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いろいろあったのにラーメン、What's A Wonderful Day!

☝タイトルの意味、全然分からないですよね。
どーも、お久しぶり、おじゃぴぃ@カッパドキアです。
写真は、今日、アンカラを往復してきた途中で寄ったカッパドキアの塩湖
トゥズギョルでの一枚です。

今日は、アンカラの日本大使館に用事があって、早朝から車で爆走して往復してきました。
朝、7時には出発するつもりで支度して、
カッパドキアは丁度、日の出が7時ジャストだったので、生まれたての朝日と共に出発だ!と意気揚々と車を発進させたら、

ゴボゴボと嫌な音がっ
(*_*;

パンクです。(´;ω;`)ウッ…

後部のタイヤが完全に空気が抜けてます、ぺしゃんこ!( ノД`)シクシク…

幸いなことに、
我が家から2-300メートル先にガソリンスタンドがあります。
そろりそろり、ゴボゴボゴボゴボ言わせながら、なんとかスタンドに着いて
空気入れでプシユウ!と空気を入れ込むも、シューシュー!と入れる傍から空気が抜けてしまいます。
思わず、スタンドの事務所に駆け込んで「イムダット!(HELP ME!)」と声を掛けると
そこに居た数人の方々が「なになに?何がイムダット?」と出てきてくれました。皆さんが見たところ、こりゃあ、工場街まで持って行ってタイヤ屋さんに見せるしかないな、と。
空気を入れる先からシューシュー抜けていってしまうので、工場街までたどり着ける気がしない、と弱音を吐くと
皆さん「大丈夫!工場街までだったら絶対辿り着ける!空気入れ次第工場街に走れ!」と勇気づけてくれました。
もう、しょうがない、とにかく工場街までたどり着くしか道はなし!
覚悟を決めて、よし!と声を上げて、皆さんの声援をバックに、手負いのタイヤと共にとにかく、安全運転で且つ、素早く工場街へ向かいました。

とは言え、夜が明けたばかりの朝7時。
工場街のタイヤ屋さんは開いているのでしょうか?

工場街に着いて、取りあえず、いつもタイヤ交換でお世話になっているタイヤ屋さんの店先に車を突っ込むも、頑丈な鍵が掛かっていて、勿論、人の気配はありません。
もう、今日の大使館の手続きの予約は諦めなければならないかもしれません。予約は12時でした。普通なら3時間で着ける距離です。
念のため、早く出たものの、まさかのタイヤのパンクで、もし、タイヤ屋さんの出勤まで待たなければならないとしたら、大使館の予約には間に合わないかもしれません(´;ω;`)ウッ…電話して事情話して予約の取り直しかな( ;∀;)

と、遠くで声がします。

工場街の反対側の、別の工房の前にいるオジサンが何か大きな声で呼びかけています。道を渡って聴きにいくと、オジサン曰く
そのタイヤ屋は昼前にならなきゃ来ないよ!この時間に開いてるタイヤ屋はベラットじーさんだけだよ!と言うではありませんか。
まじか?こんな時間に開いてる店があるとおっしゃる?
ベラットじーさんのお店はどこ?と訊くと
オマエは車を回してこい!俺が案内してやる、と言います。
慌てて、車に戻って、エンジンをかけて、タイヤから漏れ聞こえてくる
シューシュー空気が抜け続ける音を聴きながら、キュルキュルっと車を回してオジサンの後を追います。
オジサンに並走しながら「オジサン!タイヤの空気がドンドン抜けてるの!完全に抜ける前にベラットじーさんに辿り着きたいの!どっちへ行けばいい?」と訊くと、よたよた、と走っていたオジサンが通りの向こうを指さして
あれだ!あの看板だ!犬がいる!犬がいるぞー!と大きな声で教えてくれました。うおー!ワンコか?ワンコが目印なんだな?ワンコどこだー??と車を回していくと、ををっ!確かに大きな犬が寝そべっている黒ずんだ店先の看板に「ベラット」と書いてあります。
キュルキュル!と車の鼻先を店先に突っ込んで、なんとか、完全にタイヤの空気が抜け切る前にベラットじーさんのお店に到着することができました。

車を降りてふと振り返ると、私の車が正しいお店の店先に鼻先を突っ込んだのを確認したオジサンが肩で息をしながら手を振っています。
ああ、名も知らぬオジサンよ、あなたの人生に多幸あれ!と手を振り返しました。

