにくい…万理華の方がよっぽど漫画…)
佐々木は音声機材に詳しいボカロP的な役回りなのだが、カットがかかるとやはり格好いい。藤井(ドラゴン桜2)もそうだった。

主人公の美園はかなりの変わり者で、好きなものを話すと止まらない 気がかりなことがあると頭を離れず仕事も上の空…と結構な仕上がりである。漬物屋のOLって一体…。
しかしこの独創性が後述の領域展開に繋がっていく。


領域展開 とは

※ここクソ難解なので飛ばしてどうぞ

漫画『呪術廻戦』に登場する奥義のような位置付けの技の総称。呪術を扱う術師はたくさん登場するが、領域展開を曲がりなりでも扱える術師は単行本16巻(編集時最新)までで2人しか登場しない(宿儺は呪霊でカウント)。超高度な技である。

術式を付与した生得領域を呪力で周囲に構築する
(五条悟)
必殺の術式を必中必殺へと昇華する
(七海健人)

(こっちはこっちでリアルな名前なのなんなん…)

HUNTER×HUNTERリスペクトなのか専門用語の説明に専門用語が多いので概要を説明する。術師は普通みんな生まれながらに持っている生得領域というものがあり、それの個性によって術式(必殺技のようなもの)が規定されている。領域展開は周囲の空間を切り取るように結界を構築しそこを生得領域として扱うが、元々の生得領域は自分の内側に持っている個性のようなものだと理解してほしい。(ここまで語ったけど合ってるのか分からない。多分作者も怪しい…)
つまり、本来は脳内の生得領域から出力する必殺技である術式を相手に当ててダメージを与えるところ、現実の空間を切り取りその内側を生得領域で満たしてしまう技である。なので攻撃が当たる当たらないの話ではなく、攻撃の内側に引き込んだと言っていいと思う。

こんな使われた時点で負け濃厚な技だが、ちゃんと(?)突破方法が存在する。1つは領域展開し返すことである。領域同士がぶつかると練度の高い領域が空間を支配することになっている。(これ解決策になってなくね…?)
もう1つは簡易領域という技である。これは自分の生得領域を纏う(?)ことで相手の領域の必中効果を消す技になる。要は空間を切り取るまではしないプチ領域展開と自分は理解した。


高村美園と日常語としての領域展開

さて本題。
領域展開とは自分の個性で空間を切り取る技だ。とすると、高村美園もPodcastという媒体を通じて領域展開をしてるのではという発想に至ったのである。

番組内に登場するPodcast番組としての『お耳に合いましたら』、そもそも美園がチェンメシの匂いを深く吸い込むとそこがラジオブース兼チェーン店(???)になるというトンデモなビジュアル演出が入っている(しかも毎週)。突然異空間に連れ出されるという点でもう充分領域展開なのだが、意味の面でもそうなのである。

例えば8話でのPodcast(編集時点でアーカイブがあり、正確なため)。青春にまつわる企画を提案するため深夜まで会議をしていた4人が、差し入れの銀だこをトリガーにした『お耳に合いましたら』に巻き込まれる。

 前述の美園+らっきょう子ちゃんガチオタ2人+お堅い経理のお姉さんで青春について考える……という時点で世間一般的にはおかしいのだが、この美園が展開した領域内では美園の術式が必中となる。外の空間とは通用する常識が異なると言っていい。

今宵は銀だこをつつきながら、青春の思い出について語っていこうと思います。
はい!まず、早速ですが、私の高校時代は楽しくありませんでした。
(高村美園)
 
え?
(佐々木)
僕は…バンドやってました。もちろん一人でですけど。
文化祭でライブもしましたよ!ひとりでギターとキーボード同時弾きして……
(佐々木)

なんなんだこの空間……
話の展開としては経理のお姉さんの甘酸っぱい青春が明かされ、好きなときに銀だこ食べれる大人もいいよね、とまとまっていく。学園モノを見ていると自分が送れなかった青春像のようなものを感じてちょっと辛くなる層には刺さる回だった。

世間で持て囃されるあり方、推奨される生き方に振り回されず生きていく。自分の価値観を強く持ち、独自の価値観を構築できる人間に興味がある今日この頃である。


日常語としての「領域展開」

こっから派生。
我々を押し潰してくる世間という領域(被害妄想甚だしい)に対抗するには、こちらの領域の練度が大切である。根拠の無い自信はもっと評価されるべき。

以下最近使った日常語としての領域展開の使用例を紹介する。

沈金聴いてたら一瞬で終わったし、何言ってたか全く理解できなかった。領域展開だわ

半信半疑全身全霊


とはいえ領域展開にはだれか1人が空間を支配してしまうという独占の問題がある(いつもあの子が仕切ってるよね…的な)。周りとのバランスを見つつ調和も大切かもしれない。そのへんについては『君に叱られた』に任せたい。(そんな世界を狭くしてどうするの?)

領域展開はこの課題があるのだが、高村美園は後半になってくると自分以外と領域のセッション(コラボPodcast)を行うようになり、そのへんのバランスも素晴らしい。お互いに心の内側を晒して話せる相手、いいね……。

は~~~~お話したいね~~~~

- 完 -

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