怖い世の中だ
今日日中、街中まで出る用事があって、この雨の中なんで……とぶつくさ言いつつ出かけた。
帰り道、街中に住む友人とバッタリ出会い、時間があるならちょっとお茶しようとなった。
おちゃならぬおちゃけなんだがグラスを傾けながら、彼女が話すできごとで、恐ろしい世の中だよね、とうんうんとなる話があった。
とある趣味というか実用というか(まぁ、ここでは具体的には書かないが。)のサークルを彼女は主宰しているのだが、明日の日中、その会が予定されているところ、次々と「欠席します。」の連絡が入ってきていたらしい。
理由は「緊急事態宣言が出たから。」だと。
「新型コロナ感染が拡大して不安を感じるから欠席する。」ならまだわかる。
じゃ、この事態でも、「感染拡大による不安」ではなくて、「緊急事態宣言」が理由なの?と。
「呆れた。自分で考えろよ。」と思わず私は言い放った。
彼女も、「でしょ、でしょ。」と。
「政府が言ったから。」という理由で判断するのなら、政府が「戦争するぞー!」と言えば素直に?、自分で是非を考えもせず従うのかよ、の論理も成り立つ。
さんざんニュースでも報じられているが、さんざんでもないか、チラッとだな、「夜8時以降は外出の自粛を。」と言うから「昼間ならいいんだな。」と判断して外出したと街角インタビューで答える人もいる。
日本人って怖いねー的な話に傾きそうだったが、権力に傾倒する人たちって、民主主義の総本山?のアメリカでも、トランプが「議事堂に向かえ~!」と言ったら本当に行って暴力行為、破壊行為をする人たちもいるから「日本人に限った話じゃないけれどね。」と微修正した。
それにしても盲信する集団の力は恐ろしい。
一連の会話の中で、今まで私が軽く考えていたことに、ハッとさせられることがあった。
「自粛」の「要請」だか「指示」だか知らぬが、それに対し罰則をつけたほうがいいと考える人が少なからずいる。
いや、このネタで貼る物がないのでNHKの世論調査を貼ったが、多数派だ。
想定されているのは50万円以下の過料という行政罰だが、「守らなかった店全てに課されるわけじゃないでしょ。」と彼女がポツリ。
「「昼間にビールを飲んではいけない。」となったら私たち罰金よ。」と。
「こんなことで罰則なんかつけちゃいけない。」に、そうだよな~深く考えていなかった……と自省したが、昼間にビールで大笑いしてしまったのでそれでごまかした。
「罰則なんかつけたら、もっとチクる人が出てくるわよ。」と憤っていた。
いわゆる、私もさんざん憤慨している「自粛警察」のお出ましってわけだ。
ここまで書いていて、ふと11か月前のことを思い出した。
ある地方の町に住む友人が、熱を出しやすいタイプで、去年のダイヤモンド・プリンセスが話題になった頃、ちょうど発熱してしまったと。
その当時は、37.5度の熱が4日以上続いたら、「帰国者・接触者外来」(だっけ?)に電話するようにとの指示?だった。
彼は、それに該当したわけではないが、平熱が低い人だっているわけだし、一律に決められているのはおかしいと、電話をかけまくったが(かけまくる元気があればまだいいのか?)、たらい回しに遭っただけだったと。
そしてなにより恐れたのが、その町の第一号感染者となることだった、と言っていた。
後ろ指を指されることになる、村八分的な扱いを受ける、ひいては家族にも迷惑をかける、そんな心配をしたらしい。
罰則の話に戻るが、今の「店名公表」もこの日本社会ではかなり有効な罰則だ。
宣伝効果になると開き直ることができる店主はまだいい。
「あ~、あの店、まだやってる~。」と後ろ指を指されるだけなら、それに耐えればいい話だが、罰金とるぞとなると、しかも50万円ってでかいぞ(近い例はすぐには出てこないが。)、かなり威圧的だ。
事実、マスクをしないで外出しているだけで罰金を取ったりのような例は諸外国にあるところにはある。
そういう国々の法体系を知らないから一概には言えないが、「自粛」の「要請」程度で「営業禁止」みたいにガタガタ騒いでいる国にはふさわしくはないと言える。
ニュースをボーッとつけながら書いてきたが、この緊急事態宣言は次々と拡大しそうだ。
なぜ、知事たちは今回の程度のものでも緊急事態宣言の指定を求めるのだろうか。
そんなことにお上が心配しなきゃならないことか?
もっといい方法がないものなのかね。
この緊急事態宣言が解除になる前に、新型インフルエンザ特措法など(「など」と書くのももう一つなんかひっかかる法令があったはずだからだ。)の改正の方が先に決まってしまいそう。
話題になり始めた当初から、「これは年単位の問題だぞ。」と私は公言していた。
一時期下火になったので、予言は外れたかとやや残念?だったが、そんなことはなかった。
今のなにかと口実とされる「緊急事態宣言」はいつ解除されるのだろうか。
そして、第三次緊急事態宣言が発せられることがあるのだろうか。
来週からの国会が楽しみだ。
衆愚政治に片足突っ込んでいるからな。
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