ベラットじーさんは、慌てた様子で車が店先に入って来たのを見て
だいたいの事情は察したのでしょう。
大きなジャッキを引っ張って店から出てきました。
これこれしかじか、と事情を説明すると、タイヤを一瞥して
タイヤの吸入口のところの金具がおしゃかになっている、と言いました。
タイヤごと交換するのかどうなのか、私にはよく分かりません。
「おじさん、あのね、アンカラで12時に用事があって、どうしても間に合いたいの。」と言うと、腕時計をチラっと見ると「全然問題ない」と言います。
そこから、オジサンは神業か?と言うレース場のピットインのスタッフの様な手際の良さでちゃちゃちゃかさっさとタイヤを外すと、店の中にコロコロと転がしていきます。車からお財布を出して、ロックして、オジサンの後から私が店の中に入るか入らないかで、既にタイヤの修理が完了して空気圧をチェックしていました。まじか?マジで正しい場所に私はピットインしたのか?(((o(*゚▽゚*)o)))
口は新しいのを取り付けておいたからな、と言うと、
外した時と同じ様な手際の良さとスピードでタイヤを装着してくれました。

朝の7時過ぎにこんなに早く、不具合が解消出来ちゃうとは、全く想像していなかったので、なんだか信じられない様な気持ちです。
料金を訊くと「25リラ(350円)だよ」と言います。
マジか?2,3千円くらいの金額を想像してたので、またもや衝撃。
いや、新しいタイヤを買うんだったら数万円程度の覚悟もしてました。

50リラ札を出すと、おじさんのポッケの手持ちの小さいお金が20リラしかなくて、お釣りに足りないようです。朝早くて、他に両替してくれそうなお店が開いてない。おろおろと慌てたオジサンが、別の早起きなお店を探しに行こうとするのを止めて、
いや、オジサン、おつり、20リラで良いです。5リラ取っておいてください、と言うも、そう言う訳にはいかない!と言い張ります。
いやホント、この時間に素早くタイヤの修理をして貰えただけで本当に感謝してるんです。5リラ(75円)は取っておいてください、と言うもまだ首を振ってる。オジサン、どうか、それはバフシーシ(チップ、ご祝儀)ってことで!と重ねて云うと、そうか?悪いな、としぶしぶ納得してくれました。
まじか?オジサンとタイヤ交換の時間より、75円のやり取りの方が時間取られてしまった。工場街のオジサン達は為替で換算することなど無縁なので
5リラはいつまで経っても「5リラ」なのだな、と
(つい数年前まで5リラって400円くらいの価値はあったんですよ)

時計を見たら、まだ7時半くらい
全然余裕じゃん!

そこから、順調にグーグル先生の道案内でアンカラへ向かったのですが
グーグル先生ったら、お高い高速道路に勝手に誘導しやがりました。
到着時間的には20分くらいしか変わらないのに千円近く取られちゃう高速道路。しかも新品過ぎて、サービスエリアもトイレもなんもかんも建設中で、ただあるのは道だけ。

帰りに、オンラインイベントのEarth Diverで、塩湖の景色をライヴ中継する予定だったので、往路でも、一応寄っておこうと思って
(と、言うか、高速道路にトイレないので、そこでトイレ休憩しようと)
高速を降りました。まんまとグーグル先生の言うままにアンカラまで高速道路で行っていたら倍の2千円くらい取られる事になっていたそうです。
料金所のオッサンに「トイレもサービスエリアも開いてないんだから、施設費分安くしてよ!」とダメ元で言ってみるも「ハヌムエフェンディ(淑女さん)、本当に申し訳ないけど、私には値引きの権利がないんですよ。」と
本当に申し訳なさそうな顔をされてしまい、淑女としては聊かバツが悪かったので「どうか、あなたのお仕事に神のご加護がありますように」と淑女らしく爽やかに挨拶をして、規定料金を払って高速を降りました。ち。😢

塩湖のサービスエリアで無事、朝食とトイレ休憩も済ませて
アンカラに向かい、そのあとは無事に大使館の用事も済ませて
復路のEarth Diverの塩湖の夕間暮れ中継も済ませて
快き疲労と共に自宅に帰ってきました。

朝の、どっきり!な事件(事故?)の割りには
その他の用事が大変スムーズで、且つ気持ち良く終了しました。

朝、困った私に親身になってくれた
ガソリンスタンドのオジサン達や、工場街のオジサン達に
本当に深く深く感謝しました。
They Made My Day!って感じです。

トルコ語で「ラーメン」って「にも拘らず」と言う意味があって
響きが面白いから「にも拘らず」な事が起きると嬉々として使ってしまうんです。
今日はまさに「朝のパンクパニックにも拘わらず」なんだかとっても気持ちの良い一日であったことよ、と言うお話でした。
これだからトルコ暮らしは止められません。

皆さんは、どんな春の一日を過ごしましたか?

全ての友人たちに健康と幸運を!

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